サイレントニャーとは
猫を飼っている皆さんは、こんな経験ありませんか?愛猫が鳴くような仕草をしたのに、声が聞こえない。
一体、さっきの仕草は何だったのだろうと思い、気になって調べたところ、猫が私に向かってした「口パク」の仕草は、「サイレントニャー」という猫の親愛の表現だということを知りました。
私はこのサイレントニャーを初めて見たとき、全身がひやりとしました。病気だと思ったからです。うちの猫は風邪で声が出なくなったのかもしれないと思い、しばらく観察していると特に変わった様子はありません。ご飯は食べるし、お昼寝はするし、運動会もしていました。
それまでにも、猫の様々な鳴き方を目の当たりにして来ましたが、猫にはサイレントニャーという声を出さない鳴き方もあると知り、目からうろこでした。
サイレントニャーは愛情表現の最終兵器
では「サイレントニャー」とは一体どんな時に披露される鳴き方なのでしょうか。
私の場合は、このサイレントニャーに何気ない日常の中で遭遇しました。家の中を歩き回りながら、家事をしているとき、愛猫からの熱い視線を感じ、不意にそちらの方を向きました。愛猫は私と目が合うと、口をゆっくりそして大きくあけました。鳴くのかな、と思いきや声が聞こえて来ません。
しかし「サイレントニャー」は人間には聞こえない高周波が出ていると言います。人間の耳で聞くことの出来る音域は約20キロヘルツと言われていて、猫の耳で聞くことの出来る音域は約60〜65キロヘルツ。簡単に言うと、サイレントニャーは猫同士のコミュニケーション言語なのだと思います。
人間に聞こえなくてはサイレントニャーをする意味がない、と思う方もいるかもしれませんが猫は本来、サイレントニャーを母猫に向かってやるのです。サイレントニャーは「お腹すいたよー」とか「構ってよー」などの甘えの表現なのです。
要するにサイレントニャーは、猫の最大限の愛情表現であり、サイレントニャーをやって貰えることは飼い主冥利につきるのです。
サイレントニャーをする猫の特徴
それでは一体、どんな猫がサイレントニャーをするのでしょうか。
まずは子猫です。子猫は母猫に甘えたい盛りですので、出し惜しみせずにサイレントニャーをやります。また成猫でも子猫時代の名残でサイレントニャーをすることがあります。実際にうちの愛猫はそこそこおじさんですけど、今までに何度もサイレントニャーをやってくれました。
特に去勢済みのオス猫は、甘えたがりになるので、メス猫よりはサイレントニャーをやる確率が高いと言われていますが、これは確かなことではなく、結局は個体差だと言えるでしょう。
まとめ
犬に比べると、飼い主に対する愛情表現が希薄だと思われがちな猫。でも、そんなことはありません。しっぽはぶんぶん振らないけど、猫には猫の愛情表現があるのです。サイレントニャーのような猫の行動を知ることで、ますます猫が愛おしくなります。
うちの愛猫は最近パワーアップし、瞬きしながらサイレントニャーをしてくれます。ちなみに猫が飼い主に向かって目を閉じる行為も、猫の愛情表現の一つだと言われています。
今まで一度もサイレントニャーに遭遇したことのない飼い主さんも、よく愛猫を観察してみて下さい。あなたに向かってサイレントニャーをしてるかもしれません。