猫は本当に汚いのか
猫は汚いと思う人の意見
- 猫はノミダニだらけで汚い
- 猫は虫やネズミを食べる
- 猫は感染症といった病気を持っている
- 猫は肛門を舐めた舌で人間の顔を舐めるから汚い
- 猫を綺麗にしようとする(洗う)と嫌がる
- 猫のうんちが臭い
- 猫の毛が落ちるから汚い
猫は身体中にノミやダニを保持し、泥だらけになって獲物を追いかけ、その汚い身体を人間の足に擦りつけ、さらには、自分の便を舐めた病原菌をたくさん持った舌で人の顔を舐めてくる、といった自分のエリアを侵食してくる感じや、猫から病気をうつされるイメージから、猫は「汚い=嫌い」とする人が多いようです。
他にも猫は人間のベッドで寝たり、ダイニングテーブルの上に乗ってきたりと、清潔を保たなければならない所にも平気で侵入し、毛をまき散らしていくなんて汚く耐えられない、という意見もありました。
そして猫は水が嫌いな子が大半なので、洗おうとすると暴れて逃げようとしますよね。そういったところも人間からすると、猫を綺麗にしてあげようとしているのに拒否する!と思い、汚らしいと思う一因でもあるようです。
猫は汚くないと思う人の意見
- 完全室内飼いの猫であればノミはいない
- 汚れたり乱れたりすると猫は自分で綺麗にしようとする
- 猫は良い匂いがする
- ダニはどこの家にもいる
- 猫のトイレのしつけが楽
さて、逆に猫は汚くないと思っている人の意見はどうでしょうか?
完全室内飼いであれば、まずノミはいません。ダニはいるかもしれませんが、それは猫を飼っていないお宅にもいるので猫は関係ありません。そして飼い主の服や寝具についた柔軟剤などの香りが、猫にも移っているのか、意外にも猫の身体からは良い匂いがします。
さらに、猫はグルーミングといって自分の身体を清潔に保とうとする性質を持っています。顔を洗うという仕草もグルーミングの一つですね。
しかし、この猫のグルーミングにより自分のおしりを舐めて掃除をするのですが、猫を汚いと思う人はこれを不潔とするようです。ここは感じ方の違いですので仕方がないでしょう。ですが目的はあくまで掃除ですので、猫としては綺麗にしようとしてやっていることなのです。
トイレに関しても猫は、砂の上で用を足すように本能でインプットされているため、しつけをするのも楽です。一度覚えれば、よっぽどのことがない限り粗相はしませんし、粗相をする時は大体トイレが汚い時だったりします。そうしたところから一般的に猫は、綺麗好きな動物と言われています。
ですのできちんと猫をしつけていて、ちゃんと世話をしていれば、猫は汚くないという意見が多かったです。
猫は汚い?本当のところはどうなのか
猫の好き嫌い両者の意見を交えてみて、結局のところどうなのでしょうか?確かに野良で生活する猫たちは、正直汚れてしまっていて汚いかもしれません。嫌いな人からすれば、野良猫だけではなく室内飼いの猫さえも受け付けないかもしれません。
ですがここでちょっと考えてみてください。冷静にみてみれば、病気を持っていることや、近寄ってくることなど、全て猫でなくてもほとんどの動物に当てはまりますよね。犬だって、1か月も外で過ごせば汚くもなります。
それでも「猫は汚い」と猫に対してだけ思うのは、やっぱり嫌いだからなのではないでしょうか。
猫は自分のテリトリーを大切にする生き物なので、目を合わせずベタベタ近寄ってこない人が好きです。猫嫌いの人は、もちろん嫌いなので猫を見ようとはしませんし、近寄りもしません。その態度が逆に、猫に好感を持たれて猫から近寄るきっかけとなってしまうのですね。猫嫌いな人からすれば、まるで嫌がらせのように思うでしょう。
そういった両者の感じ方の違いが災いし、猫嫌いの人はさらに猫に対する嫌悪感が募ってしまうのかもしれません。
一方、私は猫が好きですが、それでも顔をベロベロ舐めてきたり、服が毛だらけになってしまったり、トイレの後すぐベッドに乗られると「汚いなー」と思うこともあります。そういう時は猫には悪いですが、やんわりと拒否したり、コロコロをしたり、おしりを拭いたりして行動をとります。ですがだからといって、嫌いになることはありません。
人それぞれどう受け取るかは違いますので、汚いと思う人の意見も汚くないと思う人の意見もどちらも間違いではないでしょう。どちらも正しいのだと思います。ただ猫が嫌いな人で、その意見の中には「猫好きな人のせいで猫嫌いが増した」といったものもありました。
これは、うちの子は臭くないから大丈夫、毛だらけなのは仕方ないでしょ、といった押し付けからくる意見でした。嫌いな人からすれば、どれだけ綺麗にした猫でも獣臭く感じるし、毛だらけの服を見たり、共有する物に毛が付いているだけで嫌な気分になったりします。
飼い主がしっかりと、「自分は気にならなくても気になる人もいる」、「猫のことが嫌いな人もいる」ということを頭に入れてマナーを守って生活すれば、猫嫌いな人の、猫に対する見え方も多少は変わるかもしれませんね。
まとめ
猫は清潔を保とうとする生き物ですが、あくまで動物ですので人間と同等に考えてはいけません。結局のところ、愛のあるなしで猫の汚いには「多少のことに目をつぶれるか」「つぶれないか」で意見も変わるでしょう。
犬と違い、猫は野良をたくさん目にするので、余計に汚いイメージが付きやすい、というのもあるのかもしれませんね。猫の好き嫌いはお互いに意見を強要せず、思うだけなら自由なのではないかと思います。