猫にしこりがある時に考えられる病気

猫にしこりがある時に考えられる病気

愛猫の身体にしこりができた!これってもしかして癌?と飼い主なら不安な気持ちになりますよね。猫の身体にできるしこりの80%は癌と言われていますが、その他にも様々な病気のサインとなっています。今回は猫のしこりで、考えられる病気についてご紹介します。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫のしこりを見つけた時に考えられる病気

診察を受ける黒猫

しこりがあることで考えられる病気でまず浮かぶのは癌です。しかし猫のしこりには癌以外にも様々な病気の可能性が考えられます。まずは代表的な猫のしこりに関する4つの病気をご紹介します。

  • 扁平上皮癌:紫外線の影響で癌化する可能性がある
  • 軟部組織肉腫:胴体や足の表面にしこりがよくできる
  • 基底細胞腫:しこりがあっても良性の可能性が高い腫瘍
  • 肥満細胞腫:しこりと脱毛がある

扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)

猫のしこりに関する病気の扁平上皮癌とは身体を覆っている上皮の部分が癌化することをさします。扁平上皮癌は皮膚がある場所にならどこにでも出来ます。
特に猫の場合は毛色の白い猫で多発し、耳の先端に発生することが多いので要注意です。

紫外線の影響で癌化すると言われています。

軟部組織肉腫(なんぶそしきにくしゅ)

猫のしこりに関する病気の中で胴体や足の表面にできることが多い癌で、触るとしこりがあると気付き診断を受けると軟部組織肉腫だったという場合がよくあります。

軟部組織肉腫という名前ですが、悪性の癌の一種で痛みを伴わない場合が多い代わりにしこりや腫瘍の根が深く、腫瘍の周りの器官に様々な悪影響を及ぼします。

軟部組織肉腫の特徴は再発率が極めて高いことです。腫瘍の根が深くしこりを取り除いても目に見えない腫瘍の根が残りまた再発することが多くあります。

しかし転移することは少ないので一度で全ての腫瘍を取ることができれば完治しやすい癌とも言えます。

基底細胞腫(きていさいぼうしゅ)

しこりを伴う病気の中でも極めて良性の可能性が高い腫瘍です。位置付けでいうと皮膚がんの一種ではありますが、身体に大きな影響を与えることの少ない良性腫瘍です。

しかし、極希にですが基底細胞腫であっても身体に転移し悪性の癌となることもあります。猫にしこりがあり、基底細胞腫を発見したら油断せずにしっかりと治療を行いましょう。

肥満細胞腫(ひまんさいぼうしゅ)

肥満細胞が腫瘍化し、しこりのようになることによって起こる病気です。脱毛を伴う小さなしこりがポツッとできるのが特徴で、外科手術などでしこりを取り除きます。

症状は皮膚にできる皮膚型肥満細胞腫と内臓型肥満細胞腫に分かれ、内臓型肥満細胞腫の場合お腹の中にしこりがみられます。

肥満細胞腫の原因はハッキリとは分かっていませんが高齢猫に多く見られ、シャム猫などの一部の猫種には若年期にも見られます。

猫にしこりができる場所による病気の違い

猫の背中

上記で代表的な4つのしこりを伴う病気をご紹介しましたが、それぞれの病気にはできやすい場所というのが存在しています。部位別にどの病気の可能性が高いのかご紹介しますのでしこりが気になる場合は参考にしてください。

お腹にできるしこり

お腹にしこりがある場合はリンパ節の腫れか乳腺の腫れが原因のものが多いです。また妊娠した場合、乳腺にしこりのようなものができます。

しかし、内臓性肥満細胞腫の場合お腹の中にしこりがでることもありますし他の腫瘍も決してお腹にできないというわけではありませんので注意してください。

背中・脇にできるしこり

比較的発見しやすく、あらゆる腫瘍が背中にできる可能性がありますので背中に膨らんだしこりを感じたら、迷わずに獣医さんに相談して下さい。早期発見が大切です。

顔・耳にできるしこり

顔や耳にできる場合は悪性であることが比較的多いので早めに受診しましょう。時間の経過とともに対応が難しくなることもあります。

猫のしこりで良性と悪性を見分けるためには

猫をなでる女性

病理検査をしないと見分けるのは難しい

悪性のしこりと良性のしこりを完全に見分けるのは、触診や観察だけでは獣医さんでも難しく素人の私たちなど到底無理です。

前述したとおり悪性の腫瘍ができやすい場所、良性の腫瘍ができやすい場所というものは存在します。

ですが、悪性の腫瘍ができにくい場所だからと言って常に良性の腫瘍ができるわけではありません。自己判断はせず、必ず獣医さんに相談しましょう。

まとめ

撫でられる猫

今回は猫のしこりと病気についてご説明しました。猫の悪性の腫瘍は死亡原因としても上位を締め、癌に至っては1位となっています。しこりにも悪性と良性があるとは言っても、一度良性で完治したしこりが悪性として再発する可能性もあります。

予防は毎日愛猫の身体を触り、しこりや異常を発見したらすぐに獣医さんに相談することです。早期発見、早期対応が愛猫の命を守ることになります。

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