猫の去勢後にエリザベスカラーを付ける理由
傷口をなめて傷が開かないようにする
去勢後、猫が傷口を気にしてなめることがあります。それは仕方のないことなのですが、あまりに頻繁になめてしまうと、傷口が開いてしまう恐れがあります。それを防ぐためにエリザベスカラーを付けます。
傷口が化膿しないようにする
猫が去勢後、傷口をなめることで病原菌に感染し、化膿するのを防ぐためにエリザベスカラーを付けます。
縫合の糸を噛み切らないようにする
傷口を糸で縫合する方法で去勢手術が行われた場合、去勢後に猫が糸を噛み切たり、糸をほどいてしまうことがあります。それを防ぐためにエリザベスカラーを付けます。
猫が去勢後エリザベスカラーを嫌がる理由、懸念点
エリザベスカラーをつけることに違和感を抱く
普段付けないものが首や顔まわりにあることは、猫はとても違和感を感じることですよね。また、動物病院へ向かう時や慣れない場所での不安やストレスも相まって、去勢後のエリザベスカラーは、猫にとってとても大きなストレスとなります。
猫はエリザベスカラーを取ろうと走り回る、暴れる、後ずさりする、落ち着きがない、という猫もいます。さらにエリザベスカラーのストレスで、食欲がなくなったり、トイレに行こうとしないケースもあるため注意が必要です。
エリザベスカラーが邪魔で食器に近づけない
去勢後はストレスで食欲が落ちる猫もいますが、エリザベスカラーが邪魔で、ごはんの食器や飲み水の食器に近寄れなかったり、食べにくいと感じることがあります。
エリザベスカラーが邪魔でトイレに入れない
去勢後のエリザベスカラーが猫トイレに当たり、トイレに行きたくても入れないことがあります。特にカバー付きのトイレは入り口が狭くなっていて、猫がエリザベスカラーをしていると入れません。猫がトイレを我慢してしまう可能性が高いです。
毛づくろいができないストレス
去勢後に傷口や、その周辺の毛づくろいをさせないためのエリザベスカラーですが、かゆいのにかけない、毛づくろいができないことが猫にとってはストレスとなってしまいます。
猫が去勢後エリザベスカラーのストレスを軽減する方法
ごはんを食べやすく、水を飲みやすくする
猫が去勢後にエリザベスカラーを付けたままでも、ごはんを食べやすく、水を飲みやすくするには、食器台や脚付きフードボールを使って食器の位置を高くすると良いでしょう。食器もエリザベスカラーの縁が当たらない小さめのものを使用すると猫が食べやすくなります。
猫壱 脚付フードボウル
脚の高さが4.5cmとなっているので、猫がエリザベスカラーを付けていても食べやすくなっています。食器の縁にはかえしがあり、ご飯がこぼれにくく猫も飼い主さんも使いやすい食器です。
トイレはカバーがないタイプを用意する
猫トイレは、カバー付きタイプではエリザベスカラーが邪魔で入れません。去勢後のエリザベスカラーを付けてる期間だけは、カバーのない猫トイレを用意してあげましょう。
ブラッシングをする、おもちゃで遊んで気を紛らわす
去勢後のエリザベスカラーで、毛づくろいができないことを猫がストレスと感じてしまいます。ブラッシングをしたり、蒸しタオルで体を拭いてあげたりしましょう。また、おもちゃで遊んで、気を紛らわすのもストレス対策になります。
エリザベスカラーの種類を変える
去勢後のエリザベスカラーが大きすぎる場合は少し小さめのものに、硬い素材の場合は柔らかい素材のものに変えると、猫のストレスが軽減される可能性があります。エリザベスカラーは横から見た時に鼻が出ていると傷に口が届きますので、選ぶときに注意が必要です。
エリザベスカラーはクリアファイルやシャンプーハットでサイズを調整して手作りすることもできます。市販のエリザベスカラーもおすすめです。術後服というアイテムがありますが、去勢の場合合、傷口の位置を考えると、使用しても保護の役割を期待できません。
ドーナツ型エリザベスカラー
表面は綿100%で中綿が詰まった柔らかいエリザベスカラーです。首のまわりだけにあり、猫の視界を邪魔せず、枕にもなるので付けたまま寝ることもできます。飼い主さんからは、柔らかい素材で去勢後のストレスが少ないと好評です。
猫の去勢後のエリザベスカラーを外すタイミング
動物病院の指示に従う
去勢後のエリザベスカラーの使用は動物病院によって異なります。エリザベスカラーを使用するように指示された場合は5~7日間、抜糸までなど指示された外す時期まではつけるようにします。
また多くの動物病院では、去勢後に化膿しないように抗生物質の注射をしたり、飲み薬が出されます。飲み薬が出た時も指示通りに猫の薬を飲ませましょう。
猫の様子を見て外す
去勢後の傷は1~3日経つと塞がるので様子を見て外します。食事やトイレのとき、飼い主さんがそばにいるときは外して猫を観察してみましょう。
傷口をなめているようなら、エリザベスカラーを付けていた方が良いです。傷口を気にしていないようなら、エリザベスカラーを外し、引き続き観察をしましょう。目を離すときには必ずつけるようにしてください。
まとめ
猫の手術後は、傷口をなめないようにエリザベスカラーをすることがあります。去勢後も、傷口を猫がなめないようにエリザベスカラーを付けることがあります。ただ、エリザベスカラーを付ける動物病院もあれば、付けない動物病院もあるので、病院の指示に従いましょう。
去勢後のエリザベスカラーを猫が嫌がった場合は、食器、トイレ、ブラッシングなどに注したり、エリザベスカラーの種類を変えたりするとストレスを和らげられます。猫の去勢後はエリザベスカラーの有無に関係なく観察をしましょう。