猫が痩せていくのはなぜ?考えられる原因とは

1.消化器系のトラブル
猫が食べているのに痩せる原因のひとつが、「消化器系の異常」です。
たとえば「炎症性腸疾患(IBD)」は、腸の慢性的な炎症によって食べたものの栄養がうまく吸収されず、体が痩せ細る病気です。腸や胃に問題があると、栄養を十分に吸収できずに体重が減ってしまいます。
消化管のガンなど他の消化器疾患でも体重が減ってくる症状が見られることがあります。
消化器の問題がある猫は、下痢や嘔吐が増えたり、毛づやが悪くなったりするため、見た目や症状から異変がわかることがあります。猫の体重減少が続く場合は、消化器系の病気の可能性があるので早急に動物病院を受診しましょう。
2.甲状腺機能亢進症や糖尿病などの病気
もうひとつの原因は、病気による「代謝の異常」です。
特にシニア猫に多い「甲状腺機能亢進症」は、代謝が活発になりすぎてエネルギーを消費しすぎる病気です。また、「糖尿病」の場合も同じように、体が糖をうまくエネルギーに変換できず、猫の食欲があってもどんどん痩せていくことがあります。
もしも以前より「水を大量に飲むようになる」「活発すぎる様子が見られる」または、「元気がない」などといった症状が見られたら病気を疑い、早めに獣医師に相談しましょう。
3.環境の変化による大きなストレス
ストレスも、猫が痩せる原因になることがあります。引っ越しや新しいペット、同居猫の迎え入れ、人間側の家族構成の変化などは大きな環境の変化となり、猫は強いストレスを感じて食欲が落ちることも少なくありません。
また、飼い主さんの生活パターンが大きく変わったときや新しい家具家電、トイレ環境の不満などもストレスとして影響する場合があります。
最近の生活環境に変化があったなら、猫がリラックスできる空間を作るようにしましょう。落ち着ける隠れ家を増やしたり、遊びの時間を増やしたりすることで、ストレス軽減につながります。
猫の体重が減ったら早めに対処が必要

猫が痩せる原因はさまざまですが、どれも軽視できません。
健康な猫は、食事量が変わらなければ急に体重が減ることはありません。そのため、痩せるという変化が見られたら、何らかの異常がある可能性を考えましょう。
食べているのにどんどん痩せていく場合は、何らかの病気が関わっている可能性が高く、放置すると深刻な状態になることもあります。
愛猫の健康を守るためには、少しでも異変を感じたときに早めに獣医師に相談して適切な対処をすることが大切です。
まとめ

愛猫が健康で長生きするためには、日々の観察と適切なケアが不可欠です。体重の減少に気づいたら「まだ大丈夫」と思わず、すぐに獣医師に相談するようにしましょう。
猫の病気は早期発見・早期治療がカギとなります。毎日の食事や行動をチェックして愛猫が快適に過ごせるよう心がけてあげたいですね。