猫はキウイを食べても大丈夫?

キウイは猫に与えても問題ない食材です。
キウイには猫の体にとって毒性のある成分は含まれておらず、適量を守れば健康な猫に食べさせることができます。スコティッシュフォールドやマンチカンなど、日本で人気の猫種であっても、基本的には安心して与えられます。
ただし、与え方にはいくつかの注意点があるため、正しい知識を持って提供することが大切です。
キウイの栄養素と猫への健康効果

キウイには、猫の健康維持をサポートする様々な栄養素が豊富に含まれています。ここでは、代表的な栄養素とその効果について詳しく解説します。
ビタミンCによる抗酸化作用
キウイは非常に多くのビタミンCを含んでいます。ビタミンCは体内の酸化を防ぐ抗酸化作用を持ち、免疫力の維持や老化防止に役立つ栄養素です。
猫は体内でビタミンCを合成できる動物ですが、シニア期に入った猫やストレスを感じている猫は消費量が増えがちです。そのため、おやつとしてキウイから補給することは健康維持にプラスに働くことがあります。
アクチニジンによる消化促進
キウイ特有の成分である「アクチニジン」は、タンパク質を分解する酵素の一種です。
肉食動物である猫にとって、タンパク質の消化を助けるこの酵素は、胃腸の負担を軽減する効果が期待されています。
カリウムによる水分バランスの調整
カリウムは、体内の塩分(ナトリウム)を排出し、細胞内の水分バランスを適切に保つ働きをするミネラルです。
血圧の維持や筋肉の動きをスムーズにする効果があり、猫の健康な体を支える重要な役割を担います。
食物繊維による便秘予防
キウイには水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、便秘気味な猫の排便をスムーズにする効果があります。
ただし、与えすぎは逆に消化不良を招くため注意が必要です。
キウイはマタタビのように「酔う」って本当?

意外に知られていない事実ですが、キウイはマタタビ科マタタビ属の植物です。
そのため、キウイを与えるとマタタビを与えた時のように「酔う」ことがあります。
うっとりしたり、興奮したりするような反応を見せる場合があります。
これは、キウイに含まれる成分「マタタビラクトン」「アクチニジン」に関係しています。これらの物質を摂取すると、猫の脳を刺激し一時的に興奮状態になるためです。
特に枝や根っこには「マタタビラクトン」が多く含まれるため注意が必要です。
また、市販のキウイでも果肉部分に微量ながら「アクチニジン」が含まれているため、猫に与える際は様子を見ることが必要です。
個体差はありますが、キウイを好む猫が多いのは、この植物学的な共通性が理由の一つと考えられています。
猫にキウイを与える際の注意点

猫にとって安全なキウイですが、与える際にはリスクを最小限に抑えるための配慮が欠かせません。以下の4つのポイントを必ず確認しましょう。
アレルギーに注意
キウイはアレルギーを引き起こしやすい果物として知られています。
初めて与える際は、ごく少量を食べさせた後に、皮膚を痒がっていないか、口の周りが赤くなっていないかを確認してください。
下痢・嘔吐など体調変化に注意
猫の体質によっては、キウイが体に合わない場合があります。
食べてから数時間は、下痢や嘔吐といった消化器症状が出ていないか、愛猫の様子を注意深く観察するようにしましょう。
皮は与えない
キウイの皮には硬い産毛が生えており、猫の消化管を傷つけたり、消化不良を起こしたりする原因になります。
また、残留農薬の心配もあるため、皮は必ず厚めに剥いて、果肉のみを与えるようにしてください。
尿路結石の既往がある子は控える
キウイには「シュウ酸」が含まれています。シュウ酸は、猫に多い「シュウ酸カルシウム結石」の原因となる物質です。
過去に尿路結石を患ったことがある猫や、腎臓に不安がある猫には与えないのが賢明です。
猫にキウイを食べさせる際の与え方・調理法

猫にキウイを与える際は、人間が食べる時よりも細心の注意を払った調理が必要です。安全に楽しんでもらうための具体的なステップを解説します。
皮をむいて果肉だけ与える
まずは皮を綺麗に取り除きます。
また、中心部にある白い芯の部分はやや硬いため、消化能力の低い子猫やシニア猫に与える場合は、緑色(または黄色)の柔らかい果肉部分のみを選んであげましょう。
少量から与える
どんなに健康な猫でも、新しい食べ物は体に負担をかけることがあります。
最初はティースプーン1杯にも満たない程度の「ひとなめ」から始め、翌日の便の状態に問題がないかを確認するのが基本です。
小さくカットして与える
猫は食べ物を丸呑みする習性があります。
大きな塊のまま与えると喉に詰まらせる危険があるため、5ミリ角程度の細かなダイスカットにするか、すり潰してペースト状にしてから与えましょう。
与える頻度は控えめにする
キウイはあくまで「おやつ」であり、主食ではありません。
毎日のように与えると栄養バランスが偏ったり、糖分の摂りすぎになったりします。数日に一度、あるいは特別な日のトッピング程度に留めましょう。
猫にキウイを食べさせる際の適量

猫にキウイを与える際は、1日の総摂取カロリーの10%未満、実際にはそれよりも少ない「おやつ程度」に留めるのが理想的です。
キウイは100gあたり約50kcalから60kcalのエネルギーを含んでおり、猫にとっては少量でも十分な摂取量となります。
日本で多く飼育されている体重3kgから5kg程度の猫(アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドなど)の場合、1回に与える量は5gから10g程度が目安です。
これは、小さじ1杯分あるいは薄くスライスしたキウイの半分程度に相当します。
| 猫の体重 | 1回あたりの適量(目安) | カロリー(目安) |
|---|---|---|
| 3kg程度 | 約5g(小さじ半分強) | 約3kcal |
| 4kg程度 | 約7g(小さじ1杯弱) | 約4kcal |
| 5kg程度 | 約10g(小さじ1杯強) | 約6kcal |
上記の量はあくまで健康な成猫の目安です。
初めて与える際は、この目安量よりもさらに少ない「ひとかけら」から開始し、愛猫の体調や便の様子を観察しながら調整してください。
まとめ

キウイは、猫にとって毒性がなく、ビタミンや酵素を摂取できるメリットのある果物です。マタタビの仲間であるため、喜んで食べてくれる猫も多いでしょう。
しかし、アレルギーや尿路結石のリスク、そして皮やサイズへの配慮など、飼い主が守るべきルールも存在します。
愛猫の体質を考慮しながら、安全な方法でコミュニケーションの一環として取り入れてみてください。