防災訓練で国内初の「ペット避難所」を設置!猫の飼い主さんが考える理想の避難所とは?

新潟県の防災訓練でペット避難所を初めて設置、理想の避難所とは?

犬や猫などのペットを飼っている方は、災害が発生し避難が必要になった場合にペットをどうしたらよいのかという問題を抱えています。

避難所ごとにペットの受け入れ体制は異なりますが、飼い主さんとペットが同じ空間で過ごせないというケースが多いようです。またペット不可の避難所もあるなど、ペットを連れての避難にはまだまだ課題が多いといえるでしょう。

そのような中で、新潟県三条市にて行われた豪雨災害を想定した総合防災訓練では、ペットを連れて行ける避難所が国内で初めて設置されました。

このニュースを受け、猫の飼い主さんにペットと避難所で過ごすとして、「どのような形の避難所が理想的か」をお聞きしました。寄せられた理想のプランをピックアップしてご紹介します。

 

「区切りや仕切りが欲しい」など空間に関するコメント

今回最も多く寄せられたのが、「区切り・仕切りが欲しい」といったコメントでした。避難所生活でペットにストレスがかかってしまったり、他のペットやペットを飼っていない方とのトラブルが発生したりしないように、ある程度スペースを区切る必要があるという声が多く見られました。

 

39歳 女性/パート・アルバイト(東京都)
「仕切りや個室空間になっていて、ペットのストレスが少なく過ごせる場所。」

 

32歳 女性/会社員(広島県)
「大型犬も小型犬も猫も安心して連れていけるように、きちんと3区分けされていたり、鳴き声に配慮された避難所」

 

44歳 女性/医師・医療関係者(東京都)
「どんなに狭くてもいいので他のペットと仕切られている、ペットと飼い主だけになれるスペースを設けてある。」

 

49歳 女性/会社員(埼玉県)
「ペットと人間の過ごす区画を上手く分ける。動物嫌いな人や、アレルギーがある人も避難所として使うことができるよう、上手く空間や施設を使用できる配慮のある避難所」

 

46歳 男性/会社員(三重県)
「他人になれているペットとなれていないペットがいると思うので、ある程度わける必要があると思う。ペットも同伴可能の避難所にはペットに理解のある(飼っている等)の職員を配置しないとトラブルのもとになるので、設置はうれしいが細かな配慮が必要になる。」

 

47歳 女性/会社員(神奈川県)
「ペットも家族。ペット同士で集めず、家族と同じスペースで過ごさせたい」

 

ペット避難所ではペットの種類や性格、ペットを飼っている人と動物が苦手な人など、様々なペットと人が集まることを考慮して上手に区画整理をする必要がありそうです。またペットは家族の一員なので、家族みんなで一緒に過ごせることを重視している方もいらっしゃいます。ペットを含めた家族だけで個室を利用できるというプランを理想としている方が多いようです。

 

「ペットの健康・安全」に関するコメント

避難所生活でペットが健康を損ねたり、大きなストレスがかかってしまったりすることを心配している飼い主さんからは「一日中ゲージに入れっぱなしでは可哀想」「ペットが遊べるようにしてほしい」といったコメントが寄せられました。また「脱走対策をして欲しい」という声もあがっています。

 

50歳 男性/会社員(東京都)
「ある程度の大きさのゲージに入れることができ、エサも自分たちが用意したものが与えられたらよいと思います。」

 

48歳 男性/会社員(東京都)
「ペットが遊べる環境が整っていること」

 

38歳 女性/自由業(沖縄県)
「猫の脱走防止用の二重扉があると嬉しい」

53歳 女性/自由業(神奈川県)
「ケージの中に入れっぱなしでないといけない場合、それが長期間だと可哀想なので、避難所の一角にでも昼間だけでも離して置ける場所があると有難いです。夜は各自のテントのケージで過ごす、昼間は自由に出来る一室で過ごすなどが出来ると安心できます。」

 

40歳 女性/会社員(愛知県)
「うちの猫は気が弱いので、避難所でストレスにならないか心配です。避難所では、よその家のペットも近くにいると思うのでお互いに気を使うことなく、なるべくストレスが軽減されるような場所で過ごせたらいいなと思います。ずっとゲージに入れておくのもかわいそうに思います。」

 

避難所で普段通りの生活を送ることは難しいですが、できる限りペットが安心して過ごせる環境を整えるための配慮が重要になりそうです。「区切り・仕切り」に関するコメントで要望が多かった飼い主さんとペットの個室を実現できれば、猫がゲージの外で過ごすことも可能になりそうですね。

 

「その他」のコメント

多くの人が集まる避難所では、ペット連れでも他人に迷惑をかけないようにしたいという飼い主さんが多くいらっしゃいました。「ペット連れの人とそうでない人で避難所を分けるべき」という意見も寄せられています。

 

40歳 女性/会社員(三重県)
「ペット用ゲージが沢山並んで居る部屋があって、一般の人と別れている状況。匂いや鳴き声で他の人に不快な思いはさせたくないので。」

 

56歳 男性/会社員(愛知県)
「ペット無しの方とは別にペット有の避難所があれば、お互いに幸せでしょう。」

 

56歳 女性/専業主婦(千葉県)
「餌やその他のペットグッズも支援物資として用意されていると嬉しい。」

 

48歳 女性/専業主婦(大阪府)
「うちの猫はとても臆病なので、自家用車の中で一緒にいれる状態の避難しか出来ないと思う。」

 

56歳 女性/専業主婦(愛知県)
「犬と猫は性質がちがうから避難も変わると思う。難しい問題だと思います」

 

愛猫の性格を考えると他人との共同生活が難しい、犬と猫それぞれの性質に合わせた配慮が必要になるなどの問題点もあがっています。

 

まとめ

猫の飼い主さんに理想とする避難所のプランをお聞きした結果、空間の仕切り方やペットが安全で快適に過ごせる環境を整えること、他人に迷惑をかけない配慮を重視している方が多いということがわかりました。

愛猫のストレスにならないために、そしてトラブルを避けるために、家族とペットだけで使える個室が欲しいという声が多いようです。

理想の避難所の実現や、全てのペットと飼い主さんが安全に避難できる方法を確立するには問題点もまだまだありますが、災害時に犬や猫などペットの安全も守られる仕組みが整っていくことを願いましょう。