猫にカルパスを与えてはいけない!
私たち人間がオヤツやおつまみとして食べている「カルパス」。良いニオイがして私たちが食べていると、猫が食べたがることがあるかもしれませんが、猫にカルパスを与えてはいけません。
カルパスは、豚・牛・鶏を主な原材料としたロシア発祥のセミドライソーセージです。サラミととても似ていますが、サラミは豚・牛を主な原材料とした、イタリア発祥のカルパスよりも水分量の少ないドライソーセージです。
また、カルパスには調味料や香辛料、ラードなども含まれています。そもそもカルパスは、人間用に作られているもので、基本的に人間の食べ物は猫に与えるのはあまり良くないです。
カルパスについては加工品ですし、猫におやつや主食として与えるのはいけません。なぜ、食べさせてはいけないかという理由については、次で具体的にご説明します。
猫にカルパスを食べさせてはいけない理由
カルパスは人間用に味付けされたものなので、猫が食べるには香辛料などが多く含まれているため、身体によくありません。具体的に、どのような理由から食べさせてはいけないのか下記でご紹介します。
添加物や香辛料が含まれている
カルパスは人間用の食べ物ですので、添加物が含まれています。添加物は人間の身体にも良くないですが、もちろん猫の健康にも良くありませんので、普段のフードでも添加物が少ないものを与えましょう。
カルパスには香辛料が含まれていることがあり、香辛料の良いニオイで猫が食べたがるかもしれませんが、香辛料は猫の身体に良くないです。
香辛料はニオイが強いことからもわかるように、刺激が強いものが多いです。猫が食べてしまうと刺激が強く、胃や腸などの内臓が刺激され荒れてしまい、嘔吐や下痢を引き起こすことがありますので、香辛料の入ったものは猫にとって危険です。
塩分が多いため病気になる可能性がある
カルパスのように、人間が食べるものは基本的に塩分が多いです。猫は塩分を取りすぎると、腎臓病や心臓病、高血圧になる可能性が高くなります。
塩分をたくさん摂取すると、その分塩分をたくさん出さなければならなくなるので、塩分を排出しようとその機能である腎臓にとても負担がかかります。
そのため腎臓病になる可能性が高まりますが、猫は腎臓の疾患になりやすく、カルパスを食べてしまう前から腎臓病であった場合には、塩分の取り過ぎで腎臓病が悪化する危険性があります。
また、塩分をたくさん取ることで、人間と同じように猫も喉が渇き、水分をたくさん取るようになります。
たくさん水を飲むことで、血液中の水分が増えて、高血圧から心臓病になる可能性があります。塩分を取りすぎることは病気の危険性が高くなるため注意が必要です。
水分が少ない
カルパスは、豚・牛・鶏の挽肉に香辛料やラードなどを入れて乾燥熟成させた、水分が55%以下のセミドライフードと呼ばれ、ウェットフードなどに比べ水分が少ないです。
サラミは35%以下の水分量なので、サラミに比べれば水分は多いですが、塩分も多いので脱水症状になる可能性も高いです。
硬いので喉に詰まらせる可能性がある
セミドライフードとはいえ、お肉の塊でもあり、乾燥させていることから硬く噛みづらさがあります。
消化機能や噛む力が衰えている老猫が食べてしまった場合、噛みきれずに飲み込んでしまうと、喉に詰まらせてしまう可能性があり命の危険に関わります。
また、子猫は消化器官が未発達でそのまま食べてしまった場合、消化できずに下痢や嘔吐などの症状が出てくる危険性があります。
猫はがっついて食べてしまうことがあり、成猫でも大量に一気に食べてしまった場合には、喉に詰まらせることもあります。
猫がカルパスを食べてしまった時の対処法
飼い主さんがカルパスを食べていて、少し目を離した隙に猫がカルパスを食べてしまった場合に「どうしよう!?」と焦ってしまう飼い主さんも多いかもしれません。
そのような場合の対処法についてご説明します。
どのぐらい食べてしまったか確認する
もし、飼い主さんが目を離してしまった際に猫がカルパスを食べてしまった場合は、焦らずに食べてしまったあとを見て、どのぐらい食べてしまったのかをまず確認しましょう。
小さなカルパス1個を食べた程度であれば、吐き出したりふらついたり元気がないなどの体調が悪そうでなければ、様子を見てあげるという対応でも大丈夫でしょう。
もし、カルパスを大量に食べてしまった場合には、どのような体調の変化が現れるかわからないため、病院に連れていきましょう。
口の中に入れたばかりで取り出せそうなら取り出す
猫がカルパスを食べてしまった直後であれば、まだ口の中に残っているのかを確認して、簡単に取り出せそうなら取り出してあげましょう。
飲み込んでしまう直線であれば、無理に取り出すのは危ないのでやめましょう。無理やり取り出そうとしてしまうと、取り出せずに喉に詰まらせてしまうこともありますので、抑えつけて無理に取り出すことは絶対にしないでください。
獣医さんに診てもらう
カルパス1個といった少量で体調を悪そうにしておらず、時間が経っても問題がなさそうであれば、様子見で大丈夫だと思いますが、気になる場合には獣医さんに相談してみましょう。
大量のカルパスを食べてしまった場合は、必ず獣医さんに診てもらいましょう。カルパスと似ているサラミを食べてしまった場合も同様に獣医さんに診てもらうことをおすすめします。
アレルギーがある場合や食べ慣れないもの、身体に良くないものを大量に食べると、嘔吐や下痢、痙攣などの命に関わる症状が出てくる可能性があります。
「大量に食べたけど、特に問題なさそうだから」と放置しておくのは絶対にやめましょう。
獣医さんに診てもらう場合には、「何を」「いつ」「どのくらいの量を食べてしまったのか」をしっかりと伝えるようにしましょう。
また、カルパスの袋を勝手に開けて食べてしまった場合は、袋などのビニールを誤飲してしまっている可能性もあるので、食べてしまった詳細な状況を一緒に伝えると良いでしょう。
猫は頭が良いため、猫の手の届く範囲の棚に閉まっていても、自分で棚を開けて食べてしまう場合があります。猫の身体に良くない人間の食べ物は、猫の手が届かないような場所に隠しておくようにしましょう。
カルパス以外にも、人間の食べ物を猫が食べることは良くないので、普段から猫が勝手に食べることがないようにキチンと片付けをしておきましょう。
まとめ
私たちが美味しく食べているカルパスは、猫にとっては身体に良くない食べ物です。もともと肉食である猫は、飼い主さんが食べていると美味しいニオイがして食べたい!と訴えかけてくるかもしれません。
ですが、欲しがっていてかわいいからといって与えるのはやめましょう。カルパスは人間の食べ物として作られているため、塩分が多く香辛料も含まれています。
塩分を多く取りすぎると腎臓病などの病気になる可能性も高まり、愛猫の命の危険も出てきます。猫はよく人間の食べ物を食べたがることがありますが、人間の食べ物はカルパスを含め与えないようにしましょう。
現在では猫用のフードも充実していますし、猫用のおやつなどもたくさん出ていますので、猫用のものを与えるようにし、愛猫の健康を守っていきましょう。