子猫が水を飲まないときの飲ませ方
子猫の頃はいっぱい栄養をつけて大きくなっていく大事な時期です。毎日の食事も大事ですが、生きる上で「水」はとても重要な栄養素。
体内の約15%程不足してしまうと命を落とす危険性があり特に体が小さい子猫にとって水分不足はかなり危ないため、しっかり水分補給してあげる必要があります。
清潔な水を用意する
長時間、同じ水を置きっ放しにしている場合、子猫によっては飲まないことがあります。子猫も新鮮な水が大好きです。
常に新鮮な水をいつでも飲ませられるように1日に何回か水をこまめに取り替えておくことが大切です。その時に水だけを取り替えるのではなく、容器も綺麗に洗って清潔を保ちましょう。
給水器を使うとろ過フィルターにより常に新鮮な水を飲めることができ、水が流れているため子猫の興味が持ちやすいです。私の愛猫も容器に入った水を飲みますが、給水器の水の方がよく飲んでくれます。
水の設置場所を増やす
元々猫の祖先は砂漠地帯に住んでいたこともあり、水を好んで飲まない傾向があります。なるべく水を飲んでもらえるように子猫の時期から、水を飲む習慣を身につけてあげる必要があります。
いつでも水を飲める環境にしてあげれるように、普段子猫がいる場所やよく通る所を重点的に水飲み場を複数箇所おいておきます。
この時に場所ごとに違う容器を使い、お気に入りの容器を見つけてあげることも水をよく飲んでくれるようになります。
フードをウェットタイプにする
水分は食事からも摂取することができます。ドライフードをあげているならば水分含有量が多いウェットフードに変えてみることで水分補給することができます。
トッピングとしてドライフードと一緒に混ぜて与えてみたり、ウェットフードでもスープ状やゼリー状のものは水分量が多く含まれているため、食事を通して水分一緒に取り入れることができます。
ドライフードは水分含有率がわずか10%とほとんど水分を含んでいないため、お湯や水を入れてふやかしてあげるとよいです。
スポイトで少しずつ飲ませる
子猫の頃は大事な成長期でもあるため食事から得る栄養素も必要ですが、水はその中でも特に重要です。何故かというと猫の体は成猫では約50〜60%、子猫の場合は成猫よりも多い約60〜80%の水分でできているからです。
そのため水分摂取量が少ないと脱水症になる恐れがあり、食欲の低下や元気喪失などが見られ、体の約10%の水分量を失ったり不足した場合は命に関わってきます。
特に体の小さい子猫は下痢や嘔吐でも大量の水分を失い脱水になりやすいため、スポイトで強制的に少しずつ飲ませる必要がありますが衰弱し重症化しやすいため直ぐに動物病院へ受診してください。
子猫は生後どれくらいで水を飲み始める?
生後まもない子猫の食事はミルクだけなので、特別水を飲ませなくても水分を補うことができます。乳歯が生えはじめた頃を目安に少しずつ離乳食に切り替えていくのと同時に水を与えはじめる必要があります。
具体的にいつからというと個体差や種類によりますが、ミルクから離乳食に移行する目安としては子猫に乳歯が生えた生後約4週齢くらいからといわれています。
この頃から離乳食とともに水をよく飲むように慣れさせていく必要があります。離乳時期によりミルクから離乳食・キャットフードに移行していく頃に水を与えはじめます。
離乳食の中でもムース状のものや、お湯で溶かしてペースト状にできるものがあり、比較的食べやすいものもありますが、最初の頃は離乳食にいつも飲んでいたミルクを混ぜて与えましょう。徐々に混ぜるミルクの量を減らし、離乳食と水だけの食事に慣れさせていきます。
離乳時期が終わりミルクから子猫用フードに完全に切り替わった際は、大事な水分は主に飲水だけとなるため、水を飲み水分量が足りているか確認する必要があります。
子猫に与えるべき水の量
子猫が1日に与えるべき水分量は月齢や成長度合いによる体重などによって多少異なります。また水分は水を飲むだけではなく、食事を通して摂取することができるためドライフードやウェットフードなど、フードの種類によって1日に必要な水分量が変わってきます。
特に子猫の頃は大事な成長期でもあり、毎日毎日少しずつ大きくなっていくので、こまめに体重を計測し水分摂取量が足りているかチェックします。
生後約4週齢(1ヵ月)(体重400g)
およそ110mlの水分が必要です。
だいたい乳歯が生えそろう頃で離乳食をはじめ水に慣れさせてあげる時期でもあります。
この頃にはぎこちない足でヨチヨチ歩くようになったり、自分で自ら毛づくろいをしたり喉をゴロゴロと鳴くなど感情をコントロールできるようになる頃でもあります。
生後約8週齢(2ヵ月)(体重800g)
およそ約170mlといわれています。
生後8週齢になる頃にはミルクから離乳食に完全に移行をし、水を飲ませる習慣を身につける大事な時期でもありますので、その分水を飲ませるようにしてあげることが大事です。
生後1年(体重4kg)
1才を迎えた頃の1日の水分量はおよそ380mlですが、ドライフードやウェットフードなど食べている食事内容によって異なります。
乳歯が抜け落ちて永久歯が生えかわり早い子猫では性成熟が完了する生後半年で発情期を迎え、個体差によりますが一般的に1才になると成猫として区別されます。
子猫の頃は成長に伴い、よくご飯を食べ水をよく飲みます。次第に成長期が終わると食事や水を飲む勢いが少しずつおさまっていき、1才を迎えた頃になると1日に必要な水分量は体重1kgあたり40〜50ml前後が適切といわれています。
子猫におすすめの水飲み器4選
水飲み器の種類によって水を飲んでくれる猫もいますが、最近では水をあまり飲まない猫のために開発された水飲み器がいくつかあります。
今回はその中でも是非試してほしい4つの水飲み器を紹介したいと思います。
ヘルスウォーターボウル
水を飲まない猫のために開発された「水をまろやかにする」陶器です。自然の水のように味がまろやかに美味しくなり、ガブガブと水をたくさん飲んでくれるそうです。
このヘルスウォーターボウルに変えたことで水をよく飲むようになったとの声が多く聞かれ、獣医師からも高い評価を得ています。
陶芸器製ですのでひっくり返したり、こぼす恐れがなく洗いやすいため清潔に保つことができます。
ピュアクリスタル ブルーム1.8L 猫用
猫は流れる水が大好きなため、たくさん飲んでくれるようにつくられた給水器です。ポンプで水を循環させたり、抗菌活性炭配合のフィルターを通してカルキ臭を吸着しいつでも新鮮で綺麗な水を飲めることができます。
比較的お手入れも容易で、容器のメモリから水の残量をチェックすることができます。私もこのシリーズの給水器を使っており、ただ水が入った容器よりも水をたくさん飲んでくれます。
ピュアクリスタル セラミックス 猫用 1.5L
ピュアクリスタルシリーズから登場した循環式給水器です。流れる水が好きな猫のために、水を循環させてあげることで水をたくさん飲んでくれやすいです。
飲み口が陶器製でできているため金属やプラスチックのアレルギーをもっている子でも安心して使えることができます。
猫壱 脚付ウォーターボウル
「全ては猫の1番へ」と猫のために特化したブランドである“猫壱”で開発された脚付ウォーターボウルです。
高さをつけることで真下に向かなくても水を飲むことができ、ゴクンと嚥下しやすくなっています。ボウルの内側に100ml、200ml、300mlと目盛りがあるので、どれくらい水を飲んだのか飲水量を簡単にチェックすることができます。
まとめ
元々猫の祖先は砂漠地帯に住んでいたこともあり、あまり好んで水を飲まない傾向があります。ですが猫の体は成猫で約50〜60%、子猫は約60〜80%を水分でできているため、生きる上で水分はとても必要です。
生まれたての子猫の時期はミルクなのである程度の水分を補うことができますが、離乳食に切り替えていく頃から水を飲む習慣を身につけてあげることが大事です。
いつでも新鮮な水を飲めれるように水をこまめに取り替えたり水飲み場を複数箇所おいてみましょう。またネコ用フードでも水分量が多いウェットフードを与えてみるなど、工夫することで水分を取り入れることができます。
しかし、色々対策を試してみても全然水を飲んでくれないことがあるかもしれません。体が小さい子猫にとって水分不足は非常に命に関わってくるため、早めに動物病院へ受診しましょう。