猫が元気なのにお腹の調子が悪い…原因や疑う病気とは?

【獣医師監修】猫が元気なのにお腹の調子が悪い…原因や疑う病気とは?

「元気があるのになぜか最近お腹の調子が悪い」と来院するケースが多いです。何からの病気かと疑いがちですが以外にストレスが大きく関わっています。 私たちはささいな事でも猫ちゃんにとってはストレスを受けているかもしれません。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

元気なのに猫の便の状態が悪い

元気が無さそうなスコ

猫ちゃんは体調は良いし食欲もあるのに下痢をおこしてしまう事があります。消化器症状をおこす要因はご飯の与えすぎやフードの種類を変えた、などの軽いものから感染症、誤食、内臓の病気など大きなものまであげられます。しかし意外と多い要因に環境の変化などのストレスもあるのです。

猫ちゃんは少しの変化やささいな事に対して敏感なためとてもストレスを感じやすい動物です。もし愛猫が下痢や軟便などの消化器症状をおこした時、体調も問題なく元気食よくもあるようならここ最近何か変わった事がないか思い出してみる必要があります。

猫はなぜストレス受けると下痢をおこすのか

トイレにいる子猫

私たちも面接や発表など緊張したりストレスをうけるとお腹を崩します。なぜストレスで消化器症状をおこしてしまうのでしょうか。

これには、自律神経がかかわっています。
自律神経といわれるものには、「交感神経」と「副交感神経」の2タイプがあります。交感神経は、体をアクティブに動かす神経であり、副交感神経は体を静める方向に動かす神経です。しかし、消化管に対しては、逆に作用します。つまり交感神経が強い時は、静かにさせる方向に、副交感神経が強い時は、活発に動かす方向に作用します。

さらに、消化管には神経細胞がとても多く、ストレスから自律神経の乱れがおこると特に影響を受けやすいのです。そのためストレスから下痢や便秘になることがあります。さらに、ストレスを受けると副腎からストレスに耐えうるため「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。

コルチゾールは普段は炎症や免疫を抑える働きがあったり、タンパク質の代謝、脂肪分解、糖の新生など身体に必要なホルモンです。コルチゾールが過剰に分泌されると免疫力が低下し感染症にかかりやすくなったり、臓器の働きも悪くなります。

猫が下痢をした時のチェックリスト

  • 便の状態はどうか?(軟便?水状の下痢?)
  • 下痢の場合、量は増えているのか減っているのか?
  • 下痢の回数
  • 下痢の症状はいつから?
  • 便の色は?(血が混ざってたりしていないか)
  • 食欲や元気はあるか?
  • 吐いてはないか?

猫ちゃんにとってストレスになる要因とは?

ダンボールに入る猫

気温の変化

冬の時は体温が下がりやすくなります。体温が低下すると胃腸の働きが悪くなります。腸内で本来吸収されるはずの水分やごはんが上手く吸収できずに下痢をおこしてしまうことがあります。

またお腹を冷やしてしまうと腸内細菌のバランスが崩れやすくなってしまいます。冬から春に移りかわる時期は日中と夜の気温差が大きいため体調を崩しやすく、また身体が暑さに慣れていないことで胃腸に負担がかかってしまうため下痢をおこしてしまう場合もあります。

そのため部屋の温度差がないように気をつけてあげる事が必要です。留守中では寝床に暖かい毛布やヒーターを用意し冷えないようにする。

引っ越し

見慣れない環境や業者の出入りや物音など、常に落ち着く事ができない環境ではとてもストレスがかかります。新しい環境に慣れるまで時間がかかってしまいます。慣れるまで愛猫が落ち着けるスペースをつくってあげる事が大切です。

愛猫のお気に入りのオモチャや普段使っているゲージを用意してあげましょう。また隠れる場所も確保した方が良いので私の場合はベッド下や段ボール箱を部屋の隅に置き、安心できるスペースを確保しました。

同居猫や家族が増えた

猫はテリトリーが大事な動物です。猫にとっては家が自分のテリトリーです。家族が増えたり、同居猫が増えた時に「テリトリー内に知らない人(猫)が来た」と警戒します。隠れる子もいれば攻撃してしまう子もいます。

少しずつ新しい環境に慣れさせていく必要があります。ですが無理に接触をしてはいけません。猫ちゃんから近づいてくるのを待ちましょう。同居猫の場合はお互い敵対心を抱いているので隔離してあげる事が必要です。

物音が大きい

猫ちゃんは音に対してとても敏感な動物です。工事の音や家の中で大きい音を出したり、物が落ちた衝撃音などに対してビックリしてしまいます。外の騒音は対処するのが難しいですが、お家の中ではなるべく大きい音を出さないように気をつける事ができます。特に猫は薄暗い時間帯に活動する動物のため日中は昼寝する事が多いのでお昼の時間帯は特に注意です。

スキンシップが多い

猫はわんちゃんのように群れをつくったり上下関係のある動物ではなく単独で行動することが多い動物のため、甘えたい時とそっとしてほしい時があります。スキンシップが多いと嫌な気持ちになります。甘えたい仕草が見られた時はおもいっきり構ってあげても大丈夫ですが、嫌がる様子の時はそっとしてほしいサインなので猫ちゃんの好きなように過ごしてあげる事が大切です。

まとめ

仰向けで寝る猫

私たちが気にしない事でも猫ちゃんにとっては大きいストレスかもしれません。それにいち早く気づいてあげる事が何よりも大切な事です。心当たりがある場合は改善したり猫ちゃんが落ち着けるスペースを作ってあげましょう。

またトイレ掃除に便の状態をきちんとチェックする事で猫ちゃんの体調がわかります。日頃から猫ちゃんの様子みてあげてください。