猫の里親になるための条件が厳しい理由3つ

猫の里親になるための条件が厳しい理由3つ

可哀想な運命を辿ってきた猫の里親になろうと里親募集サイトを訪れたけれど、里親になれる条件が厳しすぎて猫を家族に迎えることができなかった。そんな人は少なからずいると思います。なぜ里親になるための条件がとても厳しいのか。その理由をお伝えします。

1.軽い気持ちで飼われないようにしている

仰向けに寝転んで飼い主の手にじゃれる猫

「猫を家族に迎えるときは、悲しい運命を経験してきた猫を引き取りたい」そう思って里親を募集しているサイトを訪れる、心優しい人はたくさんいることでしょう。

しかし、いざ里親になろうと思って里親になるための条件を見てみると……。厳しすぎて里親になれなかった、という人が数多くいるそうです。では、里親になるための条件がどれほど厳しいのかといいますと……

  • 独り暮らしをしている
  • 未婚の人
  • 高齢者
  • 未成年者
  • 収入が不安定な人(収入が低い人)
  • 連絡先が携帯電話だけ(固定電話がない)
  • 飼育経験がない

これらの条件のうち、どれかに当てはまる人は里親になれないことが多いそうです。また、個人情報が分からない人や定期的な自宅訪問を許可してくれない人も、里親になることができない場合がよくあります。

私は猫ではなく、里親を募集していた犬を愛犬に迎えた経験があるのですが、私の場合は事前に何度も保護主とやりとりして、個人情報をお伝えしたり譲渡に関する契約書を提出したりした後、自宅まで来ていただいて、最終的な判断をしてもらい里親になることができました。

猫の幸せのための厳しい条件

保護主や保護団体はなぜこのような厳しい条件、厳しい対応で里親募集をしているのかといいますと、理由の1つには『軽い気持ちで猫を飼われないようにしている』といえます。

基本的に里親を募集している猫は譲渡してもらうときに、保護している間にかかった費用(ご飯代や病院代など)を渡すだけなので、ペットショップで購入するよりも、お金をかけずに飼うことができます。ですので、深く考えずに軽い気持ちで猫の里親になろうとする人は少なからずいるそうです。

つらい過去ゆえにお世話が大変なことも

しかし、保護猫の多くはつらい過去をもつ子ばかりとなり、なかには問題行動を起こしてしまうことも少なくありません。

ペットショップで販売されている猫と比べると、世話をするのが大変な場合が多く、軽い気持ちで里親になった人が「思い描いていたものと違った…」「自分では幸せにできない……」と感じ、猫を手放してしまうケースがあるそうです。

いろいろと事情はあるかもしれませんが、悲しい過去をもつ猫に再び『飼い主に捨てられる』という辛い経験をさせてしまうのはとても残酷といえますよね。ですので、保護活動をしている人は里親になる条件を厳しくして、少しでも猫が再び不幸な経験をしないように対策をしているそうですよ。

2.里親詐欺の防止として条件を厳しくしている

ケージに入った二匹の子猫

里親になるための条件を厳しくしている理由で、もっとも多いのが『里親詐欺防止のため』です。里親詐欺というのは善良な里親を装って猫を譲ってもらい、猫に対して悪意ある行動をする行為です。例えば……

  • 転売する
  • 虐待する(命を奪う)
  • 猫の毛皮や肉を販売する

といった目的で里親詐欺が行われることが多いそうです。とても悪意のある最低な行為といえますね。

里親詐欺の特徴

里親詐欺をする人は『個人情報を教えたがらない』『連絡手段がフリーメールのみ』『自宅訪問を嫌う』『独りで暮らしている』『早く里親になりたがる』といった、いかにも怪しい特徴があり、ほとんどの場合、これらの対策として保護主は里親になれる条件を厳しくしているといえます。

里親になりたいと思ったとき、条件を見て「こんなに個人情報を教えないといけないの!?」と感じる人はとても多いかと思いますが、少しでも保護猫が残酷な目にあわないように対策をしていると分かっていただければ、厳しい条件にも納得していただけるのではないでしょうか。

3.猫が幸せな生活を送れるように厳しくしている

ソファーに座る女性の膝に乗って甘える猫

保護主が里親になるための条件を厳しくする理由は様々が考えられますが、どれも『猫の幸せを最優先に考えている』といえます。例えば、源泉徴収や給料明細などを見せて収入を詳しく知らせないといけない場合は、猫が病気になってお金が必要になったときに、経済的な面でちゃんと対応できるかどうかを調べるために必要となります。

独り暮らしNGなのは飼い主に何かあったとき、他の人が代わりに素早く猫の世話ができるように、といった感じで不測の事態が起きても、猫が幸せに暮らせるように対応できる人を探すために、条件を厳しくしているといえます。

幸せを願いすぎるが故に

ただ、保護猫の”完璧な”幸せを願いすぎてなのか「さすがにこれは条件が厳しすぎない?」と感じてしまうくらい、条件が厳しいものも少なからずあったりします。こういったものは間違ってはいないと思いますが、条件を厳しくしすぎることで里親が全然見つからず、結果的に猫が幸せになる機会を逃してしまう可能性もあるといえるかもしれませんね。

まとめ

ポンタと虎丸

猫の里親になる条件が厳しい理由を3つご紹介しました。どの理由にも保護猫を幸せにしてあげたいと思う保護主の気持ちが隠されているといえますね。

また、お伝えした理由以外にも『助成金をもらうために仕方なく条件を厳しくしている』といった理由もあり、里親になる条件を厳しくする理由は、保護主によって異なるといえるでしょう。

里親になるための条件を厳しくしすぎると里親が見つかりにくい。しかし条件を甘くしてしまうと里親詐欺や軽い気持ちで飼おうとしている人に保護猫を譲渡してしまう可能性がある。……。何とも難しい問題といえますね。

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