動物病院の前から逃げ出した愛猫
猫のKobeは車のボンネットの下にしがみついたまま、30キロもの道のりを高速で移動するという恐ろしい体験をしました。しかし最終的には、カナダ・カルガリーにいる飼い主家族と再会できたのです。
飼い主のLena StapleさんとDaniel Owesuさんはある朝、去勢手術のため、Kobeを動物病院へ連れていきました。しかしKobeは病院の入り口で、キャリーから飛び出して逃げてしまったのです。
「怖がって塀を飛び越え、駐車車両の下に入り込んだかと思うと、そのまま姿を消してしまったのです。必死で追いかけましたが、見失ってしまいました」というDanielさんです。
監視カメラの映像には、駐車場に走り込んだKobeが、停めてあった車の下にもぐりこむ様子が映っています。その車は「Global News」誌の編集責任者Leslie Wellsさんのものでした。
勤務を終えたLeslieさんは、何も知らずにKobeをボンネットの下に乗せたまま、30キロ以上も離れたAuburn Bayの自宅へと運転していきました。
自宅車庫で猫を発見
「高速道路を時速100~105キロのスピードで走りました。まさか猫がしがみついているなんて。こんな危ない冒険談は聞いたことがありませんね。どうしてそんなことが起こったのか、びっくりだわ」と振り返る彼女です。
Kobeは彼女の自宅に着くと、そのまま車庫の中に3日間も隠れていました。これに気づいたLeslieさんが餌で猫を誘い出し、捕まえて獣医へと連れていったのです。
幸い、Kobeの首輪には名札がついていたので、飼い主に連絡をとることができました。
「本当に幸運だったわ。この世界には魔法みたいなことが起きるのね」と感慨深げなLeslieさんでした。
無事に飼い主の元へ
飼い主も、この事件の思わぬ結末にはびっくりしています。
「Kobeがボンネットの下にもぐることは、前にもありました。そもそも子猫のときに出会ったのは、うちの車の下に隠れていたからです。賢い猫なのです。怖くなったので本能的に車の下に隠れたのでしょうね」とLenaさんはいいます。
行方不明になって以来、毎日病院の周辺を探していたLenaさんは、愛猫が無事だったことに大安心です。
「思わず泣いてしまいました。Kobeに会えてとてもうれしいわ。この猫が隠れた車の所有者が、やさしい人でよかった」
さっそくKobeにはマイクロチップを埋め込まれました。現在は去勢手術を終えたばかりで、回復中です。逃亡の危険を避けるため、今のところ自宅内に監禁中だということです。
出典:Cat home safe after escaping Calgary vet, hitching 30-km highway ride under car hood