猫のしっぽがピーンと立つ意味は?気持ちの読み取り方と注意点

猫のしっぽがピーンと立つ意味は?気持ちの読み取り方と注意点

猫のしっぽがピーンと立つのは、うれしい気持ちを表しています。しかし、しっぽの立ち方や向きが変な時には注意が必要です。色々なしっぽの動きから猫の気持ちが分かります。

猫のしっぽがピーンと立つのはなぜ?

しっぽを立てて歩く猫

猫のしっぽがピーンと垂直に立っている姿は、飼い主さんに笑顔を届けてくれるかわいらしさでいっぱいです。でも、なぜあんなにしっぽがピーンと立っているのでしょう。

しっぽの近くを撫でると、さらにピーンとしっぽが立ち、喜んでいるような気持ちは伝わってくるのですが、もっと詳しく理由を知りたいものです。そこで今回は、猫のしっぽがピーンと立つ意味と猫の気持ち、注意点もあわせてご紹介します。

猫のしっぽが持つ役割

そもそも猫のしっぽは必要あるのでしょうか。しっぽの短い子や折れ曲がっている子など様々で、大した役割はないのでは?と思う飼い主さんもいるかもしれません。

しかし猫のしっぽはたくさんの役割があるとても大切な体の部分なのです。感情表現から、時にはマフラーのようにくるっと体に巻き付けて防寒の役目を果たしたりしています。

また、猫は高いところにジャンプする時や、幅の狭いところを歩く時に、しっぽで体のバランスをとることで、安全に動くことができるのです。さらに、しっぽにはたくさんの臭腺が通っているので、縄張りを主張するときのニオイを付ける役割もあります。

しっぽの動きや向きは猫の気持ちを表現している

猫は、しっぽの動きや向きで感情を表現しています。

例えば、猫がビックリしたときに、驚くほどしっぽをパンパンに膨らましているところを見たことはありませんか?まさにしっぽの動きや向きだけで、猛烈に驚いている感情が伝わってきます。寝ているときまでバタバタさせたり、ピクピクと小刻みに動かしたり、しっぽは猫の感情を鏡のように表しているのです。

愛猫が何を考えているのかよくわからないと感じている飼い主さんは、しっぽの動かし方や向きを観察してみると、少しずつ気持がつかめるようになり、絆を深めることができるようになりますよ。

猫がしっぽをピーンと立てる意味

寝転ぶ猫

愛猫がしっぽをピーンと立てている姿は、思わず笑みがこぼれてしまいますよね。では、猫がピーンとしっぽを立てるポーズにはどんな感情が隠されているのでしょうか。

喜びの感情を表現している

猫がしっぽをピーンと立てるときは、喜びの感情を表しています。飼い主さんの近くに寄ってきたときなどにしっぽをピーンと立てていませんか?それは、大好きな飼い主さんの近くにいることが嬉しいからです。特に喜んでいる時は、立たせたしっぽの先端をプルプルと小刻みに震わせています。

また、ご飯がもらえると分かった時は、ワクワク感でしっぽをピーンと立てて、大きく振る場合もあります。いざ食べ始めると食べることに夢中になるのでしっぽは元に戻ることが多いようです。

甘えている

猫は甘えたい時にもしっぽをピーンと立ててきます。しっぽをピーンと立てて、飼い主さんに体をすり寄せてくるのは、かまってほしいと甘えてきているのです。また、しっぽを立ててゆっくりとゆらゆら揺らすときは、猫がリラックスしているサインと言われています。

一般的に猫は犬のようにしょっちゅう甘えてくることが少ないので、甘えたいサインを見逃さず、しっぽをピーンと立ててすり寄ってきたときは、たくさんスキンシップしましょう。

忙しい時や出かけるときに、愛猫がしっぽを立ててすり寄ってくることはありませんか?猫は、私たちが思っている以上に人間の行動や気持ちを感じているのかもしれません。自分をもっと見てほしい、かまってほしいと愛猫がサインを送ってきた時こそ、少しの時間でも愛情を注いであげましょう。

挨拶する相手に親しみを感じていることを伝えている

好きな相手に挨拶する場合にしっぽを立てることがあります。朝起きたときに、ピーンとしっぽを立てて近づいてくることはありませんか?そんなときは「おはよう」や「大好き」と伝えてくれています。

猫同士でもしっぽを立てて挨拶をします。猫はお互いに体を近づけながらしっぽを立てて、挨拶と同時に愛情表現をしているのです。仲が良いほど密着度も高くなり、上向きに立てたしっぽを交差していることもあります。この姿は、仲の良い子猫同士によく見られる光景です。

猫がしっぽを立てている時の注意点

人の腕にしがみつく猫

猫がしっぽを立てているからといって、全て喜びを表現しているわけではありません。しっぽの動きによって猫が怒っていることも分かるので、注意して見ておくようにしましょう。

激しくパタパタと振る時は苛立っている

猫がしっぽをピーンと立てて激しくパタパタと振っている場合は、イライラしているサインです。猫がリラックスしているときにしつこく触ったりすると、しっぽを上下にパタパタすることはありませんか?このような時は、猫は構って欲しくなくてイライラしています。かまわずそっとしてあげましょう。

しっぽの毛が逆立って太い時は驚きや恐怖を感じている

猫のしっぽが逆立って太くなっている場合は、驚きと恐怖を感じている可能性があります。猫同士のけんかの時は、しっぽを膨らませて背中につけて反り返えっていることが多く、かなり興奮している状態です。

しっぽだけでなく神経もかなり逆立っているので、静かに様子を見ながら、猫が落ち着いてきたら、ケンカの相手からそっと引き離してあげましょう。

猫のしっぽを掴んだり引っ張ったりしない

猫のしっぽはとても繊細でデリケートです。ちょっと猫を動かすときなどにも、しっぽを掴んだり、引っ張っては絶対にいけません。しっぽには多くの神経が通っていてとても敏感に感じる場所なので、優しく触ってあげてください。

強く掴んだり引っ張ることで、神経にダメージを与える可能性もあります。場合によっては下半身麻痺につながることもあるので注意しましょう。

猫は自分のしっぽをとても気にかけています。猫がしっぽを抱え込んで、念入りに舐めている姿を見たことはありませんか?また猫がイライラしているときに、しっぽを舐めて心を落ち着かせている姿もよく見られます。

大切な部分であるしっぽを飼い主さんに引っ張られることは、猫にとってはとても悲しいことです。飼い主さんとの関係にも影響してくるので、優しく扱いましょう。

猫のしっぽが表すその他の気持ち

白黒の猫

猫のしっぽの動きは、様々な感情や心の微妙な動きをしっかりと表現しています。しっぽをピーンと立てる以外にも、感情を表すしっぽの動きはいくつかあります。その中でも代表的な猫の感情を表現するしっぽの動きをご紹介します。

座って足にしっぽをくるんと巻いている時は「リラックス中」

猫が座ってしっぽをくるんと足に巻いている時は、リラックスしている状態です。しっぽを足に巻きつけることで、気持を落ち着かせています。このような時は一人でゆっくりしたいと思っているので、そっとしておいてあげましょう。

猫のしっぽの先がS字になっている時は「愛情表現」

猫のしっぽの先がS字になっている時は、相手に対して愛情表現をしている状態です。相手は飼い主さんだけでなく、仲間の猫などにもS字にすることがあります。愛猫のしっぽの先がS字になっていたら、愛されているサインです。

猫のしっぽが垂れ下がっている時は「降参」

猫のしっぽが垂れ下がっている時は、相手に対して降参したことを表しています。だらんと垂れているだけでなく、足の間にくるんと引っ込めている場合は、かなり相手に負けを認めている状態です。

飼い主さんに強く怒られたり、猫同士のけんかに負けたりしたときに見られます。かなりいじけた気持ちになっているので、できるだけ優しくしてあげましょう。

猫のしっぽが水平の時は「平常心」

猫のしっぽが水平、もしくはやや下方に向いている時は、平常心で過ごしている状態です。このような時は、力が抜けて穏やかな気持ちでいるので、優しく見守ってあげましょう。

動かずにしっぽの先だけパタパタは「考え中」

動かずにしっぽの先だけパタパタしている時は、考え事をしています。このような時は、かまわずに静かに考え事をさせてあげましょう。

まとめ

しっぽを立てる猫

猫しっぽがピーン立っているときは、喜びや嬉しさがあふれていることを表しています。ピーンとしている形からも猫の喜びが伝わってきませんか?

猫はいろいろな感情をしっぽで表現しているので、しっぽの動きを観察することで、猫の気持を理解することができるかもしれません。愛猫の気持ちをしっぽの動きから感じ取って、より愛情あふれる関係を作っていきましょう。