探しものに協力するのは、猫よりも犬のほう

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犬や幼児は探しものをしている家族を手伝おうとするものの、飼い猫はまったく協力しない…そんな実験結果がこのほどまとまりました。
ハンガリーのEotvos Lorand大学の研究チームは、とくに訓練を受けていない飼い犬と飼い猫、そして生後16~24ヵ月の幼児が、見慣れた人(家族)が部屋の中に隠されたものを探している状況で、どのように反応するかを調査しました。
その結果、犬と幼児は似たような行動を示しました。半数以上が隠されているものの場所を指さしたり、拾い上げたりして協力したのです。
一方、猫はその人のほうへ注意を向けるものの、ほとんど手伝うことはありませんでした。ただし、隠されたものが自分の餌や猫用おもちゃだった場合だけは例外で、犬や幼児と同程度の頻度でその方向へ近づきました。
「猫は、飼い慣らされて同じ屋根の下に住み仲良くなるだけでは、人間同士の場合のように自発的な助けあい行動をとるには至らないことを示しています」というのは、研究著者のMarta Gacsiさんです。
猫は「観察すること」を選ぶ

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「自分に直接的な利益がない場合には、猫が自発的に物体に関連する行動をとることはほとんどないのです」と研究チームは結論付けています。
さらに「特定の状況下では、犬は直接的な報酬がない場合でも、幼児と同程度に世話をしてくれる人間を自発的に助けようとする傾向があります」とも付け加えています。
「猫は、それが自分に利益をもたらす場合にのみ、人間に協力しようとします。しかしこのことで猫が『自分勝手』であるとはいえません。むしろ、関与する明確な理由がない場合、猫は行動する代わりに観察することを選択しているのでしょう。これはより自立的で人間への依存度が低いという猫の特性を反映しています」と研究チームは述べています。
猫の「クールさ」が改めて浮き彫りに

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この実験結果は動物行動学誌に掲載されました。
進化論的には、犬は牧畜や狩猟のために繁殖されましたが、猫は人間に役立つ能力のためにことさら選択されてきたとはいえません。今回の研究結果は、猫が「みずからすすんで家畜化したわけではないし、より一層人間に協力するように繁殖されたわけでもない」という事実を改めて浮き彫りにしています。
なお、実験の際に人間が探しているものは、犬や猫、幼児の目の前に隠されていて、探している人間がことさらに協力を求めることはありませんでした。データを分析した結果、犬の場合は60%程度が、幼児の場合はほぼ半数が物体に近づいて隠された場所を大人に示したのに対し、猫はまったく近づくことはありませんでした。
わたしたちが惹かれる猫の魅力の1つは、そんな「クールな行動」なのかもしれませんね。
出典:Cats turn their noses up at being helpful with humans... and THIS is why they won't lift a paw