猫に与えてはいけない『身近な食べ物』5選 パンなどに潜むリスクや食べたときの対処法

猫に与えてはいけない『身近な食べ物』5選 パンなどに潜むリスクや食べたときの対処法

人間の食べ物の中には、猫が食べると健康を損なうものがあります。少量でも中毒を引き起こすなどで命にかかわるものもあるため油断ができません。そこで今回は、身近にある危険な食べ物とそのリスク、誤って食べてしまった場合の対処法を解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫に危険な身近な食べ物5選

食卓に並んだ食べ物と猫

私たちの身近には猫にとって危険な食べ物がたくさんあります。中毒を引き起こす成分が含まれているものや消化できず体に負担をかけるものなど、リスクの種類もさまざまです。ここではとくに注意が必要な身近な食べ物を5つ紹介します。

1.チョコレート

ペットの誤食で意外と多いのがチョコレート。猫はチョコレートに含まれているテオブロミンを体外に排出する能力が低く、中毒の原因になります。また、チョコレートにはカフェイン中毒のリスクも否定できません。

猫がチョコレートを食べると、嘔吐や下痢、落ち着きがなくなる、過剰な興奮といった症状があらわれます。重度では、心拍数の上昇や不整脈、震え、けいれんなどの神経症状がみられ、命にかかわることも。

とくに、カカオ含有量の高いダークチョコレートは危険性が高く、ひと欠片でも中毒を起こすこともあるため注意が必要です。

2.牛乳・乳製品

猫は成長とともに乳糖を分解する酵素が減少するため、牛乳をうまく消化できなくなります。その結果、下痢や軟便、腹部の張りといった消化器症状を引き起こす場合があるのです。

また、牛乳や乳製品が原因の食物アレルギーのリスクも否定できません。飲んで数分後に嘔吐、数時間後に体をかゆがる発疹、翌日に下痢が見られたら牛乳アレルギーが疑われます。

さらに、チーズは脂質や塩分の摂りすぎに注意が必要です。ヨーグルトは安全だという声もありますが、反応には個体差があり、与える量や体質によってはリスクが否定できません。

3.菓子パン

菓子パンは猫にとって複数のリスクがある食品です。糖分や脂質が多く、肥満や消化不良の原因になります。

また菓子パンの具材には、チョコレートやレーズン、ナッツなど猫にとって有害な食材が使われていることがあり油断できません。具材によっては、命にかかわる場合もあるでしょう。

そもそも猫は肉食動物で、炭水化物に含まれるデンプンを消化するのが苦手です。菓子パンを与え続けることで腸内環境の乱れやアレルギーの原因につながることもあります。

4.アルコール類

アルコールは猫にとって非常にリスクの高い飲み物です。猫は体重が軽いうえにアルコールの代謝能力が低いため、少量でも深刻な影響が出やすいのが特徴的です。

猫がアルコールを摂取すると中枢神経が抑制され、嘔吐・下痢、呼吸の乱れ、意識の低下といった症状があらわれます。量が増えると昏睡状態に陥ることもあり、最悪の場合は命を落とします。

飲み物だけでなく、生のパン生地、ラムレーズン、みりんなどアルコールを含む食品や調味料にも注意が必要です。

5.カフェイン入り飲料

カフェインは猫の神経系を強く刺激する成分です。摂取すると嘔吐や下痢、興奮、心拍数の増加、震えなどの症状が見られ、重度の場合はけいれんや異常行動を引き起こし、最悪の場合は命にかかわることがあります。

これらの中毒症状は、摂取後1〜2時間ほどで現れることが多いとされています。

カフェインを含む飲料には、コーヒーや紅茶のほか、玉露や緑茶、コーラ、栄養ドリンクなどがあります。とくに玉露はカフェインの含有量が多いため、注意が必要です。

誤食した際の対処法

聴診器と猫

猫が危険な食べ物を口にした場合は「なにを」「いつ」「どれくらい」食べたかを確認し、早急に動物病院を受診しましょう。とくに中毒性のある食品は、症状が出ていなくても早めの受診が必要です。

受診時には、食べたものの残りや嘔吐物、商品パッケージがあれば持参すると診断の助けになります。

また、自己判断で吐かせるなどの処置は、食道を傷つけたり状態を悪化させるリスクがあるためNGです。

対応に迷ったときは動物病院に電話で相談しましょう。

まとめ

口の周りを舐めている猫

猫にとって危険な食べ物はたくさんあります。人間の感覚で「これくらいなら大丈夫」と与えてしまうことが、思わぬ事故の原因になりえます。

なかでもチョコレートやアルコール、カフェインは中毒リスクが高く、とくに注意が必要です。

誤食を防ぐには、人間の食べ物を与えない、テーブルなどに出しっぱなしにしない、手の届かない場所に片付けるなど管理を徹底しましょう。

万が一食べてしまった場合は自己判断を避け、早めに動物病院へ相談することが大切です。

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