猫に枕は必要?
特に猫用の枕を準備する必要はありません。猫は平らな場所でも問題なく眠ります。ただ、頭を乗せやすい物があると枕にしたがる猫も少なくないようです。最近では様々な猫用の枕や寝具も販売されていて、寝姿がかわいいと人気です。
猫と同じ枕で寝るときの注意点
- 子猫のうちは同じ枕や布団で寝る事は控える
- 猫と同じ枕で寝る時は窒息、圧死、骨折の危険性がある
猫は枕元の他にも飼い主さんの体の上や、足元など好きな場所で眠ります。飼い主さんが気付かずに寝返りを打つと、体が猫の上に被さる可能性があります。
特に小さな猫の場合は、枕から抜け出せなくなって、窒息や圧死、骨折などのリスクが高いでしょう。猫が小さなうちは別に寝るなど、猫の安全を十分に考えて寝る場所を考える必要があります。
猫が飼い主の枕元で眠る理由
- 猫が枕元で眠るのは飼い主に甘えている
- 猫が枕元で眠るのは飼い主を信頼している
- 猫が枕元で眠るのはご主人様を守っている!と思っている
生まれて間もない仔猫時代、猫は母猫や兄弟猫と寄り添うようにして眠ります。飼い主の枕元で寝る猫は、そんな習慣が残っている甘えん坊で幼さを残した猫とも考えられるでしょう。中には赤ちゃん猫のように枕元で前足をふみふみしてくる猫もいます。
また、猫が寝ている間は無防備な状態になるため、敵の襲撃を警戒して枕元など信頼できる飼い主の近くで眠ることを好むともいわれています。逆に自分が枕元で寝ることで、ご主人様を守っているつもりの猫もいるようです。
猫と同じ枕で寝る時は人獣共通感染症のリスクに注意
猫と同じ枕から感染する病気
- 猫ひっかき病
- パスツレラ症
- 皮膚糸状菌症
- トキソプラズマ症
- 回虫幼虫移行症
『人獣共通感染症』とは犬や猫などのペットから人間へ感染する病気です。猫と同じ枕や布団を使ったり、口元を舐められるなど過度の接触は、猫が持っている病気に感染するリスクが高くなります。室内飼いの猫の場合あまり神経質になる必要はありませんが、頻繁に外出する猫と同じ枕を使うのは控えた方が良いでしょう
細菌が原因となる主な人獣共通感染症
- 猫ひっかき病
- パスツレラ症
いずれも猫に咬まれたり、引っ掻かれたりすることで感染します。猫には症状が出ないことが多いので、菌の存在に気付かない可能性があります。
人間の体に細菌が入ることで傷に近い場所のリンパ節が腫れて、痛みを伴います。同じ枕で寝ると、寝返りを打った拍子に顔などを引っ掻かれる可能性もあるので注意が必要です。
パスツレラ症は猫の口の中や爪にいる常在菌『パスツレラ』が原因です。人間の体に菌が入ると傷口が腫れる可能性があります。同じ枕で寝ている間に猫の唾液に触れ感染する危険性もあります。
真菌が原因となる主な人獣共通感染症
- 皮膚糸状菌症
カビの一種『糸状菌』が原因で、感染するとかゆみや脱毛を伴う水疱ができることがあります。『糸状菌』が枕や布団に付着していると飼い主にも感染してしまいます。
原虫、寄生虫が原因となる主な人獣共通感染症
- トキソプラズマ症
- 回虫幼虫移行症
トキソプラズマ症は感染した猫の糞の中の原虫が人間の体に入り、感染します。抗体を持たない妊婦さんが感染すると流産や胎児の障害につながる可能性もあります。
回虫幼虫移行症は猫の糞の中に回虫の卵が人間の体内に入り、孵化することで感染します。人間が感染すると、肝臓や脳、目に障害を起こすことがあります。猫と同じ枕を使い眠っている間に感染する可能性もありますので注意が必要です。
猫がよく枕にする物
大好きな飼い主さんの腕を枕にする
猫が大好きな飼い主さんの腕枕。アゴをちょこんと乗せる姿は何とも言えず愛らしいですね。実はこの寝姿、非常に無防備なのです。なぜならアゴの下は猫の急所の一つで、攻撃されたら命にも関わる場所です。
つまり、猫が飼い主さんの腕枕でアゴを乗せて寝ているということは、信頼と安心の証ということになります。アゴの下の他にも背中や耳の後ろ、おでこ、胸、お腹など撫でられて気持ち良い部分は、神経が敏感な部分であり、猫の急所です。
また、アゴの下には匂いを出す線があるので、腕枕で飼い主さんの身体に自分の匂いをつけることができます。こうすることで、より自分が安心できるテリトリーであると認識し、リラックスして眠ることができるのでしょう。
仲良しの動物の体を枕に快眠
猫は仲間と寄り添って寝ることを好みます。相手が猫だろうが犬だろうが、安心できる相手の体を枕のようにして眠ることも珍しくありません。体の大きな犬が枕にされているなど、仲良し同士で眠る姿は何とも微笑ましい光景ですね。
飼い主さんの枕を占領
一緒に寝ているうちに飼い主さんの枕をどんどん占領してくる猫もいます。かわいい猫がすり寄ってくるので場所を譲っているうちに枕を取られてしまう飼い主さんもいるようです。
こんな物も枕にする猫
他にもティッシュボックスや子どものおもちゃ、パソコンのキーボードや野菜などを枕にする猫も報告されています。暑い季節などはひんやりして気持ちが良いかもしれませんね。
まとめ
猫は飼い主さんの腕や他の動物などを枕にして寝ることが多いようです。ただし、同じ枕で眠ると、皮膚病の感染や猫の毛を吸い込むリスクもあるので、猫用の枕を準備してあげるのも良いでしょう。
猫と寝るのは飼い主さんにとっても、猫にとっても幸せな時間です。寝具の清潔さを保ち、顔を舐められるなど過度の接触を避けて、リラックスした眠りを楽しみましょう。
40代 女性 こうた
そして、足もとでも寝ています。枕は気がつくと、猫ちゃんも使っていて上手に寝ています。可愛くてしかたがありません。2匹とも私たちの枕が好きで必ず誰かの枕で寝ています。今のところ、だれも猫ひっかき病などになったことはありません。猫ちゃんが病気のときは、猫ちゃん自身が引っ付いてこないので、別に寝ています。共通の病気もあるので、注意が必要ですね。