猫の肉球は「足の裏ではない?!」猫のうしろ足の秘密

猫の肉球は「足の裏ではない?!」猫のうしろ足の秘密

みなさんは、猫のつめきり、どうしていますか?ペット専用の爪切りも売っていますが、我が家では普通に人間用のでパチパチ切っちゃってます。でも、後ろ肢は触ると嫌がるので、そのままにしてます。それにしても、どうしてそんなにも嫌なのかしら?人間の肢とは形からしてずいぶんちがいますし…ねこの肢にはなにやら秘密が隠されていそうです……。

猫の肉球は人で言う足の指!

猫の肉球アップ

猫は「指行性」という歩き方です。つまり、地面に指先だけ接触して歩いているわけです。「え?そうは見えないけど?あしの裏つけて歩いてるよ?」と思われるかもしれませんね。

実は、私たち人間が愛する、猫の「肉球」は、あしの裏、ではありません。猫の「肉球」は、人間で言えば、猫の「肢の指」なのです。

つまり猫は、バレリーナのように、常につま先立った歩き方をしているわけです。つま先立って歩くことで、すばやく走り出し、かつスピードを出すことができるのですね。

猫の指の数

肉球を数えてみるとわかります。前肢は10本、後ろ肢は8本です。前肢にのみ、少し上の側面部分に「狼爪(そうろう)」と、もうすこし上に「手根球」があります。狼爪は人間で言うと親指に該当します。

猫の爪の構造

爪を出して狙う猫

猫は爪を研がない!?

よく「猫の爪とぎ」と言われますが、実際には猫は爪を研ぎません。猫の爪は幾重にも重なった構造をしていて、内側に新しい爪ができると古くなった外側の爪をはがすことが必要になるのです。

カリカリと爪を引っかいているのは、古い爪を「はがしている」行動なのですね。ですから前肢の爪は常にするどく尖っています。猫がじゃれついてきたときに思わぬ怪我をさせられることもありますから、前足の爪は必要ならば切るのが良いかと思います。

爪には血管が通っていますので、血管を傷つけないように注意し、少し先を切りましょう。

後ろ肢の爪はどやってとぐの?

後ろ肢のつめは「爪とぎ」はできないので、時々噛んで古い爪をはがしています。

後ろ肢の爪は切ったほうが良い?

猫の後ろ肢の爪は前足ほど鋭くなく、やや丸みをおびています。ですから特別な理由がなければ切る必要はありません。また後ろ肢の爪を切ってしまうと、たとえば高いところから飛び降りたりするさい踏ん張りが効かず、危険な一面もあります。

猫のジャンプ力は人間ならオリンピック選手級!?

しなやかにジャンプするアビシニアン

秘密は後ろ肢の「白筋」

猫は素晴らしいジャンプ力を持っています。自分の身長(横に伸びた長さ)の5倍から7倍を飛べます。このすぐれた肢力のひみつは後ろ肢に隠されています。

筋肉には持久力に優れた「赤筋」と持久力に優れた「白筋」がありますが、猫は特に後ろ肢の「白筋」が発達しているため「瞬発力」に優れているのです。前述のように後ろ肢にはジャンプするさい、走るさいそして、ジャンプから着地する時に身体をささえるさいなどに踏ん張りが効くように多くの「白筋」が集中しています。ちなみに走る速度は時速50キロは出せます。

どうして後ろ肢を触ると嫌がるの

筋肉が多い部分は神経が緊張しやすい部分でもあります。そして、瞬発力にすぐれた白筋が集まった後ろ肢は、それだけ疲労が溜まりやすい部分です。

猫が激しい動きのあとすぐに寝転んで休むのは疲れをとるためです。また、猫の休む時間が多い一つの要因は白筋を休ませるためと思われます。

仮に私たちが、短距離走をして足の筋肉が張っているとします。その筋肉の張った部分を他人に触られたら嫌ですよね?
猫だって同じです。

ですから猫の後ろ肢にはなるべく触れないことです。どうしても触れる必要があるときは、やさしくそっと触れましょう。

まとめ

りりしい顔をして見つめる猫

いかがでしたか。
猫の身体能力にはまだまだたくさんのひみつが隠れていそうです。秘密が多いのも、猫の魅力ですね。

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