俺様な猫様
群れで行動しリーダーの命令に従うことができる犬に対し、猫は単独行動で媚びない性格の為、芸を教えたい場合は猫の習性を生かすのが有効です。
1. クリッカーとおやつを使用して良い事と関連付ける
声掛けだけで芸を教えるよりも、さらに効果を上げるとっておきの道具があります!関連付けて覚える猫のトレーニングに有効なクリッカー、ボタンを押すとカチっと音がする玩具です。イルカや犬などの訓練にも使われていて500円前後で購入できます。
「関連付けて覚える」猫の習性を利用し、早速トレーニング開始!今回は「お手」や「ハイタッチ」の教え方です。この方法は別の芸の教え方や躾にも応用できます。
Step1:クリッカー音とおやつを同時に行う。
「クリッカー音=良い事(おやつを貰える)」と関連付けてインプット。反復すると学習して、クリッカー音を聞いただけでウキウキしながらやってきます。
Step2:棒の先端に顔を近づけさせる。
猫は細長い棒やストローの先端に、顔を近づけてくる習性があります。最初は棒の先におやつの匂いをつけておくのもオススメです。猫が棒の先端に顔を近づけたらカチっとクリッカー音を。「棒を触ること=良い事」とクリッカーとおやつの法則の経験からインプットされます。
Sep3:お手に移行
- 1.棒の先端を猫より高く差し出す
- 2.猫は手を伸ばして棒を近づける
- 3.同時にカチっとクリッカー音
これが「お手」や「ハイタッチ」の基本動作となります。反復練習していくと「お手」をすると「良い事(クリッカー音)」が起こると覚えます。ここまで出来たらクリッカー音の代わりに「お手」「タッチ」と言葉に変更し芸を仕上げます。
2. 褒めて伸ばす
猫様も褒められるのは良い気分。「あれをやると良い気分」、このように関連付けてインプットされたらしめたもの。芸の上達に繋がっていきますのでどの段階においても「上手!」「すごいね」「よくできたね」とたっぷり褒めてやる気を高めてください。
筆者宅の愛猫はピンポン玉でキャッチボール遊びが大好きで、ピンポン玉を投げるとラリーが続きます。たまたまナイスキャッチした時に「すごーい!」「上手!」「かっこいい!」とほめちぎっていたら、キャッチしたそのままの格好でポーズをキメてくるようになりました。
「ナイスキャッチ=良い気分」と関連付けられもっと褒められたくてポーズをキメる、という法則成立です。褒められると俄然やる気になるようですので、芸を教える基本姿勢は「褒めて伸ばす」をモットーに。
3. 毎回同じトーンではっきりと発音
「言葉」&「動作」&「ご褒美(おやつ)」、まずはこの三点セットが関連づかないと芸に結び付きません。言葉は毎回同じトーンで明確に伝えるよう心がけましょう。例えば「お手」。前回は「お手っ!」と短い言い方、今回は「おー手!」と言い方を変えてしまうと猫が混乱してしまいます。
4. 飽きたらやめる
猫は飽きっぽい性格な上、強制されることを好みません。無理強いせず気長に取り組みましょう。猫の関連付けの習性から『芸のトレーニング=嫌な事』と一度でも思ったら以降は期待できません。
まとめ
今日のねこちゃんより:かにえ / ♀ / 白猫 / 1.5kg
犬のように芸を覚えられないと思われがちな猫も、習性を生かし良い事と関連付けてインプットしていけば芸も可能です。芸を教える時はまずは飼い主さんが猫の習性を理解し人間同様「褒めて伸ばす」「飽きたり嫌がったら無理をさせない」等、猫の気持ちに寄り添うことも大切です。
芸のトレーニングを通じ、コミュニケーションをとる嬉しさを感じてもらい、飼い主さんと過ごす時間がより楽しく幸せなものになるのが一番ですね。