売れ残ってしまった大きな子
うちの近くのホームセンターにあるペットショップ。買い物に行くたびに子供たちがペットショップを覗きたがるので、週に一度は顔を出していました。何度か通ううちに、一番はしっこのガラスケースの中で、いつも退屈そうに寝ているスコティッシュフォールドの大きな猫ちゃんに気づきました。
表示を見ると、もうじき一歳。約一年もこんな狭いところで暮らしているなんて。その日からその子のことが気になって気になって、行くたびに店員さんに「飼ってくれそうな人はいますか?」と確認をしました。でも、2ヶ月、3ヶ月、と過ぎてもなかなか売れる気配は無し。旦那さんと話し合って、「もううちでお迎えしようか。」ということになりました。
大きな新入りがやってきた!
その子がうちにやって来たときは、もうすでに1歳。先住猫の兄弟はもう9歳でした。兄弟たちは比較的おっとりした性格で、実家に住んでいた時も何度か保護した子猫ちゃんを迎える機会があり、その時はすんなり受け入れてくれてくれたので、今回も大丈夫かと思っていたのですが…。一歳を迎えた大きな猫ちゃんがいきなりやって来たことは、兄弟たちにとって脅威だったようです。
お互いに威嚇しあい、2匹で新入りを攻撃する日々続きました。幸いにも新入りの子はかなりマイペースな性格で、パシパシと猫パンチされてもその直後には萎縮する様子もなくお腹を見せてごろーんとお昼寝をするような子だったので、時間が解決してくれるのかなと思い見守りました。
慣れるまで、気をつけたこと
新入りの猫ちゃんが、できるだけ早く先住の兄弟たちに受け入れてもらえるために、私が気をつけたことが3つあります。
ゲージを上手く利用する
まず、トイレ、ごはん、寝床が無理なく入る大きさのゲージを用意しました。まずはゲージ越しに対面させ、しばらくは、フリーにしたり、ケンカが始まったらゲージの中に入れたりし、徐々にフリーの時間を長くするようにしました。
先住猫をとにかく可愛がる!
一番気をつけたことは、先住猫の兄弟をとにかく可愛がることです。お出かけから帰った時も、「ただいま〜」とまず頭を撫でるのは先住猫ちゃん。しばらくは、新入りを可愛がる時は先住猫たちが見ていない時だけにしました。
ごはんをあげる順番
もうひとつ気をつけたことは、ごはんの順番です。先に先住猫たちにごはんをあげて、新入り猫ちゃんはそのあと。また、「ごはんを取り合う相手じゃないよ」とわかってもらうために、先住猫が食べ終わった時に新入り猫ちゃんがまだごはんを食べていたら、その間、猫用の鰹節をあげたり、先住猫をとにかく満たしてあげるよう心がけました。
やっと受け入れてもらえた新入りちゃん
新入り猫ちゃんが我が家にやって来て約2カ月。最近では、パンチし合う様子も、ケンカから遊びに変わって来て、気づけば1メートル以内の距離でお昼寝していることも。やっとホッとすることができ、3匹の猫に癒される日々です。ペットショップの狭いガラスケースの中で、約一年間走ることも遊ぶことも出来なかったあの子は、今では部屋中をのびのびと走り回り、お気に入りのおもちゃで毎日遊び、私たち家族にゴロゴロと甘えてくれます。
もともと日本のペットショップで行われている「生体販売」という販売方法の在り方については、ずっと疑問を抱いており、私がペットショップからこの子を飼うということは、ペットショップの生体販売の需要を容認することになるのではないか、と考えたこともありました。でも、もうじき一歳になる大きな子が、狭いガラスケースの中で、喜びや楽しみを知らないまま暮らしている。自分の身近にいたその子に手を差し伸べずにはいられませんでした。
まとめ
最初に新入り猫ちゃんをお迎えした時は、本当に仲良くなれるのかとても心配でしたが、時間はかかっても必ず受け入れてもらえる時がきます。我が家は成猫同士だったので、特に難しいパターンでしたが、仲良く毛づくろいし合う姿を見られる日も近い気がします。新しい猫ちゃんをお迎えしたあなたも、最初はケンカばかりでも、必ず仲良くなる日がきます。ゆっくり、焦らず、猫ちゃんのペースで、見守ってあげてください。