『同居猫の死』残された猫の行動の変化

1.食欲がなくなる
ごはんを残す、まったく口をつけないといった「食欲の低下」は、起こり得る行動の変化の一つです。
心が不安定なとき、人も食欲が落ちることがありますが、それと同じように猫もストレスを感じると食べる意欲がなくなります。
とくに高齢の猫や、もともと神経質な性格の子は影響を受けやすい傾向があります。数日続くようなら獣医師に相談し、心と体の両方のケアが必要です。
2.探し回る
旅立ってしまった同居猫を探して、家の中をうろうろする行動が見られることがあります。
猫同士の仲が良かった場合、姿が見えなくなった理由を理解できず、「どこに行ったの?」と不安になるのでしょう。
実際に、クローゼットやベッドの下など普段行かない場所を覗くようになったという声もよく聞きます。いつも一緒にいた猫が突然いなくなるという環境の変化に落ち着かず探してしまうのです。
3.飼い主に甘えるようになる
逆に、今まで距離感のあった猫が急に甘えてくることもあります。
「急に膝に乗ってくるようになった」「寝るときにピタッとくっついてくる」など、まるで安心を求めているかのような行動です。
これは、仲間を失った不安を、飼い主という「心のよりどころ」で埋めようとしているサインとも言えます。
猫の突然の変化に驚かず、そっと寄り添いながら優しく声をかけたり、撫でてあげたりして安心させてあげましょう。
猫も喪失を感じ取ることがある

猫は一見クールに見えますが、実は繊細な感情をいくつも持っています。
長く一緒に暮らした猫の死を、何らかの形で「喪失」として感じ取っている可能性があります。人のように涙を流すわけではありませんが、日常の行動に小さな変化が現れることが多いです。
たとえば、「最近急に鳴く回数が増えた」「いつものお気に入りの場所に行かなくなった」など、些細な変化こそが、猫なりの悲しみのサインかもしれません。
おもわず声をかけたくなるような猫の異変がみられたら、飼い主さんが察して気持ちに寄り添ってあげることがとても大切です。
まとめ

猫が同居猫の旅立ちをきっかけに「ペットロス」のような状態になることは、実際にあります。数週間以上にわたって元気が戻らない、明らかに無気力な様子が続く場合は、心のケアが必要かもしれません。
その子のペースを尊重しながらも、優しく声をかけたり、いつも通りの生活リズムを保ったりすることが、回復の手助けになります。
そして、猫と同じく耐え難い経験をした飼い主自身も無理をせず、自分の心も大切にしましょう。猫の喪失を共に感じ、共に乗り越える時間こそが、前を向いていける次の一歩につながるはずです。