サイベリアンの抜け毛は多い?少ない?
サイベリアンはとても抜け毛が多い猫種です。サイベリアンの毛の生え方は「トリプルコート」と呼ばれるもので、3種類の毛で構成されています。
まず、外側にあるオーバーコートは脂分を含んでおり水をはじくことが出来ます。また、寒さから身を守るために保温・保湿の役割を果たすアンダーコート、そしてアンダーコートよりも短い毛が内側に生えています。
サイベリアンは、普段から少しずつ毛は抜けていきますが、換毛期である春と夏には、暑さや寒さに耐えられるように皮膚に近いアンダーコートが抜け落ち、新しい毛が生えることで体温調整するため、普段の何倍もの毛が抜けます。
こちらの記事では、抜け毛が多いサイベリアンの抜け毛のお手入れ方法、お手入れをする時のコツ、抜け毛の掃除方法についてご紹介していきます。
これからサイベリアンを飼いたいと思っている方、現在サイベリアンを飼っていて抜け毛に悩んでいる方は、ぜひ記事を読んで参考にしてみてください。
サイベリアンの抜け毛のお手入れ方法
サイベリアンは長毛のため、換毛期でなくても長さも相まって抜け毛の量が多い猫種になります。そのため、日々きちんとグルーミングをして抜け毛対策をすることが大切です。
猫は自分自身でグルーミングをしますが、抜ける毛の量も多いので、飲み込んだ毛同士が胃の中で絡まり合い、大きくなって溜まってしまう毛球症になりやすいです。そのため、飼い主の方でも必ずグルーミングを行うようにしていきましょう。
- 朝晩一日2回はブラッシングとコーミングを行う
- ブラッシング用スプレーを使う
- シャンプーは月に1~2回程度行う
- シャンプー後は吸水タオルやペット用のドライヤーを使う
朝晩一日2回はブラッシングとコーミングを行う
サイベリアンは、全身が長い毛に覆われており、しっぽまでふさふさです。特に外側にある長い毛同士が絡み合いやすく、毛玉ができることがよくあります。毛玉はどんどん絡まっていきますので、見つけたら早めにほぐすところから始めましょう。
サイベリアンの長い毛をとかす際には「ピンブラシ」「スリッカーブラシ」「コーム」「ハードタイプの獣毛ブラシ」を使います。
ピンブラシ
「ピンブラシ」は、毛の長い部分に使います。ピンの先が丸くなっているものを選ぶと皮膚を傷つけにくいです。使う際は、まずは飼い主の手などに当てて力加減を確認しながら使いましょう。
スリッカーブラシ
「スリッカーブラシ」は、毛のもつれがある部分に使います。ピンの先がとがっているので、地肌を傷つけないように力加減を確認して行ってください。
コーム
「コーム」は、細かい部分に使います。粗い目を使って毛先の方から、毛並みに沿ってとかしていきます。
根元からいきなりとかしてしまうと、毛玉ができていたり、毛が絡まっていたりするところに引っかかってしまい、痛みを生じさせてしまうことになります。
また、コームの先端は丸いものを選ぶと、猫の肌を傷つけずに済みますので、買う時に確認しておきましょう。
ハードタイプの獣毛ブラシ
「ハードタイプの獣毛ブラシ」は、最後に使うことでツヤのある被毛に仕上げることが出来ます。
ブラッシング用スプレーを使う
サイベリアンのような長毛種では、何度ブラッシングしても「なかなか抜け毛が取れない」ことがあります。
また、ブラッシングに時間がかかるとサイベリアンもストレスになってしまいますので、そんな時はペット用のブラッシングスプレーを使うのがおすすめです。
舐めても大丈夫な成分の「ペット用ブラッシングスプレー」が出ていますので、愛猫の安全なものを選ぶようにしましょう。また、スプレーを使うことで保湿成分が毛に付着し、ブラッシングで抜けた毛が散らばりにくくなります。
また、保湿効果はブラッシング後の毛がツヤツヤになるというメリットもあります。乾燥も防ぐので、冬には静電気対策にもなります。
シャンプーは月に1~2回程度行う
サイベリアンは、元々ルーツが雪が多い環境で育っているため水に濡れることはあまり嫌がりません。そのため、シャンプーはさせやすいです。使用するシャンプーは、人間用のシャンプーではなく、ペット用シャンプーで低刺激性のものを使うようにしましょう。
シャンプー後は吸水タオルやペット用のドライヤーを使う
シャンプー後、毛が湿った状態のままででいると、皮膚の雑菌を繁殖させてしまう原因になりますので早めに乾かすようにしましょう。
また、サイベリアンの被毛は自然乾燥だけでは、長い毛同士がもつれやすくなってしまいます。そのため、シャンプー後にはしっかりとタオルドライし素早く乾かしていきましょう。
吸水タオルを使うと普通のタオルよりも吸水力が高いので、猫の体から素早く水分を取り除くことができます。また、サイベリアンは毛が長いのでタオルドライだけではなかなか乾きません。そのため、ドライヤーを使って乾かすことをおすすめします。
人間用のドライヤーは高熱になることも多く、猫の肌への負担も大きくなりますので、ペット用のドライヤーを使いましょう。ドライヤーを立たせた状態で適温の風と風量を送ってくれるので、猫の毛を乾かす際にとても重宝します。
抜け毛のお手入れをするときの注意点
抜け毛のお手入れをすると「毛並みを整える」「汚れを取る」「血行を良くする」などの効果がありますが、気を付けないといけないことがあります。
- ブラッシングを嫌がらないようにすることを心掛ける
- ベタベタと脂っぽい感触は皮膚病の可能性
ブラッシングを嫌がらないようにすることを心掛ける
サイベリアンがリラックスをしているときに首や喉のあたりなど、猫がなでられると喜ぶ場所から始めると良いでしょう。この時に、無理に毛だけを引っ張ったり、皮膚を傷つけるほど深くコームなどを刺さないように注意しましょう。
ブラッシングが痛いという思いをしてしまうと、次回のブラッシングを嫌がるようになります。最初は、小さい範囲から始めて慣れてきたら徐々に範囲を広げて、ブラッシングに慣れさせていきましょう。
ベタベタと脂っぽい感触は皮膚病の可能性
毛を触ったときにベタベタと脂っぽい感触がする場合、皮脂の分泌異常が起きて皮膚病になっている可能性がありますので、被毛に関しては日々触りながらチェックしておきましょう。
皮膚の健康チェックポイント
次のような症状がある場合は皮膚のトラブルを起こしている可能性がありますので、見つけた場合は早めに動物病院を受診するようにしましょう。
- 身体の一部分の皮膚が見えるくらいその箇所だけ毛が大量に抜けている
- かさぶたができている
- 体臭がきつくなっている
- かゆがっている箇所がある
- 皮膚に赤みや発疹が出来ている
サイベリアンの抜け毛掃除のコツ
- 部屋の中に散らばっている毛は掃除機を使う
- 毛足の長いラグは猫用のブラシやコームを使う
- カーペットなどは「ぱくぱくローラー」を使う
部屋の中に散らばっている毛は掃除機を使う
長毛種の場合、毛が絡まり合って丸まったままの状態で床の隅に転がっていますので、掃除機で吸い込んで掃除をしましょう。また、掃除機の音に敏感な性格の猫もいるので、掃除機をかけている間は別の部屋に連れて行くか、ケージの中にいれておきましょう。
毛足の長いラグは猫用のブラシやコームを使う
毛足の長いラグなどを使用している場合、サイベリアンの抜け毛と絡まってしまうことがあります。猫が使う目の粗いコームで根元の細かい汚れなどをかき出した後、ラグ全体にブラシをかけて掃除をしましょう。
カーペットなどは「ぱくぱくローラー」を使う
床に敷いているカーペットなどの広範囲に長い毛が絡みついていることがあります。そのような状態になっていると掃除機で吸っても取れません。
そんな時は、ぱくぱくローラーを使うとカーペットの表面をコロコロと動かすことで、2種類のブラシがカーペットやラグに絡まった毛やホコリ、砂粒や餌などの固形ゴミまでをパクパクと回収してくれます。
集めた毛やゴミはそのまま本体のダストボックスの中に溜まるような仕組になっているので、掃除が終わった後にまとめて捨てられるので便利です。
まとめ
サイベリアンは長毛種なため、短毛種の猫に比べてグルーミングなどのケアが重要になってきます。朝晩の一日2回のグルーミングを心掛けていきましょう。
愛猫の抜け毛で帽子を作ったり、ぬいぐるみを作ったりする飼い主さんもいます。グルーミングをした際に集まった抜け毛が新しい作品に生まれ変わる思うと、グルーミングも楽しみの一つになります。
これからサイベリアンを飼いたいなと思っている方、現在サイベリアンを飼っていて、抜け毛に悩んでいる方の参考にしてみてくださいね。