猫が爪を噛むときに考えられる3つの理由

猫が爪を噛むのは、生理的な理由による場合がほとんどですが、状況によっては動物病院の受診が必要になることもあります。
ここでは、猫が爪を噛む理由を紹介します。それぞれの理由と特徴を確認しておきましょう。
1.古い爪を剥がすため
猫の爪は玉ねぎのように層状になっており、内側から新しい爪が伸びてくると外側から自然に剥がれていきます。通常は、爪とぎのときに剥がれ落ちますが、落としきれずに残った古い爪を、口を使って引き剥がします。
また、ケガや高齢で筋力が落ちると、一生懸命爪とぎをしていても十分に古い爪が取り除けていないことがあります。そのままにすると古い層が残り、爪が厚く長くなってしまいます。
伸びた爪が歩くときに床にカチカチ当たるようになると、不快感を解消するため、爪を噛んだり爪をといで古い層を取り除こうとするのです。
2.異物感や違和感を取り除きたい
猫の爪郭(爪の根元を覆う皮膚部分)に汚れが溜まっているときも、その違和感を取り除こうとして爪を噛むことがあります。
猫の爪をニュッと押し出すと、皮膚で隠れていた部分が黒く汚れていることがあります。これは皮脂やホコリ、トイレ砂の粉塵などが蓄積して固まったもので、ふだんは気にならなくても、何かの拍子に違和感を覚えると爪ごと噛んで取ろうとします。
また、爪切り直後にも違和感を取ろうと、つま先を舐めたり、爪を噛んだりする姿が見られます。それまで伸びていた爪の長さや接触感が急に変わることで、猫は自分の指先が「なんかヘン」と感じるのでしょう。
3.ストレスの解消
ストレスを感じてイライラしたとき、心を落ち着かせようと自分の体を噛んだりなめたりする行動を「転位行動」と呼び、爪を噛むのもその一例です。
行動が制限されることで欲求不満や緊張を感じると、その気持ちを解消するために毛づくろいをはじめ、その中で爪を噛みだすことがあります。
寒い日や雨の日が続くと猫は一日中寝ていることがありますが、寝床で頻繁に爪を噛んでいる場合は一日の活動量が不足しているのかもしれません。おもちゃを使って遊びのお誘いをしてみましょう。
注意すべきケース

猫が一時的にちょっと爪を噛んでいるくらいなら大丈夫ですが、頻繁に繰り返し見られる場合は注意が必要です。
爪切りができていない場合は、長くなりすぎていないか確認してみましょう。伸びすぎると巻き爪になって肉球に食い込んでしまうことがあります。猫の爪は年齢や季節によっても伸び方が変わってくるので、週に一回は状態を確認する習慣をつけましょう。
また、噛みすぎて指先が赤く腫れたり、出血したりしている場合は、指先の皮膚炎が疑われます。毛づくろいによって唾液で湿った皮膚に、常在菌やマラセチア菌(真菌の一種)が増殖することでかゆみや痛みを引き起こします。肉球周りの皮膚が赤く腫れたり、異常な黒ずみが見られたりする場合は、動物病院を受診しましょう。
また、爪を噛む行動の背景として、口腔内に歯周炎ができていて、歯茎の違和感により爪を強く噛むということもあります。日頃のケアをするときには、お口のチェックもするようにしましょう。
まとめ

猫が爪を噛んでいるときは、多くの場合「爪に対する不快感の解消」が目的です。伸びすぎた爪や指先の汚れを、人間が身だしなみとして整えたくなる感覚に近いものです。
ただし、心の不安やストレスが原因で爪を噛んでいるケースも珍しくありません。こうしたストレスによる行動は爪だけに限らず全身の過剰なグルーミングにもつながります。
「爪を噛む」理由は多岐にわたり、時には爪そのものではなく、心や口内トラブルが原因の可能性もあります。表面的な行動だけで判断せず、日頃から爪切りの習慣を通して、愛猫の状態をよく観察してあげましょう。