脱力している時はリラックスしているサイン
基本的に、猫が脱力している時はリラックスしているサインです。もちろん、ショック状態で危険な時もあり得ますが、表情や猫の様子を見ていれば、危険な状態なのかリラックスしているのかは、一目瞭然でしょう。
しかし、猫はいつでもどこでもリラックスしてゴローンとするわけではありません。猫がゴローンと横になりたくなる場所にはそれなりの理由があるようです。
猫がゴローンと横になりたくなる場所とその理由
1.柔らかくて居心地が良い場所
硬い床の上でゴローンとなるよりも、ふかふかとした柔らかくて居心地の良い場所でゴローンとした方が気持ちが良いのは、猫も人も同じです。布団やソファ、ベッド、クッションなどの、弾力性があって肌触りの良い場所でゴローンと横になるときは、うとうとしたい時、またはゆっくりと毛繕いをして落ち着きたい時が多いようです。
2.適温で居心地が良い場所
猫は、家の中で最も居心地の良い場所を見つける天才です。冬であれば日の当たる窓際や暖房の暖かい空気が溜まっている高い場所やこたつの中などのホカホカする場所に、夏であれば日陰やひんやりと冷たい床の上などでゴローンとしていることが多いです。硬くて居心地の悪そうな場所でゴローンとしているときは、暖かさや冷たさを求めていることが多いようです。
3.飼い主さんの近く
猫にとって、飼い主さんは母親のような存在です。ご飯をくれたりトイレを掃除してくれたりするだけではなく、思いっきり甘えさせてくれる大好きな存在です。そんな飼い主さんの側で安心しながらまったりと寛ぎたい時は、わざわざ近づいて来てパタンと倒れ、ゴローンと横になります。
近づいてきてゴローンとなり、飼い主さんの方を見ながら体をクネクネとしているときは、遊びに誘っているサインです。また、飼い主さんが他のことに夢中になっているのが気に入らなくて、気を引くために近づいてきて目の前でゴローンと横になり、かまってアピールをすることもあります。
4.仲間の近く
飼い主さんの近くで横になるのと同じ理由で、多頭飼いの仲間の近くで横になり、まったりとくつろいだり、お互いに毛繕いをしあったり、遊びに誘ったりすることもあります。
5.またたびのある場所
遊んでいた猫が突然バタンと横になり、涎を垂らしたり酔っ払いのようにちょっと様子がおかしくなった場合は、またたびのせいかもしれません。おもちゃや爪研ぎ器の中にまたたびが入っていないかを確認しておくと、驚かずにすむでしょう。
またたびのニオイを嗅いだり舐めたりすることで、猫は多幸感に酔いしれたり、活発になったり涎を垂らしてヘロヘロした状態になったりしますが、時間が経てば元に戻ります。
またたびにはストレス発散や蚊除け効果のあることが分かっています。また人のアルコール中毒のような依存性はないともいわれていますので、またたび入りのおもちゃなどを上手に利用すると良いでしょう。
具合が悪い時にはゴローンと横にはならない
突然パタンと倒れるように横になるため、具合が悪いのかと心配される飼い主さんもいるかもしれません。しかし、甘えてきたり毛繕いをしたりリラックスした表情でうとうとしたりしている場合は、心配する必要はありません。
猫が病気で具合が悪い場合は、ゴローンと横になるというよりも、お腹を下にした状態でうずくまり、じっと動かないことが多いです。トイレやご飯にも行こうとせず、明らかにいつもとは異なる様子をしています。
なおパタンと倒れて全身、または体の一部をけいれんさせている場合は、てんかんなどの発作かもしれません。収まるまで待ってから、病院に連れて行き診てもらいましょう。
まとめ
愛猫が近付いてきてゴローンと横になり甘えてきた時には、時間が許す限り撫でたりスキンシップを図ったりしながら、甘えさせてあげましょう。
また、うっとりしたような表情でゴローンと横になって毛繕いをしたりうとうとしたりしている時は、寛いでいるので邪魔をしないようにしてあげましょう。場所や様子から、愛猫の気持ちを察してコミュニケーションが図れるようになると、愛猫との関係もさらに深まっていくでしょう。