猫の体温の正しい測り方
猫の体温は肛門で測る
猫の体温は、人間のように口や脇ではなく、肛門に体温計を入れて測ります。使用する体温計は、人用のものも使えますが、衛生上や安全性の面から、市販されている動物用のものを使うのが良いでしょう。
猫の体温を測る時は動物用の体温計で
さらに動物用のものは体温計の先が柔らかくなっており、体内を傷つけにくくなっているので、そちらの方が安心して使用出来るでしょう。
猫の体温を測る手順
1.体温計を保護する
2.体温計にワセリンを塗る
3.体温計を猫の肛門に2,3cm入れる
4.体温が測れるまで待つ
手順は、まず体温計をラップか体温計のカバー「プローブカバー」でくるみ、ワセリンを塗ります。ワセリンがなければオリーブオイルでも代用できます。
猫の尻尾をやさしく上に持ちあげ、肛門から2、3cmほど中に入れて測ります。測る時間は、体温計にもよりますが、数十秒から1分ほどで測れるものが多いようです。
動物病院で測ってもらう時には簡単に見えますが、素人がいきなり猫の体温を測るのは難しいかもしれません。猫が嫌がって暴れる可能性がありますので、洗濯ネットに入れる、一人が猫を抑えて、もう一人が体温を測るという方法が安全です。
どうしても肛門で猫の体温が測るのが難しい場合には、耳用の体温計で猫の耳から測るか、足の付け根に体温計をあてて測るなどの方法があります。ただし、この方法ですと正確な体温よりも0.5度ほど低い値が出ますので、その分を考慮して体温を予測してください。
猫の体温を調節する方法
猫の体温が高い時
もし病気や怪我などの原因で熱がある場合、むやみに熱を下げようとするのは危険があります。猫の容体が悪化する可能性もあるからです。動物病院で診てもらって、体温が高い時にはどうしたら良いかを獣医さんに訪ねてから行動しましょう。
熱中症で体温が高いなど、緊急性がある場合には、早く体温を下げる必要があります。扇風機の風をあて、濡らしたタオルを猫の体にかけたり、タオルでつつんだ氷をあてたりします。
ただ、体温の下げすぎも良くないので、猫の様子を見て適度に冷やしながら、動物病院へ連れて行ってください。容体が悪いわけではなく、部屋の温度高くて猫の体温が高い時には、風通しを良くして、環境の温度を下げましょう。
もし猫が下痢や嘔吐したり、じっとして元気がなかったりする場合には、やはりすぐに獣医さんに連れて行きましょう。
猫の体温が低い時
猫の体温が低い時には、タオルなどで猫をつつんで冷えないようにして、動物病院へ連れて行きましょう。体温が下がっている時には、猫の体力が落ちて病気や怪我などのために弱ってきているサインかも知れません。
体温を保温しながら病院へ連れていって、出来るだけ早く獣医さんに診てもらいましょう。もし子猫を保護などした場合には、動物病院に一度連れて行って、診てもらっておいた方が安心です。
体温が下がっているだけで命に関わりますので、湯たんぽをそばに置くなどして常に暖かい状態にして連れて行ってください。猫が病気であったり、高齢で弱っていたりして、体温が下がることもあります。
その際もまず獣医さんで体調をチェックしてもらい、必要な処置をしてもらいましょう。動物病院へ行くまでにも、タオルで包んで抱っこするなどしながら、それ以上猫の体温が冷えないようにしながら連れて行くことが大切です。
猫の体温の正常値と熱がある温度
猫の体温の平熱は38度前後
猫の体温の正常値は人間よりも高めで、38度前後とされています。37.5度から39度までが目安です。猫に熱があるか判断するには、体温計を使うと数字で確認できますので正確です。
ただ、猫の体温を直腸で測るという行為が大変な場合もあります。体温が測れない時には、普段の猫の様子で判断することもできます。猫の耳を触ってみて、いつもより高い温度だと感じれば、熱がある可能性があります。
猫の体温が39.5度以上の時は危険!
猫の体温が39.5度以上あれば、何か体調に異変があると思って良いでしょう。その他の猫の状態として、震えている、ぐったりしている、呼吸が荒い、下痢したり嘔吐したりしている、などが見られれば、体調が悪いと判断できます。
猫の体温が正確に測れない場合でも、上記の症状が見られて、猫の体を触った時にいつもよりあったかく感じれば、動物病院に連れて行きましょう。
猫に熱があることに気づくためには、出来るだけ普段から猫とスキンシップを取っておき、猫に触ったときに体温が高いかどうか、なんとなくでも気づけるようにしておいた方が良いでしょう。
猫の体温測定におすすめ商品
猫の体温を測る時におすすめの、ペット用体温計をご紹介します。直腸で測るタイプと、耳で測るタイプがあります。
サーモフレックス
商品情報
「アステック サーモフレックス 動物用電子体温計 TF8731」は、先端が曲がる体温計(動物用)です。先端がフレキシブルなので安心してご使用いただけます。防水加工を施していますので、お手入れも簡単です。最速10秒で測定できます。
動物の直腸用の体温計です。先端がフレキシブルに曲がるため測りやすく、最速10秒でスピード検温が出来ます。お手入れも水洗い出来るので、清潔に使うことができます。本体にはプローブカバーが25枚ついています。
ペット用デジタル体温計DIGIFLASH
柔らか過ぎず硬すぎないつくりで、自在に動く検温チップで直腸での検温がしやすくなっています。約10秒で検温出来て、検温終了をアラームで知らせてくれます。防水加工済みです。
iSnow-Med ペットの温度計
ペットの耳で体温を測ることが出来る体温計です。赤外線温度計のため、猫や犬の体温を1秒で測定することが出来ます。肛門で測るのがなかなか難しい猫の場合、耳の方が測りやすいと言えるでしょう。
人間用の体温計を使う時用に「プローブカバー」
人用の一般的な体温計を使わないといけない時は、プローブカバーを使用すると衛生的に良いでしょう。
猫の体温の測り方と調節方法のまとめ
猫の体温を正確に測るには、人間と違い、直腸で測るということになります。いざという時に猫の体温を知るために、猫用の体温計を用意しておくのも良いでしょう。
猫の体温を測る時には慎重に、猫が暴れたり嫌がったりする場合には無理をせず、獣医さんに測ってもらいましょう。普段の体温調節は、夏であれば扇風機やエアコンを使い、冬場もヒーターなど暖房器具を使って、快適な温度に保ってあげることが大切です。
猫の体温が高くなったり、低くなったりした時には、放置しないで猫の様子をよく観察しましょう。目に見える大きな異常が現れた時には、猫の容体が悪化していることもあるので、出来るだけ早めに動物病院に連れて行くようにしてください。
猫の体温の異常に気づくには、普段から猫の様子を見て、猫によく触れておくことが大切です。毎日の少しの気遣いとお世話が、猫の病気予防や、健康で長生きできることにつながっていくでしょう。
30代 女性 みつえ
うちの、猫ちゃんは始めて家で体温を計るときには嫌がっていましたが、耳に当てる体温計にしてから、大人しく計らせてくれるようになりました。
耳に当てる体温計の場合は弱冠低めの体温が表示されることがありますので、そのつもりで使用したら便利だと思います。猫ちゃんも、耳だと痛くもないので賢くしてくれます、なのでなにより安心ですよね。直腸で計る体温計が主流のようですがわたしは、怖い気がしますので、獣医師に計っていただくのが一番だなと思います。
熱っぽかったり、体温が低めだなとおもったら、早めに獣医師に診ていただきましょう!