盛岡市が猫の殺処分0を達成!その活動内容は?

盛岡市が猫の殺処分0を達成!その活動内容は?

岩手県盛岡市の保健所が猫の殺処分ゼロを達成しました。殺処分ゼロは多くの人の協力が必要で、盛岡市では官民連携によって達成することができたのです。その活動をご紹介します。

盛岡市猫の殺処分0を達成!

減少グラフ

近年、「動物の殺処分をゼロに」という考えが広まっています。全国では2017年度においては、4万5000匹の猫が殺処分されました。とても大きな数字に感じます。

しかし7年前の2010年度は、16万匹もの猫が殺処分されており、その数は徐々にですが減少しているのです。そんな中、岩手県盛岡市保健所で2017年度の猫の殺処分が、ゼロであったことが報じられました。

盛岡市では、2010年度に約200匹が殺処分されていました。それから徐々に殺処分数が減っていき、ついにゼロになったのです。猫の殺処分ゼロが達成されたのは、多くの人の協力があったからです。猫の殺処分ゼロを達成した盛岡市で、どのような活動が行われたのかご紹介します。

ニャンとも幸せプロジェクト

猫の家族

ニャンとも幸せプロジェクトとは?

盛岡市の猫の殺処分をゼロにした活動の一つが、盛岡市とNPO法人「もりねこ」による協働事業です。「ニャンとも幸せプロジェクト」と名付けられたこの事業は、ボランティアに保護された猫を、一時預かりをしてもらうプロジェクトです。

一時預かりした猫には助成金が出る!

猫の一時預かりは、お金や猫の飼育に必要な物を揃えないとできないと、ためらったり、諦めたりしてしまう方もいるのではないでしょうか。ニャンとも幸せプロジェクトでは、餌代、医療費が盛岡市の助成金、もりねこ、応援してくれる方からの支援金から支給される仕組みです。

一時預かりボランティアになるには?

ボランティア(通称「ニャンともさん」)は登録制で、保健所に保護された猫を預かることになります。保護される猫は、健康な猫もいれば、授乳が必要な子猫、病気のケアが必要な猫もいます。

適切なケアを十分にできるか心配なこともあると思いますが、預かり期間は、短期から長期まで、猫の性格や必要なケア、ボランティアになる方の生活の都合などからマッチングしてもらえます。

ニャンとも幸せプロジェクトの活動や収支報告、ニャンともさんインタビューなどが掲載された報告冊子もあり、それも安心して活動に参加できる要因ではないでしょうか。

一時預かりボランティア「ニャンとも幸せプロジェクト」の良い所

猫の保護施設ではケージ内で過ごさなければならないこともありますが、ボランティアさんの自宅で預かることで、「健康になれる」「人に慣れることができる」というメリットがあります。

その結果、落ち着いて新たな飼い主を探すことができ、譲渡につながりやすくなったそうです。

ボランティアの数が足りていません

盛岡市の猫の殺処分ゼロが達成されましたが、まだまだボランティア必要だそうです。ニュースになることもある「多頭飼育崩壊」が問題となっているからです。多数の猫を保護しなければならず、保護団体だけでは限界があります。そのため、一時預かりボランティアの力が必要なのです。

このように盛岡市、市保健所、NPO法人、ボランティアの方、支援金で協力してくれる方など、実に多くの協力がありました。だからこそ、盛岡市でら猫の殺処分ゼロが達成されたのです。

「ニャンとも幸せプロジェクト」

市地域猫モデル事業

路地ののらねこ

盛岡市の「市地域猫モデル事業」とは?

ニャンとも幸せプロジェクトの他にも、盛岡市では「市地域猫モデル事業」を行っています。飼い主のいない猫が増えることは、トラブルの原因にもなります。そこで、住民が協力して、猫を管理する「地域猫」にするという事業がスタートしました。

地域猫ごとに助成金がでる

町内会単位での申請が認定されると、メス猫1匹に1万円の避妊手術費用が助成されます。しかし地域猫にするには、避妊手術だけでは完ぺきではありません。

糞尿被害を減らすための猫トイレの設置と管理、給餌と残った餌の片づけ、住民同士で情報交換をし理解深めるなど多くの方の協力があって成り立ちます。飼い主のいない猫を増やさないことも、殺処分ゼロにするためには大切な事ですね。

まとめ

頭をなでられる猫

盛岡市猫の殺処分ゼロの活動についてご紹介しました。猫に興味のある方は「一時預かりボランティア」という名前を聞いたことがあると思います。興味があっても、医療費や餌代を考えると二の足を踏んでしまうかもしれません。

盛岡市のニャンとも幸せプロジェクトでは、費用の支給や猫とボランティアさんのマッチングなどが行われるので、敷居が低く感じられるのではないでしょうか。

「ニャンとも幸せプロジェクトに登録してよかった」というニャンともさんの意見も多いようです。また、自宅に猫を迎え入れてお世話できないという方でも支援金や、地域猫という形で殺処分ゼロを目指すことができます。

この活動の他にも殺処分を減らす取り組みがされています。かつては市保健所に保護された猫の中で、猫エイズキャリアの場合は殺処分対象でしたが、現在は譲渡対象となっています。

また、盛岡市には保健所に持ち込まれた動物を保護する施設がない状態でしたが、動物愛護センターの設立を応援する基金が創設されました。

このような取り組みが行われていることを知ってもらうというのも、殺処分ゼロへの意識を高めるのに役立っていると思います。

盛岡市での活動のように、その他多くの地域で猫の殺処分ゼロが達成できるといいですよね。

「ニャンとも幸せプロジェクト」
盛岡市

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