猫の『よだれ』が多く垂れているときの原因3つ 病気のリスクから取るべき対処法まで解説

猫の『よだれ』が多く垂れているときの原因3つ 病気のリスクから取るべき対処法まで解説

猫の口からよだれがたくさん垂れていると、何だか心配になりますよね。単にリラックスしているときもあれば、病気のサインであることも。考えられる原因や注意すべき症状、適切な対処法を見ていきましょう。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

よだれが多い原因3つ

よだれを垂らして眠る猫

1.リラックスや興奮による生理的なよだれ

猫はリラックスしているときや、気持ちよく撫でられているときに、よだれを垂らすことがあります。

これは副交感神経が優位になり、唾液の分泌が促進されるためです。こうした場合のよだれは、透明でサラサラとしているのが特徴です。

2.口の中のトラブル

よだれが増える原因として多いのが、歯周病や腫瘍、口内炎などの口腔内の異常です。痛みや炎症によって唾液が過剰に分泌されることがあります。

特に、中高齢の猫は、歯周病や口内炎になりやすいといわれています。ウイルス感染症の持病がある猫は、若齢でも口内炎を起こすことがあります。よだれがダラダラと垂れ続けたり、血や膿が混じったりしていたら口の中のトラブルを疑いましょう。

3.中毒や異物による刺激

誤って植物(ユリ、スズランなど)や洗剤、玉ねぎなどの有害なものを口にしてしまった場合、口の中や消化管などへの刺激、重度の場合は神経症状によってよだれが増えます。

また、ひもやビニールなどの異物を飲み込んだときにも、違和感や吐き気からよだれが多く出ることがあります。

考えられる病気のリスク

猫の口に手を入れる人

猫は、犬ほどよだれを垂らすことは少ないとされています。よだれが長時間続く、量が多い、においが強いなどの場合は、病気の可能性を疑いましょう。

誤食の心当たりがないのに突然よだれが止まらなくなった場合、まず考えられるのが、てんかん発作や腫瘍などの脳の異常、心臓や呼吸器の疾患です。

てんかん発作では口の動きをコントロールできず、よだれが止まらなくなることがあります。けいれんや麻痺といった症状が併せて出るケースが多く、早急に動物病院を受診する必要があります。また、心臓や呼吸の疾患により口から泡状の液体が出ている場合も非常に緊急性が高いです。呼吸の様子がおかしいと感じる場合は、救急で病院を受診しましょう。

次に注意したいのが、腎不全や肝疾患などの内臓疾患です。腎臓や肝臓の機能が低下することで、体内に老廃物が蓄積して、よだれの増加や口臭などにつながることがあります。

ほかにも、猫カリシウイルス感染症は、くしゃみや鼻水に加えて口内炎ができることがあるため、よだれが増える場合があります。

取るべき対処法

獣医師と猫

まずは様子を観察

よだれが出ている量や色、におい、どのくらい続いているのかをチェックしましょう。本人の体調になんら変化がなく、少量かつ透明でサラサラしたよだれで、短時間であれば問題ないケースが多いです。

無理のない範囲で口内を確認

可能であれば、歯茎の腫れや出血、口臭の有無を確認します。ただし、痛みがあったり激しく嫌がったりするようであれば無理に触らないようにしてください。

誤食をしていないか確認

有害な食べ物やビニールなどを口にしていないかチェックしましょう。よだれ以外にも嘔吐や元気がない、呼吸がおかしいなどの症状が出ることが多いです。

早めに動物病院を受診

よだれが数時間以上続く、垂れるほど量が多い、血が混じっている、強い口臭があるといった際には、何らかの異常がある恐れがあります。さらに、元気や食欲がない、下痢や嘔吐があるなどの症状が一緒に見られる場合には、速やかに動物病院を受診しましょう。

まとめ

なでられる猫

猫のよだれは、リラックスしているときに出る一時的なものから、口腔内のトラブルや内臓疾患など、原因はさまざまです。特に、長時間続いたり、出血していたり、ほかの症状を伴う場合は注意が必要です。

大切なのは、日頃から口元や行動をよく観察し、小さな異変に気づけるかどうか。

「何か変だな」「いつもと様子が違うかも」と少しでも気になることがあれば自分で判断せずに、獣医師に相談することをおすすめします。

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