ひとり暮らしで猫を迎える前に知っておきたいこと

猫の平均寿命は、昔は5歳前後だったのに対し、今は15歳前後と長寿化が進んでいます。
これは、医療の進歩や飼育環境の向上など、猫を取り巻く環境が大きく変わってきたことの表れでもあります。
ひとり暮らしで猫を迎えるということは、その長い一生に主体的に寄り添っていくということ。
あなたが体調を崩しているときも、老後の猫の介護も、基本的には自分ひとりで向き合う場面が多くなります。
少し大げさに感じるかもしれませんが「どんなときも一緒に暮らしていけるか」を、1度立ち止まって考えてみることが大切です。
ひとり暮らしで猫を飼うときの注意点4つ

1.猫の一生にかかる費用を無理なく負担できるか
現実的な話ですが、猫との暮らしにはお金がつきもので、ペット可物件への引っ越しが必要になるケースも少なくありません。
お迎え時には、トイレやキャリーといった基本的なアイテムから、不妊・去勢手術、健康診断の初期費用がかかります。
その後は、毎月フードや猫砂などの日用品に加えて、病気になったときには医療費が発生することも。
2024年にペットフード協会が実施したアンケート調査によると、猫の生涯必要経費は160万円弱、1ヶ月あたりの平均支出金額は9,000円弱でした。
決して安くはない金額ですので、十分検討しましょう。
2.猫中心の生活になることを受け入れられるか
1人暮らしの最大の魅力は、自分のペースで生活ができることではないでしょうか。
しかし、そこに猫が加わると、これまでどおりとはいかない場面も出てきます。
長期の外出を控えたり、早朝に起こされたりすることも、猫と暮らす日常です。
もちろん、猫がいることで得られる幸せは計り知れませんが、自分のライフスタイルに合うか、猫に合わせることができるかを、1度しっかり想像してみましょう。
3.万が一のときに猫を託せる相手がいるか
急な出張や予期せぬ事故、入院など、どうしても家を空けなければならなくなることは、誰にでも起こり得ます。
実際、ひとり暮らしの人が緊急入院し、猫が置き去りにされてしまった事例も聞きます。
緊急時に落ち着いて対応できるよう、猫の面倒をみてくれる家族や知人をあらかじめ見つけておきましょう。
もしくは、家を空ける日が事前に分かっていれば、ペットホテルやペットシッターにお願いするのもよい選択です。
4.ライフスタイルが変わっても一緒に暮らせる覚悟があるか
転職、結婚などの人生の節目で、生活が大きく変わる人もいるでしょう。
そのときに、猫との暮らしをどう続けていくかを考えて、しっかりと段取りしておくことをおすすめします。
例えば、引越しをするならペット可物件を早めに探す、結婚を考えている相手には猫を早めに紹介するなど、少し先を見据えて行動を進めることが大切です。
「どんな変化があっても、猫との生活を大切にしていく」その気持ちを持てるかどうかが、1つの判断基準になるでしょう。
まとめ

ひとり暮らしで猫を飼うということは、生活に新しい彩りが生まれる一方で、これまでとは違う責任も加わります。
今や平均寿命が15歳前後と長寿化している猫。
長く一緒に生活していくためには、今だけではなく、少し先の未来まで想像する必要があります。
迎え入れる前に十分な心構えをしておくことで、いざ猫との暮らしが始まったときも、気持ちに余裕を持って向き合えることでしょう。