『長生きする猫』と言われている4つの猫種 ご長寿猫を目指すなら気をつけるべきポイントも

『長生きする猫』と言われている4つの猫種 ご長寿猫を目指すなら気をつけるべきポイントも

近年では猫の平均寿命も延びており、20歳を超える猫もよく見られるようになりました。そして数ある猫種の中でも、平均寿命が長いと言われる猫種がいくつか存在するようです。

『長生きする猫』と言われている4つの猫種

ラグドール

1.ラグドール

平均寿命:15.9歳

ラグドールは美しく長い被毛と、ブルーの瞳が特徴の大型の猫種です。

ぬいぐるみ(=ラグ・ドール)のようにおとなしいことから名前をつけられたほど、穏やかで人懐っこい性格をしています。優雅なルックスとおっとりした飼育しやすさがあり、人気の高い猫種のひとつです。

そして純血種であるラグドールが、猫種のなかでも平均寿命が長い理由はいくつか挙げられます。

一つ目はほかの純血種と比較しても、遺伝子疾患が少ないこと。体が丈夫で、健康問題が発生しにくいという特性があります。

もうひとつは、ラグドールの穏やかな性格です。ラグドールは温厚で優しい性格を持っているので、ストレスを感じにくく病気になりにくいとされ、それが長寿につながっていると考えられます。

純血種であるラグドールが、これほどまでに長い平均寿命を持つのは驚きですね。

2.日本猫

平均寿命:15.5歳

日本猫は日本特有の猫種のことをいいます。太い四肢・短い尾・丸顔・中型体型が特徴的で、現在の日本ではほぼみられません。

というのも戦後多くの洋猫が持ち込まれ、それらの猫との交配が繰り返されたからです。

野良猫や保護猫を日本猫と勘違いしている人は多数いますが、それらの猫もほとんどが雑種というグループに所属します。

さてそのレア猫種の日本猫ですが、長寿の理由は自然への適応力と高い生命力がカギにあるようです。

日本猫は長い間、日本の変わりゆく気候や環境に適応してきました。そのため自然選択によって体質が強化され、外部のストレスや環境変化に対する耐性を持つ個体が多いのです。

全体的に寿命が長く、ご長寿の個体が多いのは、「野生を生き残った強者ぞろい」という点にあるんですね。

3.雑種

平均寿命:15.2歳

雑種(混血種)の猫も長い平均寿命をもっています。

雑種というのは、異なる猫種同士を交配させて生まれた猫のことです。野良猫や保護猫のほとんどが、これに当てはまります。

日本猫と間違われやすいですが、日本猫は和猫×和猫の猫のこと。一方、保護猫や野良猫のほとんどが和猫×洋猫のミックスです。

では、なぜ雑種猫は平均寿命が長いのでしょうか?それには2つの理由が考えられます。

まずひとつは、遺伝的多様性です。雑種の猫は異なる遺伝子をもつ親から生まれるため、遺伝的な多様性が高くなります。

つまり純血種の猫が特定の遺伝性疾患にかかりやすい傾向があるのに対し、混血種はさまざまな遺伝子を持つことで、そのようなリスクを低減させているのです。

また混血種の猫は往々にして体格がより頑健で、適応力が高い傾向があります。これは自然選択の結果、環境に適応した個体が生き残ってきたためです。

この適応力の高さ・生命力の強さが、さまざまなストレスや環境の変化に対する耐性を高め、結果として寿命の延長につながっています。

4.ペルシャ

平均寿命:15.1歳

「猫の王様」といわれるペルシャ猫も、長寿として有名な猫種です。

ペルシャといえば長毛の被毛に鼻ぺちゃでまん丸の瞳が特徴的。ラグドール同様、穏やかでおっとりした性格の持ち主です(なおラグドールはペルシャとバーミーズを交配して生まれた猫種)。

そしてペルシャが長寿の理由もその性格にあります。優しく柔らかい性格をもつため、ストレスを感じにくく、病気になりにくいのです。

また成長が遅いことも長寿の秘訣。個体差はあるものの、ペルシャは子猫時代が1.5歳ほど続くといわれています。

ほかの猫の子猫期は1歳までとされるので、それと比較しても成長がスローペースなのがわかりますね。

温厚な性格、ゆっくり成長。これが純血種であるペルシャの、長生きの秘訣のようです。

ご長寿猫を目指すなら気をつけるべきポイント

ご飯を食べる猫

猫を長生きさせるための確実な方法はありませんが、次の5つのポイントを意識した生活で猫のご長寿をサポートできます。

良質な食事を与える

主成分が穀物ではなく肉・魚由来の総合栄養食が好ましいです。

適度な運動をさせる

運動不足解消のため、1日10分ほど遊んであげるとベター。キャットタワーといったアイテムの設置もしてあげましょう。

水分を摂らせる

猫に多い泌尿器疾患を予防するには、積極的な水分摂取がマストです。ウエットフードや水分補給ができるおやつなどを、活用してみましょう。

ストレスを溜めない環境を作る

猫はとりわけストレスに弱い動物です。ストレスはさまざまな病気のリスクを高める要因となるので、ストレスフリーな環境を整えましょう。

まとめ

ペルシャ猫

猫の平均寿命は日々伸びていき、今は平均16歳とされ、20歳を超える猫も珍しくなくなっています。

そのなかで、『長生きする』と言われる猫種もいますが、すべての猫が同じように長生きするわけではありません。

そのためどんな猫種であれ、長寿を望むなら今回紹介したような長生きのためのポイントをおさえて、猫の長寿をサポートしてあげることが大切です。

参考資料:アニコム「家庭どうぶつ白書2023」

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