チンチラ猫の性格
- とても穏やかで静か
- 特定の人に強い忠誠心を持つ猫もいる
- 騒がしい環境が嫌い
- 激しい遊びや運動はあまり好まない
チンチラ猫は、とても穏やかで静か、優しい性格の猫種と言われています。いったん信頼すると、特定の人に強い忠誠心を持つ猫もいて、家族のうちの一人に特に忠誠心を表すこともあるそうです。そんなチンチラ猫の特定の一人に選ばれたら、幸せな時間を過ごせそうです!
日常でも静かに過ごすことが多いため、小さな子供がいるような騒がしい環境には向かない傾向があるでしょう。また、お気に入りの場所で静かにのんびりと過ごすのが好きな猫が多い猫種で、激しい遊びや運動は好まないことが多いようです。ただ、気分が向けばもちろん遊ぶことはあり、のんびり日向ぼっこをしていたかと思うと急におもちゃで遊びだし、いつの間にかまた日向ぼっこに戻っていくタイプだとも言われています。
後でまた紹介しますが、チンチラは猫種としてはペルシャの一部ということなので、このような性格もチンチラ特有のものではなくペルシャ全体に共通するものです。
チンチラ猫の特徴
- チンチラ猫の平均体重は3〜5.5kg
- 筋肉質でがっしりとした体格
- 胴や脚、尻尾などは全体的に短め
- 鼻や耳は小さめで離れ気味
チンチラ猫を含めたペルシャの体格はコビータイプで、筋肉質でがっしりとしています。胴や脚、尻尾などは全体的に短めとなっています。耳も小さめで離れ気味なのが可愛らしいですね。
目はブルーかグリーン系です。黒いアイラインが際立ちます。鼻はペルシャほどつぶれていません。体重は平均的に3〜5.5kgの猫が多いようで、平均的な寿命は8~12歳とも12~15歳とも言われています。
チンチラ猫の被毛と毛色
- シルバー
- ゴールデン
- ブルー
- ブルーゴールデン
チンチラはペルシャ猫のバリエーションの1つとして考えられるので、ペルシャ猫の特徴である豊かで長い被毛を持っています。ペルシャ猫の中でチンチラと呼ばれる猫の被毛の特徴の一つは、アンダーコートが純白ということです。似たようなオーバーコートの色をしていても、チンチラとそれ以外のぺルシャ猫ではアンダーコートの色が違うのです。そのため、チンチラは他のペルシャ猫と比べて色が薄いという印象を与えるようです。チンチラシルバーは全体的に白とグレーがかった毛色をしており、チンチラゴールドは全体的に薄茶色のような毛色で、所々に濃い茶色の柄が入っていることもあります。その他にも、ブルー、ブルーゴールデンと呼ばれる毛色も最近ではあるようです。
チンチラ猫の値段
チンチラ猫は人気のある猫種ですので、ペットショップでもブリーダーでも手に入りやすいようです。価格帯は20万〜30万円のことが多いようです。里親募集もされていることがあります。興味がある場合は一度、里親募集サイトも覗いてみてはいかがでしょうか。
チンチラ猫がかかりやすい病気
チンチラ猫はペルシャ猫の一種であるため、ペルシャ猫がかかりやすい病気がチンチラ猫がかかりやすい病気と言えます。一般的には健康な猫種ですが、気をつけた方が良い病気が幾つかあります。
- 毛球症(もうきゅうしょう)
- 多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)
- 流涙症(りゅうるいしょう)
毛球症
チンチラ猫は長毛種ですので、毛づくろいをした際に飲み込んだ抜け毛が体内に溜まりやすく、胃の中で固まってしまう毛球症になりやすいことがあります。日頃のブラッシングでマメにケアをしていれば多くは予防することができますので、ブラッシングを怠ることのないように注意が必要です。
多発性嚢胞腎
英語名を略してPKDとも呼ばれます。腎臓に水の溜まった袋が幾つもでき、腎臓が正常に機能しなくなってしまう病気です。常染色体優性遺伝の遺伝病であり、親猫がこの病気を持っていると50%の確率で引き継いでしまうことがありますので、子猫を迎える際にはブリーダーやショップなどに親猫の遺伝子検査の結果を確認をすると良いでしょう。
流涙症
ペルシャほどではありませんが鼻が低めの猫種ですので、目の涙腺が詰まってしまう流涙症には気をつけましょう。流涙症になるとうまく涙が排出されず、溢れ出してしまいます。目のケアもマメにしてあげましょう。涙腺が詰まってしまう以外にもまつ毛の問題や目に傷がある場合など、涙が多く出てしまう原因は色々ありますので、涙がよく出る場合にはまずは動物病院を受診しましょう。
チンチラ猫のケア方法
チンチラ猫はどのようにふだんのケアを行えば良いのでしょうか?
被毛ケア
ゴージャスな被毛は絡まりやすいので、1日に1~2度はブラッシングをしてあげましょう。特に耳の後ろや脇は毛玉になりやすいです。毛玉ができてしまうと蒸れによってその部位の皮膚で細菌が繁殖して皮膚炎の原因にもなりかねませんし、何よりも猫が動く時に毛が引っ張られて痛みを感じたりもします。トリミングサロンで取り除いてもらうのにも別料金がかかることがあります。良いことはありませんから、日頃のお手入れをしっかり行いましょう。
目のケア
目のケアもマメに行ってあげてください。清潔なガーゼやペット用ウェットティッシュなどで、目の周りを拭き取りましょう。片目ずつ清潔な部分を使ってください。
肥満にさせない
チンチラ猫は余り積極的に運動をしない子も多いようですので、太りやすいとも言えるかもしれません。食べさせ過ぎには十分注意してください。おやつも控えめにした方が良いでしょう。肥満になってしまうと、ダイエットさせるのに時間と手間がかかりますし、猫自身も飼い主さんにとってもストレスが増えて大変です。定期的に体重を量るのも、肥満を防ぐための良い手段です。
その他のケア
他にも、歯ブラシや耳掃除、爪きりなど、チンチラ猫を清潔に保つためにはどんな猫にも必要なケアももちろん必要です。トイレも常に綺麗にしておくと、チンチラ猫も飼い主さんも気分良く過ごすことができます。ノミ予防などのケアも必要です。ダニの予防、フィラリア症の予防、ワクチン接種も含めて、全ての予防も定期的にきちんと行いましょう。
チンチラ猫の歴史
チンチラ猫は人の手で作出された猫種でその歴史は古く1882年に基礎となった猫が生まれています。起源となったその猫はチニーという名の猫です。チニーは、ブルーペルシャと野良猫との交配で生まれたそうです。
チニーはスモークカラーの猫でしたが、シルバータビーの猫と交配した結果、最初のチンチラのオス猫が誕生したのです。このオス猫はシルバーラブキンと名付けられ、チニーの孫に当たります。
チンチラとペルシャ猫の違い
チンチラ猫とペルシャは違う猫種として扱っている団体も一部ではありますが、TICAやCAFといった主立った猫血統登録団体には認められておらず、チンチラもペルシャのバリエーションの1つだとされています。
ですが、チンチラはペルシャほど鼻ペチャではない所や目がブルーやグリーン系の色であることなど、チンチラとしての特徴もいくつかあります。毛色に関しては、チンチラ猫は、ペルシャの中のシェーデッドシルバーとシェーデッドゴールデンの毛色のものであり、(シェーデッド)シルバーや(シェーデッド)ゴールデンのペルシャとの最も大きな違いはチンチラのアンダーコートは純白だということです。
また、シェーデッドとは、毛先と毛の根元の色が違うことで見られる毛色です。シルバーの場合は根元が白で毛先がシルバー、ゴールデンの場合は根元が白で毛先がゴールドになっています。毛1本に対する色のついている部分の割合が、ペルシャよりチンチラでは少なくなります。
まとめ
チンチラ猫について、まず戸惑うのが、「ペルシャとの違いって何なの?」と言うことですよね?この記事で、お分かりいただけたでしょうか?穏やかで、静かなチンチラは、いてくれるだけでオアシスのような存在になってくれそうです。
被毛のお手入れは少し大変そうですが、それも愛猫とのコミュニケーションタイムだと思えば、苦にならなさそうですよね。チンチラ猫とのほんわかな暮らし、楽しみたいものです。
肥大型心筋症や常染色体劣勢遺伝である進行性網膜萎縮症(PRA-pd)もペルシャで多く見られる遺伝病とされています。また、股関節形成不全がペルシャ猫では他の猫種よりも多いと報告されています。