猫のお腹がハゲてしまう原因
- 毛づくろいのしすぎ
- 猫カビ
- ホルモンの異常
- ストレス
- 怪我や火傷
過剰な毛づくろい
痒みや痛みがあるために猫が過剰にグルーミングをしてしまいお腹がハゲになる場合も多いでしょう。主な原因としてはまずアレルギーがあります。
環境的な部分、食べ物、ノミやダニなど寄生虫によるアレルギーと分けられます。痛みや痒みにより猫が毛をむしるのでお腹のハゲが広範囲にわたる場合もあります。
カビ
猫に痒みはありませんが人間に移ると大変に痒いので飼い主が気づいてカビと分かる事があるようです。猫の母子感染もあり子猫や家族に迎え始めに見られる事の多いカビです。
毛や皮膚に増えお腹にハゲができたり顔周辺に赤い湿疹が出たりします。
ホルモン
ホルモンの異常でおこり左右対称にハゲが出来る事が多いようです。お腹のハゲも左右対称になりますが普段から猫とスキンシップをしていないと分かりにくいようです。
ストレス
猫には痒み等がないそうです。円形脱毛症のようにお腹や背中等あちらこちらにハゲができます。原因が見つからないとなかなか治らないようです。
猫も人間と同じようにストレスでお腹にハゲができてしまうのですね。
怪我や火傷
猫同士の喧嘩やコタツやストーブなど暖房器具で火傷をし傷ができてしまい猫が気にして舐めてハゲがお腹などに出来る事があります。
お腹のハゲと共に出血も伴う事があります。猫は毛が全身を覆っていますのですぐには気が付かないようです。
猫のお腹がハゲてしまう病気
猫の毛がお腹など「部分的に大量に抜ける」猫がお腹のハゲなどに「かゆみを感じる」そして「ハゲた部分が赤い」「ハゲた部分にフケがある」など伴った症状がある時は病気の可能性が高いです。
舐性皮膚炎(しせいひふえん)
猫がストレスを感じてしまいお腹や足等舐めれる部分を過剰にグルーミングする事によりハゲができ赤い皮膚がただれて舐性皮膚炎という病名が付く事があります。
猫のザラザラした舌で舐めれる範囲は全部発症する可能性があります。
粟粒性皮膚炎(ぞくりゅうせいひふえん)
猫に多く見られる皮膚炎の一種ですが原因ははっきりしていませんがアレルギーや感染症が発症の元ではないかと疑われています。アレルギーの中でもノミのアレルギーで発症する確率が高いようです。
粟粒の大きさの湿疹が見られるために粟粒性皮膚炎という名前がついています。痒みがあるために猫が舐め脱毛や出血や赤みが身体のあちらこちらに出来お腹がハゲるという症状も見られます。
皮膚真菌症
免疫力の弱っている猫がかかりやすいカビによる皮膚真菌症です。全身に円形脱毛が発症しますが顔やお腹や四肢に特にハゲが見られます。
フケが一緒に出る事が多いのですがお腹にハゲができても細菌に感染するまでは猫の「痒み」「痛み」の自覚症状はないようです。
免疫力の弱い個体という事で子猫や感染症やアレルギーを発症している猫も真菌症に罹患しやすいようです。人にも感染します。
アレルギー性皮膚炎
猫がしきりに舐める噛むなど行動が見られお腹や身体の部分にハゲや発疹、かさぶたが見られた時はアレルギー性皮膚炎の可能性もあります。
アレルギーにはハウスダスト、花粉、カビなどが原因の「吸引性アレルギー」食べ物によって引き起こされる「食事性アレルギー」、そして猫に吸血したノミの唾液に含まれるアレルギー物質により引き起こされる「ノミアレルギー」などが主なきっかけです。
好酸球性肉芽腫症候群
猫の身体に肉芽腫という炎症のあるしこりができます。お腹などの皮膚にハゲや痒みがおこる事もあります。
原因は定かではないですが免疫機能の異常やストレス、ノミのアレルギーなどが原因と言われています。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが出過ぎて様々な身体の代謝が活発になり症状が出てくる病気です。中高齢の猫に発症しやすいようです。攻撃的になったり落ち着きがなくなったり活発になったりします。
お腹等にハゲができたり毛艶が悪くなります。食欲は旺盛ですが痩せ、嘔吐や下痢、多飲多尿、心臓が動き過ぎなどの症状が見られます。
心因性脱毛症
お腹のハゲに限らずに全身にハゲが見られます。痒みもなく皮膚の炎症も無く円形の脱毛が見られます。毛根から抜けハゲができます。
心因性の脱毛症でも過剰グルーミングが原因の場合は猫が舐めれる部分にはハゲが見られます。お腹などのハゲの部分を確認すると毛を猫がむしるので途中から切れた状態が多いようです。
猫のお腹にハゲができた時の対処法
病院を受診
まずはお腹のハゲが病気なのかストレスなのか原因を探ります。病気の場合は元の病の根本的治療を飲み薬や塗り薬、注射など行います。病気の場合は原因の病が治ればお腹のハゲも良くなるでしょう。
シャンプー
ノミや真菌症が原因でお腹にハゲができてしまった場合はシャンプーでの殺菌が必要になるかもしれません。
ハゲた部分の炎症が収まってからのシャンプーになる可能性が高いですので先生に指導を仰いでください。飼い主自身のシャンプーが少し心配な時はシャンプーなどトリミングサロンなどでお願いしましょう。
エリザベスカラーや皮膚保護服
猫はお腹のハゲなど気になる部分をザラザラした舌で舐める動物です。舐めれないように皮膚保護服を着せたりエリザベスカラーを装着します。固く無いエリザベスカラーも販売されていますので猫にとっても酷く負担にはならないでしょう。
人獣共通症の場合の殺菌
お腹にハゲのできた猫が人にも感染する人獣共通症を罹患している場合は猫の布団やトイレなどを全て殺菌する必要があります。
多頭飼いの場合はお腹などにハゲの出来ている猫のみ隔離する必要もあるでしょう。部屋の掃除もマメに行う必要があります。
猫のお腹のハゲを予防する方法
スキンシップによるチェック
日頃から猫の身体に触れ健康状態をチェックする事が一番の予防になります。お腹にハゲがないか背中や足をしきりに舐めていないかなど普段と違う行動が見られた場合はすぐに病院を受診しましょう。
定期検診
長毛種の場合は猫のお腹にハゲがあっても気が付けないこともあります。猫の健康状態を観察するためにも一年に一度は病院で血液検査や排泄の検査など行いましょう。早期に猫の身体の異常を発見し原因を探りましょう。
ワクチン接種や駆除薬
感染症を防ぐためのワクチン接種、猫のお腹にハゲを作るきっかけになる寄生虫やダニや蚊などを駆除するための予防薬を月に一度はつけましょう。
免疫力を保つ
常日頃のフードの成分が不足していたり、過度のストレスがかかっていると免疫力が弱まりお腹など皮膚にハゲを作ってしまうかもしれません。
栄養分をきっちり摂取し猫の身体の癖を知りサプリメントなども利用しましょう。特にアレルギーを防ぐには猫の腸内環境を整え下痢や便秘を無くす事も大切です。
ストレスを溜めない
人間と同じく円形脱毛症であるハゲが猫のお腹などにできる場合はストレスをなるべく少なくしてあげるのがよいでしょう。
ストレスの原因は様々ですから思い当たる事は解決してあげてくださいね。飼い主とのスキンシップもストレス解消に役に立ちます。
まとめ
猫のお腹にハゲができてなかなか治らないと心配になりますが原因は必ずありますので原因を除く事が出来れば治るでしょう。
全体的にお腹の毛がなくなる場合は換毛期などが考えられますがお腹の一部分がハゲるのであれば明らかに病気の可能性が高いです。
猫と暮らす楽しみの一つにモフモフをする事と考える飼い主さんも多いですよね。モフモフをする時にスキンチェックをして愛猫の健康を日々観察してくださいね。