猫が後ろ足を引きずっている!異変の原因と治療法

猫が後ろ足を引きずっている!異変の原因と治療法

猫が後ろ足を引きずっているならば、何らかの病気や怪我を抱えている可能性があります。一見後ろ足を引きずっているだけなので、軽い捻挫であると思いがちですが、放置しておくと取り返しのつかない事になりかねません。猫の後ろ足について異変が見られたら早急に動物病院を受診しましょう。

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監修:獣医師 平松育子先生

(ふくふく動物病院)

猫が後ろ足に抱えた異変

猫の四肢

猫が後ろ足を引きずっている時に感じられる異変の特徴は、以下の3つが挙げられます。

  • 歩き方がおかしい
  • • 体重をかけているが、足を引きずる歩き方をしている
  • 足を引きずっているため、重心のバランスが崩れた歩き方をする

以上の3つの異変が認められた場合、猫は後ろ足に何らかの病気や怪我を抱えている可能性があります。

例えば、熱や腫れるなどといった症状が出れば捻挫であっても、重症であると判断する事が出来ます。
また、怪我の度合いによっては内臓や脊髄に大きなダメージを受けている場合があります。

したがって、猫が後ろ足を引きずって歩き始めたら、患部が熱を帯びて腫れていないかどうかを確かめて下さい。
軽い捻挫であれば、腫れも熱も帯びないので様子見で良いでしょう。

猫の後ろ足に異変があるときに考えられる病気

猫の肉球

関節炎

関節炎は主に捻挫などを起こしてしまった場合に併発して起こる病気です。
軽い捻挫であっても何回も足を痛めてしまうと、関節を損傷してしまいます。

猫は高い場所を行ったり来たりするので、捻挫をしやすい動物です。
後ろ足を引きずる異変が見られたらまず、関節炎を疑い、動物病院へ連れて行きましょう。

形質細胞性足底皮膚炎

形質細胞性足皮膚炎は、肉球がスポンジのように腫れる病気です。
肉球が腫れ上がった状態で地面に足をつく行為は、猫にとって違和感があり不自然な歩き方になります。通常痛みはほぼありません。

経過観察を行いますが、肉球の皮膚がめくれてしまったり、潰瘍が起こると細菌感染が起きたりします。免疫が絡む病気と言われていますが、原因は不明な部分が多い病気です。

麻痺

脳や神経、そして脊椎が何らかの理由でダメージを負う事によって、後ろ足を動かさなくなり猫は足を引きずるようになってしまう病気です。

骨折や脱臼による脊椎のダメージによって引き起こされる事が多いですが、時には心臓の循環不全によって引き起こされる場合もあります。

後ろ足の場合は、筋肉が機能しなくなり、足の感覚を完全に失ってしまうので、早めの動物病院の受診が大切です。また、糖尿病が進行するとかかとをつけて歩くようになる場合もあります。

猫の後ろ足に抱えた異変の治療法

片足の伸ばしている猫

関節炎の場合

関節炎の場合は、後ろ足の痛みの度合いを加味して鎮痛剤と抗炎症薬が投与されます。
また、猫の体型や体重などに問題がある場合には、ダイエット指導や食事制限を加える場合があります。

形質細胞性足底皮膚炎

基本的に経過観察の診断を下される場合が多いです。
季節的に再発と治癒が繰り返される病気なので、長引く場合にはステロイド剤などの軟膏が処方されます。

自然治癒が期待されるので、多くの獣医が経過観察を行いますが、後ろ足を引きずる行動が減らない際には、申告し薬を処方してもらいましょう。

麻痺

脳や神経、脊椎が原因による麻痺の場合は、ステロイド、末梢神経改善薬、抗生物質などが処方されます。
心筋症が原因による麻痺の場合は、血管拡張剤や利尿剤、ピモベンダンやACE阻害薬などの心臓の薬を投与します。

麻痺している原因を特定するために、エコー検査やMRI検査、そしてCTを撮り治療方法と方針を決めていきます。

まとめ

座っている猫

猫が後ろ足を引きずる理由は、様々な病気や怪我が原因である場合が多いです。
高所から着地した際に軽い捻挫を起こしているケースが多いのですが、そればかりではありません。

頻繁に捻挫をしてしまうと慢性的な関節炎になってしまったり、脊椎を痛めてしまいます。
すると、神経や脳にもダメージが加わり後ろ足が痙攣し、麻痺する原因となるのです。

治療方法は確立していますが、最も大切なのは猫が怪我をしない環境を作ることです。
猫が登りたくなるような高台を作らないだけでも、猫の病気や怪我のリスクが下がります。

病気や怪我は避けられませんが、予防策を練ることは出来ます。
私達飼い主に出来る精一杯の事を猫にしてあげたいです。

記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子先生
  • (ふくふく動物病院 院長)

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

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