野良猫がついてくる理由4つ!人がとるべき正しい対処法や注意点

野良猫がついてくる理由4つ!人がとるべき正しい対処法や注意点

野良猫が人間についてくるときには、餌を期待したり体調の不安を訴えてきたりという理由があります。そんな時にどんな行動を取れば良いのか、正しい対処法や注意点をご紹介します。

野良猫が人間についてくる理由

野良猫が人間についてくる理由

街中や自宅周辺などを歩いている時に、野良猫と出会うことはありませんか?

本来、警戒心の強い野良猫は人と目が合うと逃げることが多いですが、中には「ニャー」と鳴きながら近寄ってきたり、体をすり寄せて甘えてきたりする場合も。

そんな人懐っこい野良猫が後からついてきた、という経験がある方もいるのではないでしょうか?

猫好きなら、後からついてくればとても気になって、後ろ髪を引かれる思いでその場から立ち去らなければいけないこともあるでしょう。

警戒心の強い野良猫が、人についてくるのには理由があります。今回は、人についてくる理由や対処法、野良猫に触る時の注意点などをご紹介します。

餌がもらえるかもと期待している

多くの野良猫は、常に空腹を抱えて餌を探しています。野良猫が、その日その日を生きていくことは想像以上に大変で、満足できるほど餌を食べることはとても難しく、2~3年と言われる野良猫の寿命の短さが生きていく環境の過酷さを物語っています。

「餌がもらえるかも」と期待している場合、一定の距離を保ちながらじっと視線を送ってきますが、こちらから近づくとぱっと逃げてしまうことが多かもしれません。

ただし本当におなかが減っている場合は、遠くまで逃げず、ぱっと逃げたように見せかけて、人の視界の見える位置にいて餌がもらえるかもと期待して待っているのです。

人への興味が強く構ってほしいと思っている

野良猫の中には、人への興味が強く「構ってほしい」と思っている場合があります。過去に餌をもらったり優しくされたりした事があると、懐いてくることも少なくありません。

人への興味が強く構ってほしい時は、しっぽをピンと立てて体をすり寄せてきます。この行動は、猫が甘える時や相手に親愛の気持ちを伝える場合にとる仕草と言われています。

子猫が親猫のかわりになる相手を探している

子猫が親猫のかわりになる相手を探している場合についてくることがあります。

捨てられた子猫や親猫からはぐれた子猫は、空腹だけでなく不安にも襲われています。子猫なりに、自分一人では生きていけないことを本能で理解し、親猫のかわりになる相手を必死に探しているのです。

子猫が親猫の代わりになる相手を探している時には、連続で鳴き続け「自分はここにいるよ」と一生懸命伝えようとすることがあります。

そんな時に優しそうな人を見つければ、子猫は一目散に駆け寄ってきて、親猫のかわりになる相手が見つかったと喜んでいるのかもしれません。

体調不良や不安な気持ちから助けを求めている

体調不良や不安な気持ちから助けを求めている場合もあります。ケガや病気などで不安な気持ちになれば、猫も人と同じように誰かに助けを求めたくなるものです。

極端に痩せていたり毛づやが悪かったり、目や鼻がグシュグシュになっている、後ろ足がおぼつかない様子などは病気の可能性があります。また、動作がおかしかったり体に傷があったりした場合はケガをしている状態です。

野良猫がついてくる時の対処法

野良猫がついてくる時の対処法

野良猫がついてきて甘えた仕草をすれば、かわいくて思わず呼び寄せて、体を触って仲良くなりたくなるものです。

でも、そんな時こそ、その猫を家に迎え入れることができるのかを冷静に考えなければなりません。その場だけで責任が取れない場合は、むやみに仲良くすることは控えましょう。

猫を飼えない時は餌を与えたり構ったりしない

ついてくる野良猫を迎えることができない場合は、むやみに餌を与えたり構ったりしないようにしましょう。

野良猫は、人と仲良くなることで少なからず期待をしてしまいます。それは、餌や安全な場所の確保だったり、愛情を求めていたりすることもあるかもしれません。

責任が取れないのにむやみにかわいがるということは、猫にとって残酷なことなのです。決して無責任な餌の与え方などはしないようにしましょう。

猫がついてきて困る時は人混みに紛れたり遠回りをしたりして離れる

野良猫がついてきて困る時は、人混みに紛れたり、遠回りをしたりするなどして離れましょう。人混みに紛れることで猫はどの人か区別がつかなくなり、ついていくことを諦めます。

また、自宅までついてこられたくない場合は、遠回りなどで自宅の場所を覚えさせないようにしましょう。

猫は自分のテリトリーは熟知している事が多く、場所を覚えてしまう可能性もあります。餌をくれる人の自宅を覚えてしまえば餌欲しさに家まで来るようになるかもしれません。

迎え入れることができないのであれば、遠回りをするなどして対処しましょう。

野良猫を迎え入れる場合は少しずつ仲良くなる

保護することを決めた子がいる場合は、少しずつ仲良くなることが大切です。

猫がわかる場所に餌を置き、少し離れた場所で静かに見守りましょう。猫が餌を食べ始めたら、怖がらせないように少しずつゆっくりと近づき、食べ終わったころを見計らってそっと触ってみてください。

抵抗なく触らせてくれるようであれば、そっとキャリーケースなどに入れて自宅にお迎えしましょう。

子猫の場合は一匹でいるように見えても、親猫が近に潜んで見ている可能性があります。子猫を保護するときは、周囲に親猫がいないかを確認すること大切です。

また、とても人に慣れている場合は、飼い猫の可能性も考えなくてはなりません。迷ってしまっている愛猫を探していることもあるので、猫を保護したことを地域の保健所や動物愛護センターに伝えておくことで、飼い主さんの情報を確認することができます。

ついてくる野良猫を触る時の注意点

ついてくる野良猫を触る時の注意点

野良猫は自分の身を守るために、常に警戒しながら生きている場合が多いのです。そのため、仲良くなったと思って油断すると、急に態度が変わることもあります。

ボディランゲージから猫の感情を読み取る

ついてくる野良猫を触る時は、ボディランゲージから猫の感情を読み取るようにしましょう。

猫が好意を持っているときは、偶然当たったように見せかけて、わざと体を当ててくることがあります。もし猫が体をそっと当ててくるならば、心を開いているかもしれません。

顔の表情からも猫の気持ちが読み取れます。警戒心があるときは、目つきが落ち着かずビクビクしていることが多いですが、穏やか表情をしている場合は心を開いている可能性が高いです。

猫の感情を無視して無理に触ると、噛まれたり引っかかれる可能性があります。野良猫が本気で攻撃をしてくれば大けがになる可能性もあります。

また「猫ひっかき病」になる場合もあるので、感情をきちんと読み取ってから猫に触るようにしましょう。

ノミなどの寄生虫や感染症を持っている可能性がある

野良猫だけでなく、外に出している猫の場合、ノミなどの寄生虫や感染症を持っている可能性があります。

野良猫を触ることでノミが衣服についてしまったり、手を舐められたりすることで感染症を家に運んしまうことがあり、自宅の飼い猫に、知らず知らず移してしまう場合もあるのです。

野良猫を触る場合は、リスクを考えておきましょう。

まとめ

野良猫についてこられたり、なつかれると可愛かったり、時にはかわいそうに思えて、その場だけでも餌を上げたくなることがあるかもしれません。

しかし、その時だけしかできないのはその子の本当の幸せではありません。猫の命の大切さを真剣に考え、飼うことができない猫と必要以上に仲良くならないようにしなくてはいけません。

もし迎え入れることができるならば、今まで過酷な環境で頑張ってきた子が、二度と不幸にならないよう、たくさんの愛情を注いで、最後まで責任を持って大切にしてあげましょう。