猫用のおしゃれな給水器を選ぶポイント
猫は水分補給が十分にできないと、脱水症状を起こしたり尿管結石や慢性腎不全などの病気につながったりする可能性があるので、しっかりと気を配らないといけません。
特に、仕事などで出かけることの多い飼い主さんは心配でしょう。そんな時に活躍するのが、猫に自動で水を与えられる給水器です。
猫用の給水器はたくさんの種類があって、製品によってサイズや機能性、デザイン性などが異なります。その中から、愛猫に合った給水器を選ぶポイントを紹介します。
猫が飲みやすい高さかどうか確認する
猫が使いやすい給水器を選ぶために、まず確かめてほしいのが “高さ” です。体の大きい猫や高齢の猫が低い給水器を使うと、深くかがまないといけないので、体に負担がかかってしまいます。
一方、子猫や体の小さな猫などは、給水器が高すぎると無理に首を伸ばさないといけなくなり、水を飲むのが嫌いになり飲まなくなってしまう恐れがあります。
そのため、猫の給水器を選ぶ際は、猫が飲みやすい高さかどうかしっかりと確認しましょう。また、高さのある給水器は、猫がひっくり返してしまうこともあるので、安全性も考える必要があります。
猫が好む飲水方法に近い構造を持つ給水器がおすすめ
猫は他の動物と比べて水を飲むのが苦手で、その飲み方も猫によってさまざまです。
蛇口から流れ落ちる水を飲むのが好きな猫や、ぬるま湯じゃないと飲まない猫、窓の結露やペットボトルやコップに付いた水滴を舐めて水分補給する猫など個性豊かです。
給水器を選ぶ際も、愛猫の飲み方を把握してそれに合ったものを選ばないと全く飲んでくれなくなります。
例えば、蛇口から飲むのが好きな猫には、循環式の蛇口タイプの給水器を選ぶと良いでしょう。また、水の流れを何パターンかに変えられる給水器もあります。
多頭飼いしている場合は、噴水タイプを選ぶと良いでしょう。水がさまざまな方向から流れてくるので、2頭が一緒に水を飲むことができます。
循環式の自動給水器は、いつでも新鮮な水を飲むことができ、味やニオイが敏感な猫にも安心して与えることができます。水を温めながら循環させるタイプもあるので、ぬるいお湯を好む猫におすすめです。
また、ケージに入れて留守番をさせる場合は、ケージに取り付けられる水飲み器を利用すると良いでしょう。ノズルから直接飲むウォーターノズルタイプが多いですが、ノズルから飲むのが苦手な猫もいると思います。
その場合は、飲む部分がお皿のようになっている水飲み器もあるので、猫の好みに合わせて選びましょう。
お手入れしやすく衛生面が保てるものを選ぶ
猫に新鮮で清潔な水を与えるためには、給水器をこまめにお手入れしないといけません。そのため、給水器を選ぶ際は、お手入れのしやすさも重要です。
特に、循環式の自動給水器は、フィルターの交換やポンプ内の洗浄が必要になります。分解や細かなパーツの掃除に手間がかかると、飼い主さんの負担も大きくなります。
お手入れに手間をかけたくない方は、フィルターの掃除や分解が簡単なものやパーツが洗浄しやすいものを選びましょう。
また、循環式の自動給水器に比べて、電源不要で重力で水が出てくるディスペンサー型の方がタンクの構造がシンプルなので、お手入れに手間をかけなくて済みます。
お手入れ簡単なものを探している方は、ディスペンサー型を検討してみると良いでしょう。
素材の特徴から使いやすく猫に合ったものを選ぶ
猫の給水器はさまざまな素材が使われています。軽くて扱いやすいものを探している場合は、「プラスチック製」が良いでしょう。
ただ、軽い分、猫に倒されてしまうこともあるので注意が必要です。また、引っ掻いたり噛んだりして傷つきやすいというデメリットもあります。
金属やプラスチックに対してアレルギーのある猫は、「セラミック製」の給水器がおすすめです。
セラミックは重量があるので、安定感があって倒れにくいです。傷もつきにくい素材ですが、重量がある分、持ち運びが大変というデメリットがあります。
長期的に使いたい場合は、「ステンレス製」が良いです。
ステンレスは、錆びや腐食に強く耐久性に優れているので、自動給水器に最適な素材です。ただ、製品によってステンレスのレベルが違うので、使われているステンレスの種類も確認した方が良いでしょう。
音に敏感な猫は静音性をチェック
自動の給水器は24時間稼働させるものなので、作動音の大きさにも注意して選びましょう。
作動音が大きいと、音に敏感な猫は怖がってしまい、給水器に近寄ってくれなくなります。飼い主さんも、音がうるさくて夜眠れなくなったり、仕事などの作業中にストレスになったりすることもあります。
静音を求める場合は、商品に記載されている「デシベル」を確認して、40dB以下のものを選びましょう。騒音値が記載されていない場合は、「超静音」「静音設計」などと記載されているものを選びましょう。
少しの音でも気になってしまう猫には、ディスペンサー型を選ぶと良いです。モーターを使用していなので、音に関しては全く気になりませんし、電気代もかかりません。
ヒゲが当たらないものを選ぶ
猫にとってヒゲはとても大切なもので、危険を感知する能力のある触覚器官です。ヒゲが水に濡れるのを嫌がるので、ヒゲに当たらない構造になっている給水器を選びましょう。
ヒゲが水に触れない広さのあるものだと良いですが、広さがなくても、ヒゲが触れないように工夫されているものもあるので、愛猫が飲みやすいものを選んでください。
おしゃれな猫用給水器のおすすめ5選!
猫用の給水器は、水をフィルターでろ過してモーターで循環させる循環型と、電源不要でお手入れ簡単なディスペンサー型があります。
その中でも、お手入れに手間のかからないものや、大容量で多頭飼いに最適なもの、ケージに取り付けられるものなど、商品によってそれぞれ特徴が異なります。
ここでは、おしゃれな見た目で機能性にも優れたおすすめの猫用の給水器を紹介します。愛猫の年齢や体格、性格などに合ったものを選びましょう。
アイリスオーヤマ・ペット用自動給水器PWF-200
高い位置から水が流れるパターンと、湧き水のように流れるパターンがあるので、猫の好奇心を刺激します。また、アタッチメントを取り外すことで、猫がより飲みやすい形状になります。
活性炭入りのフィルターを使っているので、被毛やホコリ、食べカスなどで水が汚れても、きれいに取り除くことができて安心です。
猫用の自動給水器で気になるのは、電気代やお手入れの手間でしょう。1ヶ月電気代はたったの約23円とかなり経済的です。お手入れについても、パーツが少なくタンク部分もシンプルな構造なので掃除の手間もかかりません。
ただ、「モーター音が気になる」という口コミがあるので、音に敏感な猫は警戒してしまうかもしれません。
サイズ(幅×奥行×高さ):20.5x20.5x17.5cm
容量:約1.2L
リッチェル・ウォーターディッシュ M ボトル付
ケージに固定して使うケージ用の給水器で、倒されて水がこぼれてしまう心配がないということで人気の商品です。
取り付ける位置で高さを調整できるので、猫の年齢や大きさによって高さを自由に変えられます。本体部分を一度取り付ければ、ボトルは簡単に付け外しできるので、手軽に水を補給することができます。
病気療養中の猫など、飲んだ水の量を正確に知りたい場合におすすめです。トレイで飲んだ分だけボトルから水が自動的に補給される仕組みです。
ボトルにはメモリが2つ書かれていて、茶色のメモリで入れる水の量を確認でき、ピンクのメモリで残量を確認できます。入れた水の量から残量を引き算することで、飲んだ水の量を正確に計測することができます。
ただ、多頭飼いの場合は、どの子がどれだけ飲んだか計測することができないので、その点では多頭飼いには向いていません。
サイズ:16.9×19.2×9.6(cm)
容量:500ml
PetSafe・スタンダード ペットファウンテン
アメリカで特許を取得した自動給水器で、蛇口から流れる水を好む猫におすすめです。
高さ約18cm・容量1.5Lで、圧迫感がなくコンパクトサイズの給水器です。水量を調整できるため、強めに流れる水を怖がる猫も安心です。シンプルな構造でお手入れも簡単なので、いつも清潔に保てます。
ただし、猫によっては、モーターの音や水の音が気になって、最初は近づかない場合もあるようです。
サイズ(幅×奥行×高さ):約28.3×23.2×17.8(cm)
容量:1.5L
ジェックス・ピュアクリスタル セラミックス 猫用
セラミック製の猫用自動給水器で、中心部から水が穏やかにあふれ出るのが特徴です。水を常に循環させ、ホコリや食べカス、被毛などは下部へ流すので、飲み口はいつも清潔です。
また、イオン活性樹脂によってカルシウムやマグネシウムを除去する軟水化フィルターを使用しているので、健康管理にも役立ちます。
シンプルでスッキリとしたデザインなので、お手入れが簡単で、お部屋のインテリアとしてもなじみます。
「軽量化」という説明がありますが、実際に使った方の口コミでは、「重い」という意見が多いです。ただ、重さがあることで、「こぼしにくい」というメリットもあるようです。
サイズ(幅×奥行×高さ):約26×26×11(cm)
容量:1.5L
Cific・いつでもきれいなお水~ 水飲みスタンド
スタンド式の給水器で、立てておくだけでどこでも給水スポットになります。スライド式で猫が飲みやすい高さに調整できます。
スタンドの表面はコーティングされており、水拭きするだけできれいになるので、清潔に保つことができます。強度もあるので、長く使うことができる商品です。給水口を舐めることで水が出てくる仕組みなので、常に清潔な水を供給できます。
ただ、ノズルから直接飲むのが苦手な猫には向いていないかもしれません。また、やんちゃな猫は倒してしまう心配もあります。
サイズ(幅×奥行×高さ):約13×24×38(cm)
容量:-
猫用のおしゃれな給水器を使う時の注意点
猫用の給水器は、自動で水やりができて、外出が多かったり多頭飼いしていたりする飼い主さんにはとても便利なアイテムです。
猫用給水器といってもさまざまな種類があって、猫の体格や性格に合わせて選ぶことができます。給水器の種類によって使い方が異なるので、商品の使用上の注意をよく読んで使いましょう。
また、電気を使ったり猫が口にするものなので、安全性には十分注意する必要があります。
電源が必要な給水器は停電対策を行っておく
電源を使用する給水器は、停電した場合、機能が停止してしまう可能性があります。留守中に停電して水が飲めなくなってしまうので、電源不要で使える給水器や水皿も用意しておくと安心です。
また、2種類の給電方式を備えている給水器なら、停電しても給水が止まることはありません。
猫がコンセントやケーブルにいたずらしないようにする
猫が電気コードを噛むと感電やケガの原因になります。ホームセンターや100円ショップには、電気コードを保護するカバーやチューブを販売しているので、それらの便利アイテムを使用すると良いでしょう。
また、噛み癖のある猫は、電気を使った給水器の使用をできるだけ避けた方が良いかもしれません。
お手入れ不足による水の汚れを発生させない
愛猫の健康維持のために、給水器本体は3日に1回は洗浄しましょう。フィルターを使用している給水器は、1ヶ月に1回を目安にフィルターを交換しましょう。
汚れが目立つ時は、できるだけ早く交換することをおすすめします。また、水の交換は毎日行ってください。
まとめ
猫にとって水は、生きていくために欠かすことのできないものです。
猫の水分不足は、尿路結石などの病気や熱中症の心配があるので、こまめな水分補給が大切です。しかし、猫は本能的に水が嫌いで、水をあまり進んで飲まない子も多いようです。
水を飲んでくれなくて困っている飼い主さんは、新鮮な水をいつでも飲める自動給水器がおすすめです。猫用給水器の種類はたくさんあるので、愛猫に合ったものを選ぶ必要があります。
給水器を選ぶポイントをまとめると「猫が飲みやすい高さ」「お手入れのしやすさ」「音が静か」「猫が飲みやすい飲水方法」などをチェックしましょう。
デザイン性に優れたおしゃれな給水器もありますが、見た目だけで選んで、猫が全く飲んでくれなかったら意味がありません。猫が嫌がらずに快適に飲めて、飼い主さんのライフスタイルにも合った給水器を選ぶことが大切です。