そもそも『クリッカー』って何?

クリッカーとは手のひらにおさまるサイズの道具で、指で押すと『カチッ』という音がするボタンが付いているのが特徴です。
このクリッカーがトレーニングに用いられる理由として、以下が挙げられます。
- 誰が押しても同じ音が鳴る
- いつ押しても同じ音が鳴る
- 生活音と区別ができる
クリッカーを用いてトレーニングをするのであれば、誰がどんな時に鳴らしても同じ音がすることで猫が混乱するのを防ぐのと同時に、生活音と混同してしまわない音であることが大切になるからです。
またクリッカーが発する音は猫にとって不快な音ではないのだそうです。猫にとって不快に感じる音はたくさんありますが、生活音とは明らかに区別できる上で不快に感じない音という点からクリッカーが選ばれているのだそうです。
上手に教える方法は?

クリッカーを通して飼い主さんが愛猫にして欲しいことを教えるにはコツが要るようです。
まずクリッカー単体ではなく、猫の大好きなおやつを『ご褒美』として準備しておく必要があります。できるだけ粒の小さいもので、主食に影響のない(食べすぎにならない)量が好ましいとされています。
ですが中にはおやつが『ご褒美』とならない子も一定数いますので、そういった子にはおやつではなく別のご褒美を準備してあげてくださいね。
またトレーニングする際には猫と飼い主さんが1対1になれて且つできるだけ静かな場所を選び、猫の集中力を考慮して5分程度で休憩を挟むのも良いようです。
トレーニングが終わったあとは猫が踏んで音を鳴らしてしまわないよう、クリッカーは猫の手の届かない場所に隠すことも大切なのだそうですよ。
クリッカートレーニングが役に立つシーンは?

クリッカートレーニングを行うことによって愛猫とコミュニケーションを取れたり、運動不足やストレス解消の一助にもなるのだそうです。
また猫にとって『楽しいゲーム』であると覚えてもらうことで苦手な爪切りやブラッシングが落ち着いてできるようになることもあるのだそうです。
さらに飼い主さんがして欲しくないことや入って欲しくない部屋に入るといった問題行動を抑制する効果も期待できます。
クリッカーによる『しつけ』が可能であると判明した猫ではありますが、しつけよりもコミュニケーションツールとしてクリッカートレーニングをされている飼い主さんも最近では増えてきているように感じます。
まとめ

クリッカートレーニングについて「やってみたいけどうちの子には難しいかな…」と二の足を踏んでいる飼い主さんも多いかも知れません。
問題行動を減らすために始めたい、という切実な悩みをお持ちの方でなければ遊びの一環として『できてもできなくても猫と一緒に楽しめたらいいかな』という感覚で始めてみてもいいのではないでしょうか。
クリッカートレーニングを始める動機は飼い主さんによって千差万別だと思いますが、飼い主さんが気負いすぎると愛猫にも伝わってしまうので、愛猫と一緒に楽しむという気持ちでやるほうが案外うまく行くかも知れませんよ。