猫が『キッチン』で起こしかねない危険なトラブル4つ

1.火傷や火災
キッチンにおいて警戒すべきひとつは「熱」による事故です。
猫は飼い主が火を使っている最中だけでなく、調理後の余熱がある状態のコンロにも興味を持って近づいて、やけどを負う可能性があります。
また、ガスコンロの着火ボタンを猫が踏んでしまうことによる火災や、コンロの上に布巾を落として発火させるトラブルもあります。
【潜んでいる‘‘危険‘‘の例】
- コンロの誤作動: ロックをかけ忘れたスイッチを猫が踏み、不在時に火災が発生する。
- 余熱による火傷: IHは火が見えないため、調理直後の熱い天板に猫が飛び乗り、肉球に火傷を負う。
- 油が飛び散る: 調理中に猫が足元にまとわりつき、跳ねた油が目や皮膚に付着する。
【対策】
まずはコンロには「チャイルドロック」の徹底が基本です。また物理的にコンロを塞ぐ「コンロカバー」の設置も非常に有効。
さらに、調理中や調理直後は猫をキッチンに入れないよう、パーテーションやペットゲートの設置をお勧めします。
猫は「熱い」と理解する前に触れてしまうため、物理的な遮断が最大の防御なのです。
2.誤飲・誤食
キッチンには、人間にとっては無害でも猫にとっては「猛毒」となる食材が溢れています。
たとえばタマネギやニンニクなどのネギ類、チョコレート、さらにはキシリトールを含む食品など、反応を起こす量は個体差がありますが、状況によっては少量摂取しただけで中毒を起こしかねないものが少なくありません。
また食材だけでなく、ラップの切れ端や輪ゴム、つまようじといった小物の誤飲も、猫の体を害する原因となります。
【潜んでいる‘‘危険‘‘の例】
- ネギ類中毒: まな板に残ったタマネギの破片や、ネギを煮込んだスープの残りなどを舐めてしまう。
- 紐状のゴミ: 肉を縛っていたタコ糸や、生ゴミ袋を縛るビニール紐を飲み込み、消化管を傷つけたり、腸閉塞といった危険な状態になりかねない。
- 洗剤薬品: シンクに残った洗剤の泡や、漂白剤の飛沫を毛づくろい経由で摂取する。
【対策】
「出しっぱなしにしない」というルールを徹底すること。食材を切ったらすぐに冷蔵庫へ、ゴミが出たらすぐに蓋付きのゴミ箱へ捨てる習慣が重要です。
特に生ゴミ入れは、猫が開けられないロック式のものを選びましょう。
また万が一食べてしまった場合に備え、「猫にとって危険なものリスト」を把握し、夜間でも対応可能な動物病院を控えておくとより安心です。
3.ケガ

猫は狭い場所や高い場所を好むため、キッチンの作業台やシンク周りは格好の探検場所になりがちです。
しかしそこには包丁やキッチンバサミ、ピーラーといった鋭利な刃物が置かれていることが多く、猫が飛び乗った拍子にこれらに触れてしまうと、傷を負ってしまいます。
また水に濡れたシンクや作業台は滑りやすく、着地に失敗して思わぬケガをするリスクも考えられます。
【潜んでいる‘‘危険‘‘の例】
- 刃物を触る: 乾燥中の包丁や、出しっぱなしのハサミに触れて肉球や鼻先を切る。
- 滑落: 水気のある場所で足を滑らせ、作業台から転落して怪我をする。
- 感電: ミキサーや炊飯器などの電化製品のコードをかじり、感電する。
【対策】
刃物類は使い終わったらすぐに洗浄し、引き出しや扉の中に収納する「隠す収納」を徹底しましょう。上手に引き出しや扉を開ける子もいるので、できればロックをかけることをおすすめします。
水切りのために出しっぱなしにする場合は、猫の手が届かないカバー付きの水切りラックを使用するのがおすすめです。
また電化製品のコードには保護カバーを巻き、猫がイタズラできないように工夫しましょう。
4.水回りでのトラブル
意外と見落としがちなのが、シンク(流し台)でのトラブルです。
猫は流れる水に興味を持つことが多く、シンクの中に飛び込むことがあります。しかし、シンク内には食べ残しの油分や洗剤が残っており、それらが付着した体を舐めることで体調を崩すリスクがあるのです。
また溜め置きした水や、洗濯機(キッチン横にある場合)などでの溺水事故も、命に関わる事態を招きます。
【潜んでいる‘‘危険‘‘の例】
- 洗剤を誤飲: シンクに残った界面活性剤を足の裏に付け、それを舐めてしまう。
- 溺水: 洗い桶などに溜まった水に顔を突っ込み、パニックを起こして溺れる。
- 排水口へのイタズラ: 排水口の生ゴミ受けを外してしまい、中のヘドロや細菌に触れる。
【対策】
猫がシンクに入ってしまうようなら、蓋をするか、猫が入れないように「シンクカバー」を設置するのが効果的です。
また猫に蛇口から新鮮な水を飲ませたい場合は、飼い主がいるときだけにすること。さらに専用の自動給水器を設置し、キッチンへの執着をそらす工夫も行いましょう。
まとめ

キッチンは、美味しそうな匂いと動くもの(水や火)に満ちた、猫にとっての「魔の遊園地」です。
今回紹介した4つのトラブルを未然に防ぐためには、単に気をつけるだけでなく、住環境を猫のためにカスタマイズすることが重要といえるでしょう。
ぜひ猫の身体能力を過小評価せず、「届かないだろう」「開けられないだろう」という思い込みを捨て、安全管理を始めてください。