猫の『脱肛』症状や治療法、予防法まで

【獣医師監修】猫の『脱肛』症状や治療法、予防法まで

猫の脱肛をご存知でしょうか?。猫の脱肛とは、肛門から粘膜の一部や腸がはみ出してしまう状態のことを言います。ですが猫が脱肛になる原因とは、一体なんなのでしょうか?。気になる原因と治療法を詳しく調べてまとめてみましたので、ご覧ください。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の脱肛の症状

猫 病院

脱肛の症状とは?

猫の脱肛は、肛門から粘膜の一部や直腸が飛び立してしまった状態のことを言いますが、肛門から粘膜の一部がはみ出る軽度のものが『肛門脱』、肛門から直腸の粘膜が飛びててしまう重度のものが『直腸脱』と呼び方が違います。また痛みを感じることも多く、猫が排泄を嫌がったり患部を気にして舐める仕草を見せます。

猫の脱肛の原因

子猫

脱肛の原因とは、一体何なのでしょうか?、気になる脱肛の原因は以下の4つにあるようです。

感染症などの疾患

感染症や胃腸などの疾患が起きていた場合、直腸に炎症が起きることがあります。直腸の炎症が粘膜の腫れを引き起こし肥大した部分が肛門からはみ出る、脱肛を引き起こします。

出産

母猫が出産時に、強い腹圧がかかり出産と同時に肛門付近の粘膜や直腸が外に押し出されてしまうことがあります。これが元に戻らなくなることで脱肛や脱腸が引き起こされます。

肛門の筋肉の衰え

栄養失調や内科的な疾患により、肛門付近の筋肉である肛門括約筋の筋力が衰えると、腹圧により粘膜や腸が外に簡単に押し出されてしまい、脱肛や脱腸になると考えられます。

便秘

猫も便秘になると人と同じく、排泄時に強くいきんでしまい、通常より強い腹圧を腸にかけてしまいます。腹圧を強くかけ続けてしまうことで脱肛を引き起こす原因となります。

猫の脱肛の治療法

治療

脱肛が原因で、飼い猫のお尻から赤い臓器が出てたらパニックになりますよね…ですが、猫には珍しくない脱肛という状態、もしも大切な飼い猫に脱肛が起きてしまった時のために、応急処置や治療法、予防までをご紹介していきます。

応急処置の治療方法

脱肛が軽度の場合は、粘膜や直腸が出ている部分に、潤滑剤を塗り優しく肛門に戻します。腫れが酷い重度の場合や嫌がる場合は、無理な処置をせず、すぐにかかりつけの動物病院へ連れて行きましょう。

獣医師より補足

他の方法としては、 おうちにあるコーヒーなどにつかうスティックシュガーを出ている部分に塗ってしばらく放置すると腫れが引いてきて戻りやすくなります。

加藤桂子
大学病院
獣医師
獣医師
加藤桂子

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

外科手術による治療方法

脱肛が軽度の肛門脱の場合、肛門周辺の皮膚の縫合を行い粘膜が出ないようにします。重度の直腸脱などの場合、直腸や直腸の奥にある結腸を手術により固定する必要があります。また、壊死などの症状が見られた場合、直腸の切除や血管や神経を繋げる吻合を行います。

便秘を解消する方法

便秘を解消することで、脱肛を予防も出来ます。便秘の解消には、食物繊維が豊富なサツマイモやバナナを適量フードに混ぜて与えることが効果的とされるほか、缶詰などのウェットフードも水分が含まれているので排便を柔らかくしてくれます。ほかには繊維質が多く含まれ便秘解消させるようなフードを活用するのも一つです。

獣医師より補足

他には、アマゾンでサイリウムという粉末が売っています。 サイリウムは消化器サポートにもふくまれていて便をでやすくさせるものの一つです。 それをご飯に混ぜてあげるのもいいかもしれません。

加藤桂子
大学病院
獣医師
獣医師
加藤桂子

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

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予防

日常

まず脱肛を予防するには、腸内環境を良くするための食物繊維の含まれた食べ物とフードを一緒に与え、栄養バランスの整った食事で便秘を解消することが大切です。

まとめ

いい風と猫

脱肛という状態は、飼い主の方からするとなかなかショックの大きい状態ですが、珍しくはない猫の脱肛という症状。もしも飼い猫が脱肛になってしまった時、冷静に対応出来る様に、知っておくことも大切な予防の1つですね。

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