猫が『大嫌い!』と思っている飼い主の行動とは?絶対やってはいけない6つのこと

猫が『大嫌い!』と思っている飼い主の行動とは?絶対やってはいけない6つのこと

愛猫が「大嫌い!」と感じる飼い主の行動があるのを知っていますか?良かれと思ってやっていることが、実は大きなストレスになっているかもしれません。猫との信頼関係を壊さないために、絶対に避けるべき習慣について解説していきます。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫が「大嫌い!」な飼い主の行動6選

女性と嫌がる猫

1.構いすぎ・しつこいスキンシップ

猫は基本的に単独行動を好み、自分のペースを大切にする生き物です。そのため、飼い主が猫の意思を無視して無理やり抱っこしたり、寝ているところを頻繁に起こしたり、しつこく撫で続けたりする行動は、猫にとって大きなストレスとなります。

特に、猫がしっぽをブンブン振っている時や、耳が後ろに倒れている時などは、ストレスや不満を感じているサインであることが多く、そのような時にさらに構い続けると、猫は警戒心を抱き、飼い主を避けるようになってしまうかもしれません。

良かれと思って愛情表現をしているつもりでも、猫にとっては縄張りやプライベートな空間を侵害されていると感じ、不快感や恐怖心を抱く原因となるので注意しましょう。

2.大きな声や物音を出す

猫の聴覚は非常に優れており、人間には聞こえないような小さな音も聞き取ることができます。そのため、飼い主の大きな声や、物を落とす、ドアを乱暴に閉めるなどの大きな物音は、猫にとって非常に不快で、時に恐怖を感じさせる原因となります。

例えば、飼い主がくしゃみをしたり、掃除機をかけたりする音、工事の音なども、猫にとってはストレスの原因となることがあります。

これらの音は、猫の警戒心を高め、落ち着いて過ごすことを妨げてしまうのです。常に大きな音にさらされていると、猫は安心できる場所がないと感じ、隠れて出てこなくなったり、問題行動を起こしたりする可能性も出てくるでしょう。

3.不潔なトイレやご飯の容器

猫は非常に綺麗好きな動物です。そのため、トイレが汚れていたり、ご飯の容器に食べ残しがこびりついていたり、水飲み場がぬめっていたりすると、猫は強い不快感を覚えます。

汚れたトイレでは排泄を我慢したり、トイレ以外の場所で粗相をしてしまったりすることもあるので気を付けましょう。

また、汚れた容器で食事をすることを嫌がり、食欲不振につながるケースも。新鮮な水が常に用意されていない場合も、飲水量が減少し、尿路系の疾患のリスクを高めることにもなりかねません。

猫の健康と快適な生活のためには、トイレや食器の清潔を保つことは最低限のマナーであり、飼い主の責任です。

4.急な環境の変化

猫は縄張り意識が強く、慣れ親しんだ環境で過ごすことを好みます。そのため、家具の配置を頻繁に変えたり、引っ越しをしたり、見慣れない来客が頻繁にあったり、新しいペットを迎えたりといった急な環境の変化は、猫に大きなストレスを与えます。

特に、猫が安心できる隠れ場所がなくなったり、縄張りの境界が曖昧になったりすると、猫は不安を感じ、落ち着きをなくします。

このようなストレスは、食欲不振、下痢や嘔吐などの体調不良、問題行動を引き起こす可能性があるので注意しましょう。

環境の変化が必要な場合は、猫が少しずつ順応できるよう、時間をかけて慎重に進めることが大切です。

5.質の悪いフードやおやつ

猫の健康は、日々の食事によって大きく左右されます。消化に悪いおやつ、猫の年齢や健康状態に合わない食事を与え続けることは、猫の健康を損なうだけでなく、猫が食事に嫌悪感を抱く原因にもなります。

良いキャットフードとして口コミ評価の高いものであっても、愛猫に適さなければ体調の悪化や全身状態の悪化に伴い、食欲不振につながる場合も考えられます。

人間が食べるような味の濃い食べ物や、猫にとって有害な食材(例えば、チョコレートやネギ類など)を与えることは厳禁です。

安価なだけのフードには、猫に必要な栄養素が不足していたり、消化しにくい原材料が使われていたりすることがあります。

良質なタンパク質が豊富で、適切な栄養バランスの取れた食事を与えることは、猫の健康維持の基本であり、食事の満足度を高める上でも重要です。

6.無関心やコミュニケーション不足

猫は独立心が強いとはいえ、飼い主との適切なコミュニケーションを求めています。

飼い主が猫に全く話しかけなかったり、一緒に遊んであげなかったり、体調の変化を見過ごしたりする無関心な態度は、猫に寂しさや不安を与え、信頼関係を損なう原因となります。

猫が甘えてきても無視したり、遊びを求めても応じなかったりすると、猫は飼い主に見捨てられたと感じてしまうかもしれません。

また、猫の様子をよく観察せず、食欲不振や嘔吐などの体調の異変に気づかないでいると、病気の発見が遅れてしまうことにもつながります。適切な遊びを行うことや、猫のサインを読み取って寄り添うことが、猫の心身の健康を保つ上で非常に大切です。

猫に嫌われないようにする対策とは

嫌な顔をする猫

猫に嫌われないようにするためには、まず猫の習性や感情を深く理解し、猫のペースを尊重することを意識しましょう。

具体的には、無理な抱っこやしつこいスキンシップは避け、猫が自ら近づいてきた時や、触れられることを望んでいるサイン(体をすり寄せてくる、喉を鳴らすなど)を見せた時に優しく応じてあげてください。

大きな声を出したり、物を乱暴に扱ったりすることは避け、猫が安心して過ごせる静かで落ち着いた環境を整えることも大切です。

また、トイレは常に清潔に保ち、フードや水の容器も毎日きれいに洗い、新鮮な水とフードを用意してください。

急な環境変化は猫に大きなストレスを与えるため、模様替えや引っ越し、新しい家族を迎える際は、猫が徐々に慣れていけるよう、時間をかけて慎重に進める配慮が必要です。

食事に関しては、猫の年齢や健康状態に合わせた質の良いフードを選び、決まった時間に与えることで安心感を与えましょう。

そして何より、猫の健康状態や行動を日頃からよく観察し、適度なコミュニケーションをとることが大切です。猫との間に揺るぎない信頼関係を築き、猫が心から安心できる最高のパートナーとなることを目指しましょう。

まとめ

腕を突っ張る猫

猫が「大嫌い!」と感じる行動は、無意識にしてしまっているかもしれません。

特に「音」に関しては注意するようにしましょう。何気なく発した声や生活音が、聴力の優れた猫にとっては騒音のように感じられることもあります。

愛猫の反応をよく見て、嫌がるサインを出していないか注意深く観察するようにしてくださいね。

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