猫が足をひきずる原因
猫が足をひきずる、歩き方がおかしいという場合考えられる原因は病気か怪我のどちらかが考えられます。怪我の場合で考えられる原因は5つあります。
猫が足をひきずる原因1.捻挫
- 足をひきずる
- 患部が熱を持ち腫れる
猫が足をひきずる原因である捻挫は、高い所からの落下、足場が悪いところでの着地の失敗などが原因で起こる事が多く、猫が捻挫をしてしまった際の症状は足をひきずる仕草を見せる他、患部が熱を持ち腫れる場合もあります。
猫が足をひきずる原因が捻挫であった場合、軽度の場合は自然治癒することもありますが、重症の場合は病院で治療をしてもらう必要があります。
捻挫を放置していると、骨折や脱臼といったさらに重大な症状を引き起こす原因ともなりますので、足をひきずる症状が見られたら自己判断はせず異変を感じたら獣医師に相談するようにしましょう。
また、捻挫の原因は人に足を踏まれることでも引き起こされますので、猫の足を踏まないように日常から気をつけて生活をするようにしましょう。
猫が足をひきずる原因2.骨折
- 足をひきずる
- びっこを引いている
- 患部が腫れている
- 変な方向に足が向いている
猫が足をひきずる原因で多い骨折も捻挫と同じく高い所からの落下などで引き起こされる怪我です。外に出る猫の場合は交通事故も考えられます。 骨折と捻挫は骨の異常か靭帯の異常かという違いがあります。
捻挫は靭帯が炎症を起こして痛みを伴う症状です。一方骨折は骨にヒビが入ったり折れてしまうことを言います。骨折の場合、骨が折れる程の衝撃を受けている訳ですから内臓にもダメージを負っている可能性がありますので注意が必要です。
足をひきずる、びっこを引いている場合で患部が腫れている、変な方向に足が向いている場合は骨折をしている可能性が高いので早めに獣医師に相談し他に怪我を負っているところがないかも検査してもらうようにしましょう。
猫が足をひきずる原因3.脱臼
- 足をひきずる
- 動かない足をかばう
- ひきずる足が動いていない
脱臼は関節が外れてしまった状態のことを言います。こちらも落下事故などが主な要因となっているのと同時に、骨折や靭帯損傷なども負っている可能性があります。
脱臼の場合、骨が外れているので足をひきずると同時に、動かない足をかばうような歩き方をします。足をひきずる歩き方の中でもひきずる足が動いていない、力が入っていない場合は脱臼している可能性が高いと思ったほうがいいでしょう。
猫が足をひきずる原因4.筋肉や筋を傷めている
骨折、捻挫、脱臼はしていなくても、筋肉や筋を傷めることで足をひきずる、びっこを引くといった歩き方をする場合もあります。筋肉や筋を傷めているだけならば2~3日程で足を付けることができるようになり、1週間もすればほぼ完治するでしょう。
中には数時間~半日ほどで完治する猫もいます。痛みに鈍感な猫、自然治癒力が高い猫などはもっと早く完治してしまうかもしれません。
ただ、猫が足をひきずるのは何かしら病気や怪我を負っている可能性が高いので、足をかばうような歩き方や足をひきずる仕草を見せるようならば早めに獣医師に相談したほうが安心です。
猫が足をひきずる原因5.トゲや爪のくいこみ
- 刺さっている物を取る
- 爪をこまめに切る
猫が足をひきずるのは、足や手などにとげが刺さった、自分の爪がくい込んでいる可能性もあります。トゲなどの尖った物や、足に怪我を負った時にも猫は足をひきずる歩き方をします。
足をひきずる歩き方をしながら頻りに肉球のあたりを気にするようであれば、足に何か刺さっていないか確認してあげましょう。軽い怪我ならば、トゲを抜いてあげたり肉球を傷から保護してあげるだけで元の歩き方に戻るはずです。
さらにトゲや怪我がなくても、伸びた爪が肉球に刺さり痛みを伴っている可能性もあります。特に前足の爪はあまりにも伸びすぎると肉球に刺さる可能性が高いので爪切りは小まめに行ってあげるよにしましょう。
また、家庭での手当てでは間に合わないような酷い症状の場合は、迷わずに獣医師の治療を受けるようにしましょう。
猫が足をひきずる病気
- 1.関節炎で猫が足をひきずる
- 2.形質細胞性足皮膚炎で猫が足をひきずる
- 3.レッグパーセス病で猫が足をひきずる
- 4.麻痺をして猫が足をひきずる
- 5.肥大型心筋症により猫が足をひきずる
続いては猫が足をひきずる病気をご紹介します。猫が足をひきずることで考えられる病気は5つあります。どの病気も早期発見、早期治療が望まれますので猫が足をひきずる仕草を見せたらすぐに対応できるように覚えておきましょう。
関節炎により猫が足をひきずる
変形性関節症と外傷性関節症の症状の1つに足をひきずる仕草があげられます。外傷性関節症は、文字通り外傷によって引き起こされる関節炎で骨折や捻挫といったものが原因となります。
もう一方の変形性関節症は進行性の疾患です。骨と骨の間の軟骨がすり減ったりすることで強い痛みを伴い、その結果足をひきずる歩き方や足をかばう仕草を見せるのです。
さらに変形性関節症は1か所だけではなく複数の関節に及ぶこともあります。愛猫が歩くたびに痛がる、足をひきずるようならば注意が必要です。
形質細胞性足皮膚炎で猫が足をひきずる
- 肉球がスポンジ状に腫れる病気
- 原因不明だが自然治癒する事もある
猫が足をひきずる事がある病気である、形質細胞性足皮膚炎は、原因不明の病気で肉球がスポンジ状に腫れる病気で、歩きにくくなる他痛みを伴うこともあります。
猫が足をひきずる病気形質細胞性足皮膚炎は、原因不明ですが自然治癒で治ることも多い病気です。ただ一つ注意をしなければいけないのは、感染症の原因になりやすいということです。愛猫が足をひきずる仕草を見せたら肉球に異常はないか確認するようにしましょう。
猫が足をひきずる病気『レッグパーセス病』
- 骨の変形、壊死のより股関節が動かなくなる病気
- 猫が後ろ足をひきずる、患部を触ると痛がる
猫が足をひきずる病気レッグパーセス病は、太ももへの血流が不足することで骨の変形、壊死を引き起こし股関節が動かなくなる病気です。足をひきずる症状の中でも後ろ足をひきずる場合で、患部を触ると痛がるようならばレッグパーセス病を疑った方がいいかもしれません。ただ、猫ではあまり多く報告されていません。
麻痺をして猫が足をひきずる
- 猫がひきずる足を触っても痛がらない
- 脊髄の損傷や神経系の異常がある可能性
足をひきずるのにその患部を触っても全く痛がらないようならば、麻痺をおこしている可能性があります。脊髄の損傷や神経系の異常で引き起こされ、一時的な物から一生治らないものまでさまざまです。
猫が麻痺を起こしているならば、そのひきずる足の感覚がないということですから触っても全く反応がないようならば麻痺を疑うようにしましょう。
肥大型心筋症により猫が足をひきずる
- 心臓や血管に血栓が詰まる病気
- 大動脈から両後ろ足に血栓が詰まりやすい
猫が足をひきずる事のある肥大型心筋症は、心臓や血管に血栓がつまり引き起こされる病気です。足をひきずる猫の病気の中でも注意をしなければいけない病気としてあげられます。
血栓が詰まりやすい場所は大動脈から両後ろ足に分かれる箇所でつまりやすいと言われており、詰まった時は足をひきずる歩き方をする他、激しい痛みに暴れることもあります。
肥大型心筋症を発症した場合、早期治療が求められます。手遅れにならないようにすぐに受診するようにしましょう。
猫が足をひきずる時の治し方
猫が足をひきずる場合は早めに病院へ
猫が足をひきずる時の治し方で言えることは、どのような場合でも自己判断で経過観察や応急処置をするのではなく早めに獣医師に相談するようにしましょう。
猫が足をひきずる場合でも大したことない怪我の場合や、大した治療をせず経過観察するように言われることもあるでしょうが、重大な病気を見逃すよりかは確実な診察を受けたほうが飼い主としても安心できるはずです。
特に後ろ足をひきずる場合は肥大型心筋症を始め重篤な病気が隠れている可能性が非常に高いので特に早めの受診を心がけましょう。
まとめ
- 捻挫:猫が足をひきずる、患部が熱を持ち腫れる
- 骨折:猫が足をひきずる、足の向きがおかしい、腫れ
- 脱臼:ひきずる足が動いていない
- 筋肉や筋を傷めた:自然治癒する物が多い
- トゲや爪のくいこみが痛い:刺さっている物を取る、爪切りをする
- 関節炎:骨折や捻挫が原因でなる
- 形質細胞性足皮膚炎:肉球がスポンジ状に腫れる
- レッグパーセス病:大腿骨頭の変形、壊死で猫が足をひきずる
- 麻痺:脊髄の損傷や神経系の異常で足をひきずる
- 肥大型心筋症:血栓が詰まり猫が足をひきずる
猫が足をひきずる姿を見ると心配になってしまうでしょうが、足をひきずるということはやはり重大な病気が隠されている可能性が高いです。
病気の他にも飼い主の知らないところで怪我を負っている可能性もありますので、猫が足をひきずる仕草を見せたならば念のために獣医師に相談するように心がけましょう。
20代 女性 うみか
親猫と一緒にキャットタワーに登って降りるときに滑って着地に失敗してしまいました。
足を引きずっていましたが、すぐに獣医師に診ていただいて捻挫の治療を受けました。
骨折をしていなくて良かったなとつくづく思いました。それからは、キャットタワーには1才を過ぎる頃まで登らなくなりました。私たちも目を光らせていましたが子猫ちゃん自身が、気を付けていました。不幸中の幸いで大ケガもなく高い場所では慎重になりいい勉強になったようです。