猫に『赤ちゃん言葉』で話しかけるメリット3つ 取り入れたい理由や効果的に使うコツ

猫に『赤ちゃん言葉』で話しかけるメリット3つ 取り入れたい理由や効果的に使うコツ

猫を飼うまでは「赤ちゃん言葉」など、いっさい使ったことがなかった―そんな飼い主さんも多いでしょう。今回は、赤ちゃん言葉で話すと、どんなメリットがあるのか、3つのポイントに分けて解説します。今後の声掛けに取り入れてみてください。

1.非常に聞き取りやすい

鳴く子猫

赤ちゃん言葉で話しかけるメリットは、通常の声よりもはるかに猫が聞き取りやすいことです。

聴覚の鋭い猫は、獲物のネズミ同士の会話や虫の羽音をキャッチするため、とりわけ高音域の聞き分けに優れています。

赤ちゃん言葉の特徴は、トーンが自然に高くなり、抑揚もゆったりすることです。この音域は、もともと高い音を好む猫の耳には心地よく響きます。

たとえば、愛猫を褒めるなら、「かわいいねぇ」よりも「かわいいでちゅね~」と意識的に赤ちゃん言葉で話しかけたほうが、飼い主さんの気持ちもストレートに伝わります。言葉そのものの意味はわからなくても、猫は声の調子で好ましいものか否かを判断するからです。

愛猫への声掛けは、スキンシップと並んで、コミュニケーションの基本です。まずは、日常的に赤ちゃん言葉を口にすることから、愛猫との信頼関係アップに取り組んでみてください。

2.安心してもらえる

リラックス中の茶トラ猫

赤ちゃん言葉には、猫の安心感を育む効果もあります。

猫の苦手な声と言えば、男性の低くて野太い声です。一説によると、こういった声は、猫に野生時代の捕食者の唸り声をイメージさせ、本能的に脅威を感じさせると言われています。いったん耳にすると、怖くなってすぐにどこかへ避難してしまいます。

一方、赤ちゃん言葉は、トーンも柔らかく、声自体が「敵意はありません」を表すサインのようなものです。実際に赤ちゃん言葉を使ってみると、意識しなくても自然に穏やかな口調になるため、猫もその声を聞くと安心できます。

猫は長く暮らしていると、男性飼い主さんの低い声にも慣れてきますが、あえて赤ちゃん言葉で話しかけたら、よりいっそうくつろいでもらえて、身も心も委ねてくれるようになるかもしれません。

3.飼い主さんもリラックス感に包まれる

女性に撫でられている猫

赤ちゃん言葉は、聞き手の猫だけでなく、話す側の飼い主さんにも利点があります。

赤ちゃん言葉で愛猫に話しかけると、飼い主さんの脳内でオキシトシン(幸せホルモン)の分泌が活性化され、ストレスの原因・コルチゾールが軽減されると言われています。まるでやさしさに包み込まれるような感覚です。

もともと猫は「ベビースキーマ」と言って、赤ちゃんを連想させる身体的特徴を持っています。多くの飼い主さんが、愛猫を前にすると、ほぼ自動的に赤ちゃん言葉になるのは、この点にも秘密があります。

つまり、赤ちゃん言葉を使うことで、自分の中の保護欲、お世話欲が促進され、心地よさに満たされるというわけです。

愛猫も飼い主さんの赤ちゃん言葉を聞くと、心からリラックスし、軽快にゴロゴロと喉を震わせます。飼い主さん、愛猫にとって至福の瞬間でしょう。

赤ちゃん言葉の効果をより高めるためには、愛猫が聞き取りやすいように、「短い言葉で繰り返すこと」が大切です。

みなさんも赤ちゃん言葉の巧みな使い手となって、愛猫を愛情に満ちた世界に誘ってあげてください。

まとめ

サイベリアン親子

猫に対する赤ちゃん言葉には、「聞き取りやすさ」、「安心感の向上」、「飼い主さんのリラックス効果」、この3つのメリットがあります。

赤ちゃん言葉の際立つ点は、愛猫、飼い主さん双方に安心感と幸福感をもたらすことです。お互いに幸せな気持ちに包まれる状況は、猫暮らしでも最上位にランクインされる稀有なひとときに違いありません。

最初は照れるかもしれませんが、いずれ無意識に赤ちゃん言葉を話している自分にふと気づく瞬間が訪れます。それだけ赤ちゃん言葉は、猫飼いさんにとって、自然に湧いてくるコミュニケーション手段なのでしょう。

普段から赤ちゃん言葉を使いこなし、愛猫との関係をより深めるために役立ててみてください。

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