我が家の猫の『適正なカロリー』が知りたい!計算方法や図り方を解説

我が家の猫の『適正なカロリー』が知りたい!計算方法や図り方を解説

猫のごはん、どれくらいあげたらよいのか迷ったことはありませんか?足りなくてもかわいそうだし、カロリーオーバーも気になりますね。愛猫の適正なカロリーを知るには、どうしたらいいのでしょうか?ここでは、猫の適正なカロリーの計算方法や図り方を解説します。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫に必要な1日のカロリーは?

食器の前で舌を出す猫

成猫が1日に必要なカロリーは、体重1kgに対し52~75kcalといわれています。キャットフードのパッケージにも、給餌量の目安が書かれていますね。

しかし、あくまでも平均的な数値であり、すべての猫にこれが当てはまるわけではありません。年齢や体質、体型、運動量などによって変わるからです。

では、正確に適正カロリーを知るには、どうしたらいいでしょうか?次の項で詳しく見ていきます。

愛猫の安静時の必要カロリーを計算する

体重計に乗る猫

猫の適正カロリーを知るには、いくつか計算方法があります。その中で一般的な計算方法が、安静時の必要エネルギー(RER)を算出する方法です。RERは、Resting Energy Requirementの略で、安静にしている状態で必要となるカロリーになります。

計算式は、猫の体重(kg)に30をかけて、70を足すことで導き出します。

  • RER(kcal)=体重(kg)×30+70

これが、安静時に必要なカロリーです。しかし、いくら寝ていることが多いからといって、1日中猫がじっとしているわけではありませんね。そこで、猫の状態を加えていきます。

1日に必要なエネルギー量の算出方法

並んで食事をする2匹の猫

計算式で導き出した安静時に必要なカロリーに、猫の状態を加えます。それが、1日に必要なエネルギー量(DER)で、DERは、Daily Energy Requirementの略です。

RERに、以下の猫の状態を当てはめて、計算していきます。

  • 1歳までの子猫…×2.5
  • 不妊手術をしていない猫…×1.6
  • 不妊手術済の猫…×1.4
  • 妊娠中の猫…×2
  • 授乳中の猫…×2~6
  • 高齢猫…×1.1
  • 肥満気味の猫…×1

例えば、体重4kgで不妊手術済の猫なら、4×30+70で、RERは190。190×1.4=266になります。つまり、この猫の適正カロリーは、266kcalとなるわけです。

ただし、この適正カロリーはあくまでも目安です。代謝や消化吸収能力、一日の行動量などによっても必要量は異なります。体重測定や排せつ物の観察なども併せて管理する必要があります。

キャットフードの正しい量の図り方

袋から取り出したキャットフードを見ている猫

では、266kcalのフードを与えるにはどのくらいの量のフードを与えればよいのでしょうか?キャットフードのパッケージには、100gあたりのエネルギー量が記載されていることがほとんどです。

そのため、次の計算方法によって算出することが可能です。

  • 適正カロリー÷100gあたりのキャットフードのカロリー×100g

266kcalの場合、キャットフードが100gあたり350kcalなら、266÷350×100=76で、1日に必要なキャットフードの量は76gになります。

フードは1度に与えるのではなく、1日に必要なキャットフードの量を、数回に分けて与えましょう。

まとめ

キャットフードと猫

猫の適正カロリーを知ることは、猫の健康を維持するうえでとても大切なことです。キャットフードの量が少なければ栄養が不足してしまいますし、多すぎると肥満につながってしまいます。愛猫にいつまでも元気でいてもらうためにも、食事の管理をしていきましょう。

数字だけに頼らず、愛猫の体重管理や排せつ物の状態、量などによって食事量を調節できると安心です。

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