【獣医師監修】猫はマンゴーを食べても大丈夫!栄養素の効果から与え方の注意点まで徹底解説

【獣医師監修】猫はマンゴーを食べても大丈夫!栄養素の効果から与え方の注意点まで徹底解説

猫にマンゴーを与えても大丈夫?結論から言うと、生の果肉なら少量与えても問題ありません。本記事では、猫がマンゴーを食べるメリットや適切な量、アレルギー・糖尿病などの注意点を詳しく解説。皮の剥き方やカット方法など、愛猫に安全に与えるためのコツも紹介します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫はマンゴーを食べても大丈夫?

食器の前に立って食べ物をもらえるのを待っている猫

マンゴーは猫に与えても問題ない食材です。

マンゴーには猫にとって中毒を引き起こす成分は含まれていないため、おやつとして少量与える分には健康を害することはありません。

ミックスジュースなどの加工品ではなく、皮をむいた新鮮な生の果肉であれば、愛猫と一緒に楽しむことができます。ただし、与え方や量には十分な注意が必要ですので、正しい知識を持って準備してあげましょう。

マンゴーの栄養素と猫への健康効果

ガラスのお皿の上に置かれたマンゴー

マンゴーには、猫の健康をサポートする様々な栄養素が豊富に含まれています。主な栄養素とその効果について詳しく見ていきましょう。

β-カロテンとビタミンC・Eによる抗酸化作用

マンゴーに豊富に含まれるβ-カロテン(ベータカロテン)は、抗酸化作用が強く、細胞の老化を防ぐ効果や免疫力の維持に役立つ可能性があります。

また、マンゴーにはビタミンCとビタミンEもバランスよく含まれています。これらは相乗効果により、体内の活性酸素を除去する働きがあります。

猫は体内でビタミンCを合成できますが、シニア期に入った猫やストレスを感じやすい環境では、食事から補うことで疲労回復や健康維持のサポートが期待できる場合があります。

カリウムによる水分バランス調整

カリウムは、体内の余分な塩分(ナトリウム)を排出する働きを持つミネラルです。血圧を安定させ、細胞の浸透圧を調整する重要な役割を担っています。

水分をあまり摂らない傾向がある猫にとって、適度なカリウム摂取は心臓機能や筋肉の働きを正常に保つのに役立ちます。しかし、腎臓に不安がある場合は尿からの排泄機能が低下し、体内のカリウムバランスが変化しやすいため注意が必要です。

食物繊維による腸内環境の改善

マンゴーに含まれる水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし、便通をスムーズにする効果があります。

毛繕い(グルーミング)によって毛を飲み込みやすい猫にとって、適度な食物繊維は毛玉の排出を助けるサポート役となる場合があります。

猫にマンゴーを与える際の注意点

猫に食器を差し出す飼い主と食べ始める猫

マンゴーは安全な果物ですが、与え方を誤ると体調を崩す原因になります。以下の点に必ず注意して与えるようにしてください。

アレルギーに注意

マンゴーはウルシ科の植物であるため、皮膚のかぶれなどを引き起こすウルシオールに似た成分を含んでおり、アレルギー反応が出る可能性があります。

初めて与える際は、口の周りが赤くなっていないか、体を痒がっていないかを慎重に観察してください。万が一、嘔吐や下痢、目の充血などの症状が見られた場合は、すぐに与えるのを中止し、動物病院を受診するようにしましょう。

与えすぎに注意

マンゴーは果物の中でも糖分が多く、カロリーが高いのが特徴です。欲しがるからといって大量に与えると、肥満の原因になるだけでなく、消化不良による下痢を引き起こす可能性があります。

猫の主食はあくまで総合栄養食(キャットフード)ですので、マンゴーはあくまで「ほんの一口」の嗜好品として捉えることが大切です。

高血糖・糖尿病の猫は控える

マンゴーには多くの果糖が含まれています。そのため、血糖値が高い猫や糖尿病を患っている猫、あるいは肥満気味の猫には与えない方が賢明です。

健康な猫であっても、日常的に与え続けると血糖値に影響を及ぼす恐れがあるため、持病がある場合は必ず事前に獣医師に相談してください。

市販の加工品は避ける

人間用のマンゴーゼリー、ドライマンゴー、缶詰などは、砂糖や香料、保存料が添加されているため、猫には絶対に与えてはいけません。

特にドライマンゴーは糖分が凝縮されており、猫にとっては過剰な糖分摂取となります。

猫にマンゴーを食べさせる際の与え方・調理法

小さくカットされたマンゴー

愛猫に安全にマンゴーを楽しんでもらうためには、下準備が非常に重要です。以下の手順で丁寧に調理しましょう。

皮をむいて種を取り除く

マンゴーの皮は硬く、猫が消化することができません。また、種は非常に大きく、誤って飲み込むと喉や腸に詰まって窒息や腸閉塞(ちょうへいそく)を引き起こす恐れがあり大変危険です。

必ず皮を厚めに剥き、種を完全に避けて、中心部の柔らかい果肉の部分だけを切り出すようにしてください。

食べやすいサイズに小さくカットする

猫は食べ物を丸飲みする習性があるため、大きな塊のまま与えると喉に詰まらせてしまうことがあります。

5mm角程度のサイコロ状にするか、スプーンの背で潰してペースト状にすることで、咀嚼が苦手な猫やシニア猫でも安全に食べることができます。

最初は少量から与える

どんなに健康に良いとされる食材でも、猫の体質に合うかどうかは食べてみるまで分かりません。

最初は「ひとなめ」や「小さな一切れ」だけを与え、その後24~48時間程度は便の状態や体調に変化がないかを確認するようにしてください。

冷やし過ぎない(常温で与える)

冷蔵庫から出したばかりの冷たいマンゴーは、猫の胃腸を刺激して下痢を引き起こす原因となります。

与える分だけを事前に取り出し、常温に戻してから与えるのが理想的です。特に冬場や胃腸が弱い猫に与える場合は、温度管理に注意を払いましょう。

猫にマンゴーを食べさせる際の適量

飼い主の手のひらからおやつを食べている猫

猫にマンゴーを与える際の目安は、1日の摂取カロリーの10%以内とされていますが、糖分を考慮するとさらに少なく抑えるべきです。

具体的には、一般的な成猫(体重4kg程度)であれば、1日に10g〜15g程度(ティースプーン1杯から2杯程度)が適量です。

猫の体重 1日の目安量(g) カロリー目安(kcal)
3kg 約8g〜10g 約5kcal〜6kcal
4kg 約10g〜15g 約6kcal〜10kcal
5kg 約15g〜18g 約10kcal〜12kcal

マンゴー100gあたりのカロリーは約68kcalです。これは他の果物と比較しても高めであるため、あくまで特別な日のおやつとして少量に留めましょう。

まとめ

テーブルの上に置かれたみずみずしいマンゴー

マンゴーは、正しい知識を持って与えれば猫の健康維持をサポートし、食事の楽しみを広げてくれる素晴らしい果物です。

皮や種を完全に取り除き、常温で小さくカットして与えるという基本を守り、アレルギーや糖分の過剰摂取に配慮しながら、愛猫とのコミュニケーションに活用してみてください。