猫が『寒さを苦手とする』3つの理由 冷える季節に適した環境づくりの方法もご紹介

猫が『寒さを苦手とする』3つの理由 冷える季節に適した環境づくりの方法もご紹介

冷える季節になると、愛猫が毛布にもぐったり、日なたで丸くなったりする姿が増えてきますよね。毛に覆われていても、寒さへの備えは必要です。今回は、猫が寒さを苦手とする理由をご紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

猫が『寒さを苦手とする』3つの理由

くつろぐ猫

まず前提として、猫の寒さへの強さには、被毛の状態や年齢、品種、体格、健康状態などが関係します。すべての猫が同じように寒がるわけではありません。そのうえで、猫が暖かい場所を好む理由を解説していきます。

1.猫の祖先が砂漠で生息していたから

猫が暖かい場所を好む背景のひとつとして、祖先が暮らしていた環境が挙げられます。現在のイエネコの祖先は、北アフリカや西アジアに分布するリビアヤマネコといわれています。砂漠育ちの遺伝子を引き継いでいるため、猫の多くは寒さに弱い傾向があります。

とはいえ、あくまで一説であり、実際の寒さ耐性は猫によって様々。同じ家に暮らしていても、暖房のそばを好む猫もいれば、少し離れた場所でくつろぐ猫もいます。寒さへの耐性は祖先の遺伝子だけで決まるものではなさそうです。

2.体温調節のエネルギー消費が激しい

寒い環境では、体温を保つために熱を作る必要があり、その分のエネルギーを使います。猫を含む哺乳類には、寒さに応じて熱の産生を増やす仕組みがあります。体の震えもそのひとつ。筋肉を細かく動かして熱を生み出す反応です。

猫がほかの動物よりエネルギー消費が激しいという訳ではありませんが、寒い環境はそうでない環境に比べてエネルギー面で過酷です。こうした背景も猫が寒さを嫌がる一因として考えられます。

3.一部の猫は筋肉量が少なく熱を作り出しにくいから

筋肉は体を動かすだけでなく、熱を生み出す役割も担っています。そのため、筋肉量が減った猫では、寒い環境で体温を保つ力に影響が出る可能性があります。特に気を配りたいのは、加齢や病気などによって筋肉量が減った猫。以前より腰まわりや後ろ足が細くなった猫には、寝床の暖かさや移動のしやすさにも配慮しましょう。

また、体温調節の働きが十分に発達していない幼い子猫も、保温が重要。年齢や健康状態によって必要な管理は異なるため、特に生後間もない子猫では、獣医師に適切な保温方法を確認してください。

冷える季節に適した環境づくりの方法

毛布にくるまる猫

冷える季節は、暖かい寝床と室温の管理を組み合わせ、猫が自由に行き来し自分で心地よい場所を選べるように整えましょう。

寝床やケージは窓やドアからの冷気が直接当たりにくい場所に置くのがおすすめ。床から冷えが伝わる場合は、ベッドの下に断熱性のあるマットを敷くのも有効です。

暖房を使う際は、設定温度だけでなく、猫が過ごす場所の温度も確認しましょう。人が暖かいと感じていても、床付近や窓際は冷えている場合があります。ペット用ヒーターを使う場合、寝床全体を暖めるより、暖房器具が当たらない場所も残しておくと、猫が居場所を選びやすいです。低温やけどやコードのかじりに注意し、自力で移動しにくい猫では、よりこまめに状態を確認してあげましょう。

まとめ

布団にくるまる猫

猫が寒さを苦手とする背景には、様々な要因が関係しています。特に幼い子猫や高齢猫、体調を崩している猫には、こまめな配慮が必要。冷気が当たりにくい寝床を用意し、暖房器具から自由に離れられる環境を整えてあげましょう。今回の記事を参考に、愛猫に合った寒さ対策を取り入れてみてください。

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