猫が猫草を吐く時できる4つの対処法

猫が猫草を吐く時できる4つの対処法

ホームセンターやペットショップなどで気軽に売られている猫草、毛玉ケアにもなるし、栽培も簡単で猫も食べられるし、と観葉植物の代わりとして育てている人もいるかと思います。しかし、中には猫草が好きすぎて食べ過ぎてしまう猫ちゃんも…食べ過ぎると吐く回数も増えて少々心配ですよね。そこで、猫が猫草を吐く時にできる対処法についてご紹介したいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫草を吐く時の対処法

草を食べる黒白猫

猫の毛玉ケアのために猫草を栽培しているとはいえ、食べると決まって吐いてしまう猫ちゃんもいます。なるべく毛玉を吐かせないようにするにはどうすれば良いのでしょうか。
猫ちゃんが猫草を食べたあと吐いてしまう時の対処法は大きく分けて4つあります。

ブラッシングを定期的にする

猫に定期的にブラッシングをすることで、グルーミングにより口から体内に入る抜け毛を減らし、猫草を食べても毛玉を吐く回数を少なくすることができます。短毛種猫なら1日1度、長毛種猫なら1日2度、ブラッシングをしてあげましょう。

猫のブラッシングは飼い主さんとのコミュニケーションにもなるので猫ちゃんも喜びます。ラバーブラシのようにシリコンなどでできているものは安価で入手しやすいですが、毛が絡んで痛がったり、強くこすると猫の皮膚にダメージを与えやすいです。

長毛種猫でも短毛種猫でも使用できるアンダーコートブラシや、獣毛ブラシがおススメです。他にも、月に1度程度で猫にシャンプーもしてあげると、抜け毛をぐんと減らせますよ。

毛玉ケアのフードを与える

猫草を食べると決まって吐いてしまう猫ちゃんや、猫草があまり好きではない猫ちゃんには、毛玉コントロールのフードを与えるのも良いです。

食物繊維が豊富に含まれているので、猫は毛玉を吐かずにうんちとして体外に排出してくれます。毛玉ケア用フードで有名なメーカーは、ロイヤルカナンやヒルズ・サイエンス・ダイエットです。

あまりフードを変えたくない場合には、毛玉除去のサプリや、グリニーズの毛玉ケアのように、オヤツとして猫に少量与えるタイプのものを使うと良いですよ。

猫草の量と長さを調節する

猫草を食べると吐く猫ちゃんや猫草を食べ過ぎてしまう猫ちゃん、そのまま置いておくと根元からバックリと食べてしまう猫ちゃんには、普段は猫草を猫の手の届かない所に保管し、与える時は飼い主さんの手で数本を短めに千切ってからあげるようにすると、猫の胃への刺激が小さくなり、吐きにくくなります。

猫草を吐く時は無理に与えなくても良い

猫草に鼻をつける猫

対処法にもあるように、猫草を食べると決まって吐く猫ちゃんには無理して与える必要はありません。なぜなら猫草を与える方法以外でも毛玉ケアの仕方はたくさんあるからです。

猫が猫草を食べる理由とは

そもそも、猫が草を食べる理由は何なのでしょう。

猫ちゃんは自分の舌で身体を舐めて清潔を保つ生き物ですよね。猫はこのグルーミング行為をすることにより自分の毛玉を毎日飲み込むことになります。

そうすると、猫のお腹の中でどんどん毛が溜まり、そのままにしていると毛球症という病気になってしまいます。そうならないように、猫は少しずつ便として体外に出したり、嘔吐したりしてお腹に毛が溜まらないようにしているのですね。

猫が草を食べるのは、草の先っぽで胃を内面からチクチクと刺激し、排便や嘔吐を促すための行動です。なので、猫草を食べたあとに吐くというのは特別おかしなことではないのです。

しかし、この吐く行為というのは猫の体力を消耗させ、胃腸も荒れやすくなってしまいます。ですので猫草の使用については獣医さんの間でも賛否両論あるようです。

猫草がなくても猫は自力でどうにかできる

特に短毛種の猫ちゃんであれば、猫草を与えなくても自力で毛玉を吐き出したり、うんちとして排出したりできるよう進化の過程で自然に身体が作られていますので、毛球症の心配はほとんどありません。

長毛種の猫ちゃんは、毛が絡みやすく毛玉も溜まりやすいので、ブラッシングなどの補助をしてあげる必要があります。しかし、補助さえしっかりとできていれば猫草がなくても毛球症のリスクが上がることはありません。

まとめ

猫草を食べる茶色の猫

食べると吐きやすくなるなどデメリットが多いように見られる猫草ですが、猫草には肉食動物には不足しがちなビタミンが含まれていたり、便秘の解消に一役かってくれたりとデメリットばかりではありません。

噛む時の食感が好きな猫ちゃんもいます。ですので、飼い主さんの判断により与える・与えないを決められるのが良いでしょう。

猫草が好きな猫ちゃんに全く与えなくなると、「猫草が食べたいよー!」と要求したりしてストレスが溜まり可哀想ですので、量を決めて吐かないように工夫して与えるのも良いかと思います。

ただし、1歳未満の子猫やシニア猫に猫草を与えると刺激が強すぎて嘔吐しやすくなりますので、子猫と老猫には与えないようにしてくださいね。

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