1.敵意はないと伝えたいから
猫の世界では、目を合わせることは「ケンカの始まり」を意味します。そしてそのルールは、人間にも等しく適用されるようです。
そのため、飼い主さんと目が合ったかと思えばすぐにそらす…という行動を取るのも、猫にとっては「ケンカするつもりはないよ」「あなたをに敵意はないよ」ということを伝えてくれているのです。
猫のケンカの合図を知らなければ（目が合った瞬間にそっぽを向かれた…）と寂しく感じてしまうかもしれません。しかし、その仕草の意味を正しく理解することで「愛猫から家族として認めてもらえているんだ」と嬉しくなってしまうかもしれませんね。
2.飼い主を信頼しているから
猫が一瞬でも目を合わせるのは、そこにいる相手がなにものであるかを確かめるため、でもあります。視力が弱い猫にとって、相手はぼんやりとした輪郭程度しか見えていないのだとか。
そのため、相手を見極めるために一旦は目を合わせますが、飼い主さんであることを理解すれば瞬時に確認を終了して、寛ぐ姿勢に移行することも多いようです。
もし相手が知らない猫や初対面の人であれば、相手の行動を監視したりもするようです。しかし、飼い主さんのことを信頼しているからこそ、一瞬確認しただけですぐにリラックスモードに突入することもできるわけですね。
3.「ごめんなさい」と伝えたいから
何かいたずらをしてしまって飼い主さんに「こらっ！」と注意された時、猫はすぐに目をそらしますよね。
このとき、相手が人間であれば、都合が悪いことから目を背けていると解釈されてしまいがちですが、猫の場合は少し違うようです。
前述の通り、猫が目を合わせるのはケンカのサイン。そのため注意された時に目をそらさない場合は、逆に飼い主さんに反抗している可能性さえあるのです。
一方、飼い主さんから注意されてすぐに目をそらすのは、猫にとっては「ごめんなさい」「反省しています」という気持ちを示す行動なのだと言われています。
どんなに注意されてもほとぼりが冷めたらまた同じいたずらをして注意される…ということも多々あるのですが。
まとめ
今回は、猫が「目をそらす」ときの理由について解説しました。
猫が目をそらすのは、自分にとって都合が悪いから、ということばかりではないようですね。猫の世界では、目を合わせたままにするとケンカに発展してしまうため、ケンカしたくない相手であればなおさら視線を合わせないようにするようです。
大好きな飼い主さんをじっと見つめることで「ケンカを売っている」と誤解されたくない、というのが猫の本音なのでしょう。もちろん人間にとって目を合わせるのはケンカのサインではないのですが、猫は相手が誰であろうと猫のルールを適用する生き物なのですね。
それでも飼い主さんの目をじっと見つめてくる猫も一定数存在します。それは逆に飼い主さんを信頼しきっていて「目を合わせてもケンカにならない」という確信があるからなのでしょう。
どちらにしても、愛猫が「目をそらす」とき、その理由を正しく理解した上で対応してあげたいですね。