猫が『スリスリ』しているときはどんな気持ち?4つの心理 まったくしないこともある?

猫が『スリスリ』しているときはどんな気持ち?4つの心理 まったくしないこともある?

猫が飼い主さんや家具などに体をこすりつける「スリスリ」行動。この愛らしい仕草を見て、多くの飼い主さんは「愛情表現なのかな?」と思うことでしょう。しかし実際のところ、スリスリには複数の心理が隠されているようです。

猫が『スリスリ』をする4つの心理

ご満悦な顔でイスにスリスリする猫

1.安心したい

猫がスリスリしている姿は愛らしいものですが、その行動には深い意味が隠されています。その一つが、「安心したい」という気持ちです。

猫は、自分の体にある臭腺からフェロモンと呼ばれる物質を出しています。このフェロモンには個体識別やコミュニケーションといった役割があり、いわば猫にとっての「名刺」のようなもの。

そして猫は、それを気に入った人や物にスリスリすることで、自分のフェロモンを相手につけ、その場所や人を「自分のもの」とアピールします。こうすることで、まるで自分の匂いをつけたお守りのように、安心感を得られるからです。

また猫は縄張り意識をもってるので、自分の縄張りの中に、自分の匂いがたくさんあれば、それだけ安心できるというわけです。いわゆる「マーキング」という行動ですね。

そのため家具や壁などにスリスリしているのも、自分の縄張りを主張し、安心を得るためのマーキング行動と言えるでしょう。

2.注目してほしい

猫のスリスリ行動には、飼い主の注目を集めたいという意図が込められています。

猫は自分の存在をアピールしたい時、とくに飼い主の気を引きたくてたまらない時に、スリスリすりします。たとえば仕事で忙しいときやスマホに夢中になっていると、スリスリしがちに。

また猫は寂しいと感じている時にも、スリスリをしてきます。長時間一人にして置かれて遊べなかったりすると、飼い主さんに甘えて、少しでも構ってもらおうと期待するのです。

とくに甘えん坊な猫は、常に飼い主のそばにいたいと考えていて、頻繁にスリスリをしてきます。

3.あいさつ

猫は信頼している仲間の猫や人間に対してスリスリして、自分のフェロモンを相手につけることで、挨拶を交わします。互いのにおいを混ぜて、親しみを感じるのですね。

飼い主に対してスリスリするのも、同様の意味合いが含まれています。つまり、スリスリを通して「こんにちは」「元気にしている?」と語りかけていると思ってください。

猫は群れで生活する動物ではありませんが、それでも他の猫や人間との関係性を大切にする生き物。スリスリをすることで、仲間意識を強め、良好な関係を築こうとしているのかもしれません。

4.要求を伝えたい

猫は言葉で意思を伝えることはできません。そのためさまざまな身体動作で自分の気持ちを表現します。

スリスリもその一つで、飼い主に特定の行動を促したい時に、この行動を取るのです。たとえば、お腹が空いてご飯を催促したい時、遊んでほしい時、撫でてほしい時など、さまざまな場面でスリスリをします。

また過去の経験から、スリスリで飼い主の注意を引き、自分の要求が叶えられたことを学習すると、その後も要求があるときに同じ行動を取るようになるのです。

さらに、猫はスリスリの仕方で、伝えたいことを細かく表現することもあります。具体的には、お腹が空いている時は、お皿の周りでぐるぐる回ったり、一方遊んでほしい時は、おもちゃを持ってきてスリスリしたり。

このように猫のスリスリには、さまざまな要求が込められています。猫のスリスリを見かけたら、その仕草や状況から、何を要求しているのかを察してあげましょう。

スリスリをまったくしないこともある?

横眼でなにかを睨みつけるアメショ

スリスリをまったくしない猫もいます。我が家の愛猫の1匹がそのタイプでしたが、スリスリをしないのにも、猫なりの理由があるようです。

猫の性格

性格的な個体差が大きな要因として挙げられます。人見知りな性格の猫や、独立心が強い猫は、「スリスリ」という親密な行動に慎重になる傾向があります。

また縄張り意識が薄い猫は、スリスリを行わない子も多いです。

体調不良

体調不良やストレスも「スリスリ」が減少する原因となることがあります。

とくに普段はスリスリをする猫が急に「スリスリ」をしなくなった場合は、健康上の問題が隠れている可能性があるため、注意が必要です。

まとめ

PCにスリスリする猫

猫の「スリスリ」は、単なる可愛らしい仕草ではなく、重要なコミュニケーション手段としても機能しています。さまざまな意味を持つこの行動を理解することは、猫との良好な関係を築く上で重要といえるでしょう。

ただし、すべての猫が同じように「スリスリ」をするわけではありません。個体差があることを理解し、それぞれの猫の性格や行動パターンを受け入れてくださいね。

猫との暮らしが豊かになるように、こういった猫の愛らしい行動も、大切にしていきましょう。

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