猫の怒りのサイン
猫の怒りのサイン
- 「尻尾をくねくねと振る」
- 「じっと見詰める」
- 「唸る」
- 「猫パンチ」
- 「後ろ足で蹴る」
- 「噛む」
- 「威嚇(シャー)」
- 「毛を逆立てる」
- 「イカ耳」※
※「イカ耳」とは、耳を外側に向け、横上向きにピンと張っている状態。集中して物音を聞こうと「耳をそばだてている」状態です。これは猫が非常に警戒していることを表しています。怒っている時だけではなく、興味を引かれたり、集中しているときにも見られます。
猫の怒りの理由4つ
猫の撫で方がよくない
猫はデリケートです。猫を怒らせないよう、撫でる時は毛並みにそって、優しくゆっくりと撫でてあげてください。猫は荒っぽく撫でられるのを好みません。また逆毛で撫でられるのは、猫は気持ち悪いようです。母猫が仔猫を毛づくろいしてあげるような気持ちで、優しく愛情をこめて毛並みにそって、撫でてあげてくださいね。
猫を撫でる場所がよくない
猫によって撫でられるのが嫌いな場所はさまざまですが、敏感なしっぽの付け根と急所であるお腹を撫でるのは注意が必要です。たとえ猫のほうから「撫でて」と要求してきたことでも、猫は気分が変わりやすいので、撫でられているうちに「急所を晒していては危険!」と我に返り、怒って攻撃してくることがあります。
特にお腹は、そっとくすぐるようにして、触れるのは10秒~20秒くらいに留めてください。しっぽの付け根はとても敏感なので、嫌がる猫が多いのですが、しっぽの付け根を軽くトントンと叩く、指先でそっとさするとうっとりする猫もいます。
大きな音を急に立てた
猫は非常に警戒心強が強く、騒がしい音や雷の音などに怯え、それが攻撃性へ転換され怒ることがあります。
猫が触られたくない時に触った
猫が触られたくないときに構うと、身体をよけたり、前足でいなしたり、場所を移動したりします。そういうときはしつこくせず放っておいてあげましょう。人間と同じように、猫だって「一人(一猫)でゆっくりしたい」ときがあるのです。プライベートな時間を尊重しましょう。
猫を大きい声で叱った
猫は「ボス」に従う習性のない動物です。群れで生きる習性のない猫は人間をリーダーとは思いません。したがって、猫にとって「大声で叱られる」のは「威嚇されている」ことです。気の強い猫なら応戦に、気の弱い猫なら防衛に、ともに攻撃的になります。
猫が怒っている時の対処法
猫にみだりに触れない
猫を抱っこやマッサージで落ち着かせてあげたい、と思うかもしれません。しかし、ふだんは抱っこや、マッサージが好きな猫でも、怒りに任せて我を忘れ、攻撃してくる恐れがあります。猫が落ち着くまでそっとしておきましょう。
猫にまたたびを与える
猫に少量のまたたびを与えるのも効果的です。またたびをあげると余計に興奮してしまうのでは?と思われるかもしれませんが、またたびは猫の中枢神経に作用し、リラックスさせるので、「怒り」を緩和させてくれます。与える量はほんの一つまみ程度でじゅうぶん。効果は20分から30分で、依存性はありません。
猫の攻撃で怪我をしたときの処置
猫に攻撃されたら
猫の爪や歯には「パスッレラ菌(ウィルス性」がついています。感染すると、傷が赤く腫れてきて化膿します。リンパが腫れてきて発熱、頭痛、関節痛などが表れ、重度になると手術や入院が必要な場合もあります。俗に言われる「猫引っかき病」です。猫の爪や歯で怪我をした場合、必ず石鹸を使ってよく水洗し、消毒薬をつけます。注意したいのは、アルコールやオキシドールなど通常の消毒薬はウィルスに効果がないことです。市販の消毒薬でウィルスに効果があるものは「ヨード」を含む物になります。
おすすめの消毒薬
傷口が化膿してしまったときは抗生物質入りの軟膏で手当てします。
2,3日手当てしても症状が改善されない場合は病院で診察を受けてください。
直ぐ病院に行けない場合に備えて、抗生物質を常備しておく、というのも一案です。
まとめ
どんなに愛くるしくても、よく懐いていても、猫は野性を強く残した動物です。そこが猫の魅力のひとつでもあります。猫が怒って攻撃してきても、それは飼い主が嫌いだからではなく、臆病で用心深い習性ゆえのことです。むやみに叱ったりせず、理解して対処してあげたいですね。