猫の目の不思議
猫の目は何色?
猫の目の色は大きく分けると、グリーン、ヘーゼル、アンバー、カッパーの4種類です。
猫の目の色はメラニン色素の量により、目の色も違うのです。メラニン色素が少ないと、グリーン、多いとカッパー(銅色)の目の色になりやすいそうです。他にもブルーや、レッドや左右の目の色が違うオッドアイなどの目の色を持つ猫もいるそうです。
猫のメラニン色素や遺伝子が関係する目の色ですが、角度や光の加減で、色素の見え方も微妙に変化してきます。
猫の見てる世界は何色?
猫の持つ目の色と見える世界はまた別のようです。猫がグリーンの色素の目をしていても、実際は緑色に見えていると言うわけではないのです。
そもそも猫の目は人間と違い、錐状体と言う色を見分ける細胞がほとんどないので人間のような鮮やかな色の判別ができません。特に猫は赤い色と緑色の見分けがつかないといわれています。
つまり猫が見える世界はモノクロまではいきませんが、彩度の低い世界の様ですね。猫は色を見分ける視細胞が、人間よりも遥かに少ないそうです。
猫に彩りを考えたフードも、人間が見て美味しそうに見えているだけということです。
猫は視力が悪い
猫の視力は悪く、人間で言う0.3くらいの視力と言われています。あんなに大きな目でも猫の視力は近視であり、しかも間近で見るとぼやけて見えているのです。猫は、2m~6m以内の範囲がはっきり見える景色なのです。
動体視力は負けない
猫の目はあまりよくないと感じてしまうかも知れませんが、動体視力だけは人間に負けません!色の識別や視力が劣っていても、猫のもつ動体視力はかなり優れているのです。
動く物を察知する能力は、かなり遠く離れた場所の動きも捕らえることができると言います。猫は静止している視力よりも、動く物を捕らえる動体視力をメインに生活しているのです。
猫の目の位置
猫の目は牛や馬と違い、真ん中の位置にあります。牛や馬は顔の外側に目がありますが、猫の目の位置には、獲物を捕まえやすい意味があるのです。
猫が獲物を捕らえるには正確な距離感覚が必要です。両目で対象物を確認して、正確に距離を掴むためには前方に目があるのが適していると言うことなのです。
大きなレンズと厚いレンズ
猫には、大きく厚いレンズを持つ目が特徴です。猫には白目の部分がなく、黒目で被われています。
レンズが大きいことで、たくさんの光を集められるので、光が少なくてもよく見えるのです。そしてレンズが厚いことで、集めた光が距離を縮めてくれるので、効率が良い目の仕組みになっているようです。
猫の目は、識別細胞は弱くても網膜細胞(光を感知する)がとても優れているので、暗がりでも明るく見えるのです。そして大きなレンズから見える視野は広く、人間の1.5倍もあります。
猫は正面を向いていても、視野の広さから斜め後ろまで見えていると言うことなのです。またレンズの厚さから立体視の範囲も、人間よりも広く感じられるそうです。
まとめ
猫が見えてる世界は、ほとんどがモノクロ世界と言うことです。見分けるのが苦手な色や、識別機能もあまり優れていないようです。
猫は色彩よりも、動きの世界に生きがいを感じているようです。静止している物よりも、動きのある物に反射能力があります。特にゆっくりの動きよりも、素早い動きに反応するのです。獲物を見つければ、獲物を確実に捕らえるために、両目でしっかりと正確に距離を掴みます。
暗闇でも光は必要ありません。猫の目の機能は、光をいっぱい溜めて調整ができ、なおかつ反射させる反射板があります。猫は明るい場所だと、光を吸収してしまい疲れるので、暗がりの方が目に優しいようです。猫の目は、暗闇でも獲物を捕らえるのに最適な目の仕組みになっているのです。