子猫が噛むことについて
子猫が噛む、というのはある意味自然な行為でもあります。というのも、元来猫は獲物を捕獲して食料を得る動物だからです。たとえ小さくてもその本能は備わっていますので、動くものを目にした時に飛びかかったり噛みついたり、というのは生後3〜4週頃からする行動です。
ですから、たとえ子猫が噛みついてきたからと言って、驚くことではありません。ただ、そのままにしておくと成猫になり力が強くなった時に、人や他のペットにケガをさせるなど問題となる事がありますので、子猫の内に噛むことを止めさせるよう、しつけを行う必要があります。
子猫が噛むときの気持ち
子猫はどういう時に噛むのでしょうか?
子猫の歯の抜け替わり
生後3〜4ヶ月頃になると人間と同様、子猫の歯が乳歯から永久歯に生え変わります。その頃は歯がムズムズとしてかゆく、物を噛んでそのかゆさを発散させようとします。噛む対象が飼い主の体となることも充分にあり得ます。
子猫の社会化のため
子猫の生後2〜3ヶ月頃までは「社会化期」と言い、社会性を覚える大切な時期です。この時期に親猫や兄弟猫と暮らし、関わり合うことで噛む時の力加減を覚えていきます。ですが、この時期を待たずに親兄弟猫から引き離され、販売される子猫が多いのも現状です。このような子猫は他の猫との関わり合い方が分からず、当然力加減も学んでいないので、必要以上に強く飼い主の手を噛む、という行動に繋がる事があります。
飼い主の気を引きたくて噛む
子猫の頃は甘えん坊です。ですから、親代わりの飼い主の気を引きたくて、噛んでくる事があります。遊んで欲しい、とおねだりしている時もあります。とても可愛らしい理由ですが、だからと言って放っておくのは良くありません。
子猫の噛む癖を直すしつけ方
飼い主の手などを噛んだ時には、そのまま噛みっぱなしにさせないようにします。無理に引き抜くと指にケガを負うことがありますので、噛まれた指を少し子猫の口の中に入れ、子猫がひるんだスキに抜くようにします。そしておもちゃを与えましょう。
噛まれた時にそのままにしておくと、「人の指は噛んで良い」と認識してしまいます。必ずおもちゃなど、噛んでも良いものを与えるようにしましょう。
また、子猫と遊ぶ時に指や手で遊んでいると、子猫は人の手や指はおもちゃだと思ってしまうことがあります。おもちゃ=噛みついて良いもの、という図式が出来上がってしまうと良くありませんので、指や手では遊ばないようにします。
ただ、おもちゃで遊んでいても子猫が興奮してくると手などを噛むことがあります。その時には「痛い!」と大きめな声で言うと、たいていは噛むのを止めてくれます。「ダメ!」でもOKです。普段とは違った声を出すことで、子猫はやってはいけない事だと分かってくれます。
我が家の子猫の場合
ウチの猫の場合ですが、生後3ヶ月位から飼っている猫は「痛い!」という事で止めてくれました。噛む事だけでなく、爪が当たった時も言うようにしていたら、それも気をつけるようにしてくれました。もう1匹は外にいた子を生後半年位から飼い始めたのですが、実は成猫になった今でも手などをカプっとする時はあります。ですがどれも甘噛みで本気噛みはしたことがないので、きっと手加減は分かっているのだと思います。社会化期の頃は飼っていないのですが、恐らくしっかりと社会化は出来ているのでしょう。
また、猫が悲鳴を上げる位強く噛み返す、というツワモノな飼い主もいるようです。特に社会化出来なかった子猫は噛んだ時の痛みが分かっていない事が多いので、飼い主が噛む事で「噛まれると痛いんだ」という事を学ぶようです。正に飼い主が親兄弟猫の代わりになる、という事ですね。効果はあるようですので、勇気がある方はお試しを!
子猫が噛むのをやめない時に使いたいグッズ
上記でご紹介したしつけ方法を試しても噛むのを止めない時は、噛み癖を止めさせるグッズを使う手段もあります。苦みのあるスプレーやリキッドが販売されています。手や足など、良く噛まれる部分に塗ることで、子猫が噛むと嫌な味がするので噛むのを止める、というものです。個体差はありますが、効果はなくはないようですので、どうしても噛むのを止めない時には試してみると良いでしょう。
まとめ
では、子猫が噛むことについて簡単にまとめてみましょう。
子猫が噛む理由・意味については、生え変わりで歯がかゆい、社会化が出来ておらず力加減が分からない、飼い主の気を引こうとしている、遊びをせがんでいる、などが挙げられます。
噛むことをそのままにするのではなく、噛んではいけないということを教えます。噛んだら口の中に指を押し込み、ひるんだスキに抜くと飼い主がケガをせずに済みます。手や指で遊ぶのではなく、おもちゃを与えましょう。それでも場合によっては子猫が興奮して噛むことがあります。その時には「痛い!」や「ダメ!」と普段とは違う大きめの声を出しましょう。また、子猫が悲鳴を上げる位に強く飼い主が噛み返す、という最終手段もあります。
どうしても噛むことを止めない場合は、噛み癖を直すグッズを使ってみてはいかがでしょうか?苦みのあるスプレーやリキッドが販売されています。液を手や足など、良く噛まれる部分に塗っておくことで子猫が噛んだ時に嫌な味がするので、止めてくれるかもしれません。
どのような方法を使うにせよ、噛み癖は子猫の内に直しておかないと成猫になった時に困ることになりますので、子猫の性格を見ながら、効果的な方法で直していきたいものです。
女性 匿名