猫が甘噛みしながらキックしてくる理由
猫と遊んでいたり、撫でていたりしていると突然甘噛みをしながらキックをしてくることがあります。飼い主としては、突然のことで驚いたり、なんで?と疑問に思ったりするのではないでしょうか。
猫が甘噛みをしながらキックをすることには意味があるので、猫がなぜ、甘噛みをしながらキックをするのか、その行動にどんな意味があるのかについて書いていきます。
猫の狩猟本能が高ぶって興奮している
猫は元々狩猟本能があり、狩猟本能を満足させるために甘噛みをしながらキックしてきます。また、狩猟本能を刺激させる音や動きがあると獲物だと思って飛びかかります。
また、狩猟本能がむき出しの時の猫の動きとして
- 体を低くする
- 前足で獲物を抱きかかえて噛む
- 前足で獲物を抱きかかえて後ろ足でキックする
- お尻をフリフリして獲物に向かってダッシュし襲いかかる
などがあります。
触られたくないことを相手に伝えている
猫には触られたくない場所や、触られたくないタイミング、触り方が悪いと、甘噛みをしながらキックされる可能性が高いです。まず、猫が触られたくない場所として代表的なものは、以下の通りです。
- お腹
- しっぽ
- 足先
このような嫌がる場所を触ることはできる限りやめましょう。
次に、触られたくないタイミングについてです。
- 寝ているとき
- 来客がいるなどして不安なとき
- ご飯を食べているとき
- トイレをしているとき
- 毛繕いをしているとき
上記のほか、猫が興奮しているときは、ひっかかれることがあるので、触らないほうがよいでしょう。
最後に、触り方ですが、猫の頭からしっぽの順で撫でるのがベストです。しっぽから頭の方向に撫でると、毛並み逆らって撫でることになり、猫はストレスを感じて怒ってしまいます。
猫が嫌がっている時のサインとして、しっぽをパタパタさせたり、唸ったりするのでそのようになった時は触ることを速やかにやめましょう。
猫を撫でるときは、毛並みに逆らわないように優しく撫でることを心がけてください。
自分に注目を集めて遊んでもらおうと誘っている
猫に甘噛みをされながらキックされると、思った以上に痛いので猫に注目してしまいますよね。猫はその事を理解しているので、遊んで欲しい時などに甘噛みをしながらキックをして「遊んで」と誘っているのです。
何もしていないのに、いきなり甘噛みとキックをされたらとりあえず遊んであげましょう。
猫に甘噛みしながらキックされた時の注意点
猫に甘噛みをしながらキックをされた時に誤った対処をしてしまうと、猫が余計に興奮して、さらに強い力で噛みつきながらキックをされてしまい、大きなケガにつながる恐れがあります。
猫に甘噛みをしながらキックしてきたときの正しい対処法や、ケガをしたときの処置法について解説します。
叱ったり大声で騒いで猫の興奮を助長させない
猫が飼い主に対して甘噛みをしながらキックをするときは、イライラしているときや興奮している時が多いです。
甘噛みをしながらキックされたとき、「痛い!」と叫びたくなるかもしれませんが、大きな声で叫ぶと猫が余計に興奮して甘噛みやキックが激しくなる可能性があります。
猫に甘噛みされながらキックされた時は、大きな声を出さず、冷静に対処するようにしましょう。
噛まれている手は急に引っ込めず猫の口に押しつけて外す
猫が噛んだり蹴ったりしているときに急に引っ込めてしまうと、猫は獲物が逃げ出したと勘違いして噛む力、蹴る力が強くなり、ケガをする危険性が高くなります。
猫に手を噛まれた時は、手に力を入れて猫の口に押し付けて気持ちを落ちつけましょう。また、蹴られているときは、おもちゃなどで、気をそらせて猫が落ち着くのを待ちましょう。
もし、猫の歯でケガをした場合は、化膿や感染を防ぐために流水でよく洗うようにしましょう。ケガがひどいときや心配なときは、病院を受診してください。
猫に甘噛みとキックをさせないようにするための対策
猫に甘噛みをされながらキックされた時の対処法やケガの心配をする前に、そもそも、猫に甘噛みとキックをされないことが1番良いことです。
猫は動物の中でも比較的賢いので、しつけがしっかりできていれば、甘噛みもキックもあまりしなくなります。また、しつけをしても甘噛みとキックしてくる時は、飼い主が工夫したり、家庭で取り入れられる対策をしましょう。
猫へのしつけ方や飼い主ができる工夫、家庭で取り入れられる対策を書いていきます。
人を噛んだり蹴ったら遊びの時間が終わることを理解させる
猫と遊んでいるときに、人間が噛まれたり蹴られたりするようになったら、遊ぶのをやめましょう。遊ぶのをやめることで、猫はなぜ遊ぶのをやめたのか考えるようになります。
猫と遊んでいるときに、人間のことを噛んだり、キックをするようになったら、遊ぶのをやめましょう。遊ぶのをやめることで、猫はなぜ遊ぶのをやめたのか考えるようになります。
猫と遊ぶのをやめるということを何回も繰り返すことで、噛んだりキックすれば遊んでもらえなくなると猫は次第に理解するようになります。理解してもらえれば、噛んだり、キックすることはほぼなくなります。
猫が自由に甘噛みしたり蹴って遊べるぬいぐるみを与える
猫が自由に甘噛みしたり蹴ることが出来るぬいぐるみというのが、ペットショップなどで販売されています。
そのぬいぐるみをけりぐるみと言うのですが、けりぐるみを選ぶ基準として、飼っている猫の体格よりも少し大きめのものを買ってあげましょう。
なぜ、少し大きめの物かというと、猫の体格よりもけりぐるみが小さいとつかむことが難しくなり、なかなか上手く蹴ることができないからです。
甘噛みとキックをされないために家庭でできる対策
甘噛みとキックをされないためにできる対策は、まず、猫が嫌がることはしない事です。猫はイライラから甘噛みやキックをすることがあるので、触られたくない場所を触ったり、人間の勝手なタイミングで触ったりしないようにしましょう。
そして、家庭でできることとして、猫が甘噛みしたい時や蹴りたい時にいつでもできるようにけりぐるみをいくつか用意しておきましょう。そして、日頃からおもちゃなどでよく遊んであげ、猫の要求にできるだけ応えてあげることが大事です。
まとめ
猫は動物を狩ることを得意としている動物なので、狩猟本能はどうしても出てしまう場合があります。
遊んでいる最中などに狩猟本能をむき出しにし、飼い主に甘噛みやキックをし始めたら適切な対処をして猫が落ち着くのを待つようにしましょう。
また、甘噛みやキックは、家庭内で猫用のぬいぐるみを用意したり、日頃から遊んだりして、ストレスやイライラがなければ、甘噛みやキックをしてくる頻度は少なくなります。
狩猟本能は仕方ないにせよ、イライラやストレスは家庭内で解消できることなので、できる限りのことをして猫にストレスなどを与えないようにして、甘噛みやキックをされないようにしましょう。