猫草によって得られる効果
猫草とは猫が好んで食べる草のことを指し、主に燕麦やエン麦、小麦、大麦などの若草です。猫草を好きな猫もいれば、興味のない猫もいます。ここでは猫が猫草を食べることにより得られるメリットをご紹介します。
猫が毛玉を吐きやすくなる
猫は毛づくろいで飲み込んだ毛玉を吐きやすくするために猫草を食べます。猫草を食べることにより胃を刺激して、毛玉を吐き出しやすくするのです。これは、同じネコ科の動物であるライオンやトラも持っている習性です。
猫が毛づくろいをするのには、体を清潔に保つ、心を落ち着かせる、自分のニオイを消す、気化熱を利用して体温調節するなどの目的があり、起きている時間の大半を毛づくろいに費やします。
特に換毛期には多くの毛が抜けるので、胃の中に多くの毛が蓄積され、毛玉を吐きだすことを繰り返します。毛玉を吐かない場合は、うんちと一緒に排出されることもあります。
体調改善に役立つ
猫は胃腸の調子を整えたり、葉酸の摂取をしたりと、体調改善のために猫草を食べることもあります。
中には猫草に興味がなく食べない猫もいるので、飼い主さんが猫の不調に気づいた場合は、少量の水菜やレタスを猫草代わりに与えてみてもよいでしょう。ネギ類やアスパラガス、アボカドは中毒などを起こす危険性があるので、与えないようにしてください。
猫に限らず、犬やうさぎも体調改善を目的に猫草などを食べることもあるようです。
便秘の予防ができる
猫草は食物繊維も豊富なので、猫の便秘の予防にも役立ちます。しかし、猫草の食べ過ぎは腸閉塞などの原因になることもあるようです。猫草が好きな猫の場合、与える量を飼い主さんが調整して猫草の食べ過ぎを予防しましょう。
代用品として、サツマイモを与えるのもよいそうです。生で与えてもよいですが、茹でたり蒸したりしても効果は変わりません。子猫や老猫に与えるときは食べやすいように工夫してみましょう。
ストレス解消になる
猫草は猫にとっておやつの代わりにすることができます。噛んだ時のシャキシャキとした触感が癖になるようで、ストレス解消に食べる猫もいるようです。
猫草の代わりにねこじゃらし(エノコログサ)を代用してみることもおすすめです。ねこじゃらしは飼い主さんが猫と遊ぶグッズとして簡単に手に入る草でもあり、猫草代わりに猫が食べることもできます。
飼い主さんとねこじゃらしで遊んだ後、食べてしまう猫もいるようですが、もし食べてしまったとしても心配はありません。
猫草は栽培もできる!やり方を紹介
猫草はすぐに枯れるという欠点があります。買ってきてもすぐに枯れてしまうと、残念な気持ちになる飼い主さんも多いようです。猫草の育て方は意外に簡単なので、猫草栽培にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
用意するもの
- 容器
- 猫草用の土
- 猫草の種
まずは上記のものを用意しましょう。容器の大きさは15cm角で高さが10cmくらいのものを目安に選びましょう。排水用の穴は空いていないもので大丈夫です。土は猫草用の土がおすすめですが、プランター用の土でも代用可能です。猫草を食べたときに誤って土を食べてしまっても大丈夫なように、安全なものを選びましょう。
猫草の種はお好みのものを用意してください。猫により好みも異なる場合があるのでいろいろな種類を試してみてもよいでしょう。
種まき
猫草用の土を容器の7分目くらいまで入れてならします。その上に猫草の種をまんべんなく蒔きましょう。その際、種同士が重ならないように気をつけてください。その上からうっすらと土をかけてあげ、水150cc程を全体に霧吹きしましょう。
アルミホイルや紙などを被せ密閉しないように軽くフタをします。20℃前後を保てる場所に移し芽が出るのを待ちます。
水やり
猫草は1日1回フタを開け、土の表面が乾いてきた頃に霧吹きで水をあげましょう。水の量は30cc~50ccを目安にし、あげ過ぎに注意してください。冬場は水が蒸発しにくいため、2日に1回にするなど調整してみましょう。
発芽
猫草は20℃前後の室温を保つと約4~6日で芽が出ます。芽が出たら光合成を促すため、日が当たる場所へ移動させましょう。この間も室内温度は20℃前後を保つようにします。
水やりも1日1回30cc~50ccを霧吹きしましょう。水のあげすぎはカビや根腐れをおこしますし、逆に水が少ないと枯れる原因になるので、適量の水をあげてください。
完成
種まきから約2週間位経ち、猫草が15cm~20cm程に成長したら食べごろです。虫がつかないように気をつけてください。成長しすぎた猫草は取り除き、若草だけを与えるようにしましょう。
猫草は5日~10日くらいで枯れ始めます。猫が食べ始めたら猫草の成長を遅らせるため、日陰に移動させると長く楽しめるようになるでしょう。日をずらして種まきをすると、時間差で若草が生えるので、いつでも新鮮な猫草を与えることができそうですね。
猫草の与え方と注意点
基本は室内に置きっぱなし
猫草の管理はそれほど難しくありません。基本的には室内に置きっぱなしでよいでしょう。水やりは1日1回霧吹きで行い、水の量に気をつけましょう。日の当たる場所に置いておくと成長が進みますが、風通しの良い日陰に置くことで猫草を長持ちさせることができます。
食べ過ぎには注意
猫によって猫草への関心の強さはさまざまで、食べない猫もいれば、たくさん食べたがる猫もいます。食べ過ぎは嘔吐の原因になり体調不良を引き起こす場合もあるので、1日おきに与えたり、1日に与える量を調整したりと、飼い主さんがコントロールしてあげましょう。
猫には若草だけ与える
猫草は15cm~20cm程に成長した若草が食べごろです。育ち過ぎた猫草は猫も食べなくなりますが、猫草を食べるときに邪魔にもなるので取り除いてあげましょう。猫が食べるスピードを考慮して新しい猫草を用意してあげられるとよいですね。
子猫への与え方
猫草は猫が1歳を過ぎてから与えるようにしましょう。いつから与えるという目安は決まってはいませんが、早くあげ過ぎると消化不良をおこし下痢や嘔吐の症状を引き起こすこともあります。
猫草は必ずあげなければいけないということはないので、様子を見てあげ始めましょう。1歳前から毛玉を吐き出しが気になるようなら、毛玉ケア用のキャットフードで代用して様子を見てください。
猫草のおすすめ5選
nekozuki ニャッパ
猫草ニャッパは北海道産の大麦若葉を使った猫草栽培セットです。パッケージ本体が鉢代わりになり、やわらかな大麦若葉を無農薬で有機栽培することができます。猫の健康を気遣う飼い主さんから支持されている人気の猫草です。キットは2個セットで、栽培時期をずらせば長く楽しむことができるでしょう。
無印良品 猫草栽培セット
土のかわりに再生粉砕パルプを使用した猫草栽培セットです。誤って猫が倒してしまっても粉砕パルプが散らばりにくく、掃除も簡単です。
大きさもコンパクトで、1回分の猫草を作るのにちょうどよいサイズです。どんなインテリアにも馴染むすっきりとしたデザインが人気です。店舗だけでなく通販でも購入することが可能です。
MotoM 水耕栽培器OMA14
この商品は、日光の代わりにLEDを使用した水耕栽培器です。水耕栽培はハイドロカルチャーとも呼ばれ、猫草の成長に必要な波長の光を照射して、手軽に猫草を育てることができます。コの字型の本体も無駄を省いたスタイリッシュなデザインで、おしゃれに猫草の水栽培を楽しむことができるでしょう。
猫草 おまかせやわらか生牧草
ペットグラス、イタリアンライグラス、スーダングラスのうちの2種類が、直径8cmのECOポットに1ポットずつ入って送られてきます。猫草を食べ比べすることで、愛猫の好みの猫草を見つけてあげることもできます。また、食べごろになった猫草が届くので、届いたその日から与えることができます。
グリーンラボ 猫用おやつ 猫草スナック
猫草ではなく、猫草を配合して作られたスナックをご紹介します。新鮮な猫草の国産大麦若葉を配合した猫用のスナックです。毎日のおやつやごはんのトッピングとして取り入れることで、お腹の中にたまった毛玉を吐き出さずに、うんちと一緒に排出してくれる働きが期待できます。吐き癖のある猫に困っている飼い主さんに人気の商品です。
まとめ
猫草は毛玉を吐き出す以外にも多くの目的があることがわかりましたね。猫草は簡単に手に入れることができますが、すぐに枯れてしまうというデメリットもあります。これを機会に、大切な猫に安心で安全な猫草を栽培してみるのはいかがでしょう。
猫草以外にも代用品となる野菜やフードなどもありますので、いろいろなものを試してみて最適なものを選べるとよいですね。
30代 女性 ひなた
今は、生えている猫の草が売っていますが、昔は種から植えて育てていましたので大変でした。ですが、少し育ちだつとあっという間にフサフサに育ちますので猫ちゃんたちは喜んでいました。多頭飼いをしていましたので、猫の草を育てながら生えているのも買っていましたがすぐになくなります。
ですが、猫の草は効果があって毛玉を上手に吐き出させてくれるようで、いまだに飼い猫が毛球症になったことがありません。
毛球症になると、手術をしないといけなくなるときがあるので、絶対に気を付けたいですね。